『まんがタイムきららMAX』2016年3月号、発売されました。表紙は『ステラのまほう』、主要メンバー4人がドット絵イラスト抱えてまして、そして背後にはTVアニメ化決定! の文字であります。これ、すごく控えめだなあ! ぱっと見て気づかないよ! 『ステラのまほう』に関しては、いろいろそれと思わせる動きなどうすうす感じていたものですから、テレビアニメ化も意外ではないですよね。そうかあ、やっぱりそうだったんだな、みたいな感じに受け止めて、ええ、どういうものになるか楽しみでありますね。
『こみっくがーるず』、よいですね。成長をテーマにしたエピソード。かおすちゃん、ひとり成長していないと気にやんでいて、あのくじけっぷりもおかしかったんですが、お母さんですよ、かおすちゃんのお母さん。そっくり! けど背は高いのね。お母さん、かおすちゃんのこと、親だというのにかおす先生って呼んでいて、変わった人だなあ。そう思っていたんだけど、その母が娘を薫子ちゃん、名前で呼ぶそのくだり、ああ、これは胸に迫るものありました。母は母として娘の頑張りを応援し、そうでありながら、娘の苦しむ姿を見れば、その苦しみから娘を救おうとする。その両面の母の心がよくよく描かれて、そして頑張ることを選ぶ薫子、いやさかおすのその決心もまたよくよく伝わって、ほんと、これ、いい話だよ。これ、小さなエピソードだけど、描かれていることは大きい。そう思わされるものありました。
『いちごの入ったソーダ水』、ああ! 桔梗サマ! 今回もなんとお美しい! その桔梗様がですよ、制服にお向けになるまなざし、その真摯なることったら! そうか、正しく着てこそ制服のデザインが映える。わかる! 100%の魅力が引き出される。わかる! ついでにいうと私は着るより見る方が好き。って、だんだんあやしくなってきたぞ! 憧れの花泉月には、ちゃんと制服を着てほしい!! って、あなた月の魅力に制服の魅力をかけあわせようとなさってるのね! いかしました。素晴しかった。似合ってません! の一喝。見事でした。素敵でした。内心ではうろたえて、けれど決してそうとはさとられない。ちょっと不憫かもしれない桔梗様。ああ、桔梗さま。桔梗様ったら、桔梗さまです!
『どうして私が美術科に!?』、ゲストです。間違えて高校美術科に入ってしまった女の子。って、どうやったら間違えられるんだ!? ほら、受験で実技とかあるじゃない? って思ってたら、ちゃんと受けてしまってたのか。なるほど、実技の点数低くとも、学科でもって入学する。そういうこともあるのか。難しいな。酒井桃音。どうやら実技面で問題あるらしく、って、そらしゃあないよな、居残りしてたら、同じく居残り組、竹内黄奈子と知り合って、ああ、黄奈子も美術科に入りたくて入ったわけじゃないのか。って、間違えたわけではないのね……。桃音の間違えて入ったくだり、実におかしくて、そして描く絵がメルヘンチック。描いてる時の顔がね、一緒にメルヘン寄りになるってのがおかしくって、ほんと、この美術に向いてるのか向いてないのかわからん女子ふたりの今後、実におかしいことになりそう。この新天地で、新しい可能性、見出せるといいですよね。
『シンデレラはまだ子供』、ゲストです。おお、沙藤しおさん。おお、いいじゃないですか。最初に語られるシンデレラの話。私たちはシンデレラを大切にする家族になりましょう。って、義理の妹ができるのか。つまりお母さん、再婚? と思ったら、パパ、どうしちまったのか。再婚早々亡くなっちゃったのか、あるいはパパが亡くなったからその娘ルナを引き取ることになったのか。前者っぽいんだけど、このあたりははっきりとは描かれていません。ルナのですね、新しい家族に馴染めない感じ、そこにぐいぐいいく姉ふたりに母、そのやりとりがよかったのですよ。そりゃまあ、ぐいぐいこられて迷惑だし? いろいろかまわれるのもうっとうしいし? そう思いながらも、その言葉は決して拒絶しているばかりでない。そういうの感じさせるバランス、よく表現されて、ただ単純なツンデレのパターンから一歩抜けている、そういうところを感じさせるものありました。姉は、長女が生徒会長、次女はアイドル。無茶なこという次女すずねのこと、ぎゃんぎゃん怒るルナの言葉に、結構はげましとでもいいましょうか、そういうニュアンスがあるとかね、自然な感じで見せるその心情、それがよかったんですね。
『アルエない大発迷』、ゲストです。なかなかいい感じではないですか。楽しく読んで、くすりと笑う。そうしたおかしみ、そうしたくすぐりがとてもいい。学生にして発明家、アルエの夢は、コーラの海で泳ぎたい。いやいや、それ、ベタベタになりそうでやだなあ。ともあれ、夢を叶えるために作ったのが、コーラパラダイス。無限にコーラを排出する、って、すごいな。これで飲料メーカーはじめたら大儲けじゃん。けれどフウリにとめられる。大掛かりすぎるだろうと、ドリンクメーカーでいいだろうと。そうしてできあがってきたのが、人型ドリンクメーカービタンさん。これも無限ジュースメーカーなのか。無限、好きだな。授業をさぼる周辺のくだり、意外とチョロいフウリ、ビタンさん壊れて伏線見事に回収する、などなどね、しっかりうまいこと組み立てられていて、ふたり、いや三人か、そのやりとりも面白く、楽しく読めましたよ。
- 『まんがタイムきららMAX』第13巻第3号(2016年3月号)
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