『まんがタウン』2016年8月号、昨日の続きです。
『2年2組のスタジアムガール』。のっけからクラス席替えで右往左往するスズ。9出ろという祈りも虚しく6を引いてしまった。と思ったら、9だった! 大逆転! これをもって、ドラフトを思い出すのがスズらしいところでしょう。そして本編。大阪のチーム、ワイナリードッグスのチアのお嬢さんたちがやってきましたよ。チアーリーダー、ビリー・ケーンズ。相手方のリーダーさんが話そうというその先を興奮しながら先回りしてしまうスズがほんとらしくって、そうか、野球がらみならなんでも興味持っちゃうんだ。最初はね、敵対的? そんな風に見えたビリー・ケーンズの面々、というかリーダーでしたけど、いやもう、この子らも野球好きで、そのやりとりおかしくて、仲良く喧嘩しなってやつですか? ほんと、最終的に和気あいあいと対話する似た者同士ぶり。素直になれないリーダー曽我部まいさん、なかなかによかったですよね。
『魔法少女は笑わない』はイオリとエミが魔法少女になった、そのくだりが振り返られて、数ヶ月前のこと、昨今街に出没するナゾの怪物。イオリこそは家族も身近におらず、大きな被害もなかったのだけれど、エミにとっては父と母を同時に失くすことになってしまって、その時の怒りが魔法少女になるための力の源になった? ともあれ、こうした経緯がふたりにありましたという話。ちょっとしたおさらい風でありましたね。
『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』、もう2年もなさってたんですね。なぜ介護ヘルパーをすることになったか。その理由が語られまして、ああ、やっぱり生活のためであったのですね。父母の入院や生活の問題など、いろいろあって、新たな仕事をと思って探してみたところ、介護職にいきあたった。初任者研修の話あり、そこで聞いたことにいろいろ怖れを抱いたりといったところ、ああ、これは自分も同じように思うかも知れない。これ駄目かも、あれ駄目かも。頭だけで考えると、いろいろ不安や心配がふくらんでしまうものですよね。しかし、そうした心配を抱きながらも実際にやってみると印象が変わってきた。そういったことが語られた今回のエピソード。ああ、もしかしたら自分もそうなるかも知れない。そんな風にも思われまして、ええ、考えてるばかりじゃなにもわかりませんよ、そうしたことを思わせてくれる漫画。なにに関しても考えすぎる嫌いのある私には、とてもいい漫画であると思いました。しかし毎回最後に、これと思わせるフックを用意して、次回に期待を繋ぐ。こういう見せ方はさすがです。ええ、続きが気になりますよ、これ。
『照子ちゃんは恥ずかしがり屋』は照子の前髪の話。前髪を伸ばして目を隠している彼女。素顔を出すと注目されて恥ずかしい。その理由、眼鏡はわかってるのだけどいわない。むしろ、何故かだと!? そういって責める始末。いや、眼鏡、君も可愛いよ。今回は照子の素顔の謎を軸に、光雅の残念さをとことん描きましたといった具合。いや、だって、照子の素顔、わりと出てますからね。素顔を見るためあれこれ策を講じて、それがどうにもハマらないのもおかしくて、ダブルメガネ! なんだよ、なんだそれ! わけわからんです。でもすごいインパクト。証言ごとに違う素顔照子の印象のおかしさ。そして最後についに素顔照子に出会う! って、わかってないのか! ええ、光雅、彼の残念さが見事に光るエピソードでした。
- 『まんがタウン』第17巻第8号(2016年8月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿