2016年7月10日日曜日

『まんがタイムきらら』2016年8月号

『まんがタイムきらら』2016年8月号、昨日の続きです。

『泣きむしストラテジー』は、悪魔のお嬢さん、クレアが牡丹を泣かせようという話。けどその方法、どんなやり方でもいいというんでしょうか。料理にね、ワサビを入れて食べさせるとかね、思ったよりもダイレクト。直球というか、そんな刺激物でもって涙を流させたらそれでオッケーなのかい!? ちょっと驚いたりしたんですが、いやはや、これでもうまくいかないっていうのがね、クレアの不運というかを思わせてくれますよね。クレアと牡丹、ふたりで一緒にキッチン用品を買いにいったりして、その雰囲気とてもいいなとか思ってたらね、面白グッズ探して見せあいましょう。そうしたら悪魔のクレアが可愛い系で、牡丹はシュール系を持ってくるっていうんですね。ああ、クレアさん。ほんと、人のよさといいますか、よくよくうかがえます。ふたりでやるアーケードゲームもね、クレア怖いのが苦手とか、ほんと、いい子で優しくて気弱でっていう、でもそうした彼女だから、牡丹に暖かなひとときを与えることができるんだなって思わされて、ええ、いい展開を見せていました。最後のクレアに牡丹、とてもいい表情だったと思います。

『RINAちゃんが好き過ぎて神に見える件』、モンセラートのライブ当日の風景描きますよ。ライブ会場、開場の6時間前に到着した綾奈と陽菜。綾奈のすごいテンションに、落ち着いている陽菜の対比が面白く、そして描かれていくライブ会場情景。これがですね、ああー、ライブってこんな風なんだと、知らない私にも追体験させてくれるような臨場感あって、それがなによりだったな、よかったなって思ったんですね。綾奈のドキドキならぬ沸く沸く。その気持ちの高揚が、ライブの進行を描き、その時々に沸きたつ綾奈の感情とその行動でもってよく表現されて、そして最後にカラーページがくる! 冒頭にではなくクライマックス、憧れのRINAが私に向けて微笑んでくれたかも知れない、その瞬間にカラーページを持ってくることで、なお一層に綾奈の高揚が表現された、一気に彼女の見ている情景が色を変えて広がっていった、そんな様子が目にも鮮やかに繰り広げられたのですね。ええ、ただ情景を、出来事を追った、そんなエピソードかも知れません。けれど、だからこそのものがあった、そんなエピソードであると思いました。

『神様とクインテット』。うららが貧乏でピンチです。これ、最初に紹介している卵みっつ。あれか、拝借って、あれか。うん、すごい。うん、あかん。うらら、絶食生活三日目とのこと。今月はあと28日ある。って、月頭にすでにお金尽きてるんじゃん! でも、これって、結構美大生の大変さ、誇張しつつもよく描いてるようにも思うんですよ。画材代、けっこうかかるというの、ほんと、馬鹿にならない、というかめちゃくちゃかかるっていうらしいですよね。だからバイトして、お金節約して、なんとかかんとかやりくりして、と工夫、努力が必要になる。今回はそんな努力が描かれて、でも、この漫画のもろもろは参考にならん! うららは格別としても、あかねとか、結構な無茶やってるし、残るふたりも普通じゃないし。まともなのはトーコくらい? 後半ではトーコのバイト先にうららを紹介してみて、そうしたらうららは猫の神様みたいになってるし、ネコも暴走、犬のおすしも暴走、あっちでもこっちでも無茶苦茶な状況が発生していて、ほんと、どこまでふりきれるか、その勝負といった具合で実によかったです。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』。あおばがツバサに魔法のことをバラしちゃった! という話の続きかと思ったら、あまりのショックからかちゑの眼鏡が破損! これ、魔力を矯正するための眼鏡だから、このままだとちゑの魔力が暴走、暴発しちゃう! しゃっくりするたびに魔法が暴発する。それで先生がどんどん裸になっていくっていうの、ほんと、これ、部室でよかった。というか、これ、あおばもコニーも順々に裸にされていってたのか。ほんと、ちゑの魔力、大きすぎるというのも考えものなんですね。ちゑの魔法の騒動の、結界で抑えて皆でフォローしてというの、見ていて派手でにぎやかで楽しくて、そして同時にちゑが魔法の制御に成功するという成長も描かれて、しっかり最後にはしめてくれました。ちゑのあの表情には見事にやられてしまいましたよ。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第8号(2016年8月号)

0 件のコメント: