『まんがホーム』2025年3月号、発売されました。表紙は『孔明のヨメ。』。バレンタインデーの表紙ですね。プレゼントの包みを持って頬染める奥方、月英。その背中ごしに熱い視線を送る、真っ赤なバラの花束を持つ孔明。この夫妻の愛が前面に押し出された、いつになく熱い表紙であります。この他には『独りじゃない一人暮らし』、『サレ妻お江戸リコカツ録』のカットもございます。チョコレートづくりに、手でつくる大きなハート。やっぱりバレンタインですね。
今月は新連載? が1本です。
『スター・それから・モンスター!』
鬼でありながら人の世では歌で人を魅了する大スターを母に持つ旭。母が行方をくらまして5年、ついに旭のデビューが決まったというのです。母と同じく歌手に!? と思ったら、オカルトハンターなる謎の肩書。ええと、あれかな? クイズ番組のミステリーハンターみたいなやつ? 突然のことにとまどいながらも、弱味を突かれてオカルトハンターとしての活動に踏み切った旭。これからオカルトハンター、旭の活躍がはじまります!
とはいうけれど、オカルトハンターってなんなの? オカルト番組のメインナビゲーターというのが表向きの仕事。しかしてその実態は、日本各地の妖がらみのトラブルを、見つけては解決、悪い奴はしばいて調伏してまわる役割だというのですね。
人に迷惑はかけられぬと、オカルトハンターに就任した旭。人のままではどんくさお嬢さん。けれどいざ角を生やせば、その能力は母ゆずりのものに? でもその制御ができない。というので幼なじみの香月禅夜もアシスタントして駆り出されての初仕事。どうにもぱっとしない旭なれども、禅夜の危機となればがらりと変わる。禅夜の身に危険が及んだと察知して駆け出す旭の頭には一本の角!
ああ、これからはじまる旭の活躍。この事態をいかに静めるのか。やはりしばくのか!? その奮闘が待たれます。
『孔明のヨメ。』
劉琦が没し、その跡目を継ぎ荊州を治めることになった劉備。といいたいけれど、朝廷に奏上するも返答はかんばしくなく、荊州牧就任については保留とされてしまいましたとさ。
これ、いうまでもなく曹操の策。となれば当然同じように、周瑜、孫権にもその手は回っていて、それぞれを分断するため、情報を制限しつつデマの流布まで行なっていった。孫権と周瑜の離反を匂わし、そして孫権と劉備のあいだに利害の対立を生じさせる。
さあ、この状況にどう応えるのか。三者に次々呼び出され翻弄される魯粛の苦労。最後に訪れた劉備のもとで、孔明がある提案をするというのですね。
荊州の扱い、それをまずは一旦安定させ、それから後に荊州を借りたことへの謝礼として、さらに提案をする。それを聞いてときめく魯粛! って、いったいどんな案が!? と興味を持たせて次回に続く。曹操への嫌がらせにもなるという、この策やいかなる結果を生じせしめるのか。
本当、この策、成功してくれること祈りつつ、先を楽しみにせざるをえないやつです。
『ガチ恋カウント2.9』
めちゃくちゃおもしろいなあ。ベルトとリコを賭けての勝負をメイデンに持ち掛けたリズム。当然大沸きに沸く会場。なのですが、同時にざわめきも広がって、というのも、リコって誰?
そりゃそうです。女子プロファンにしてもリコなんて選手は聞いたこともない。だって、まだデビューも果たしていない、それどころかプロテストにも合格していないルーキーでさえない練習生。期待の新人、才能の片鱗を感じさせるものでもあればまた別だけど、振り落とされないよう必死にしがみついているような状態で、なのに期待値ばかりあがってしまっている!
リコに注がれる期待や興味がふくらむほどに、のしかかるプレッシャー。はたしてリコはこの苦境に見事立ち向かい乗り越えることができるのか!?
わりとシリアスな話になるのかな、と思ったら、まさか後半が大浴場。メイデン様と混浴となれば罪に問われるかもしれない! って、待って? なにをする気なの、リコさん!? でもって、入浴後に脱衣場でメイデンいやさ芽生子と遭遇。裸のリコにドギマギする芽生子の気持ちも知らず、ぐいぐいいっちゃうリコの罪深さ。さらにはホテルの部屋まで送って、そして凛々しいお顔で、お部屋、入ってもいいですか!
ああ、なにかが起こる!? なにが起こっちゃうのーっ!
とおおいに期待させるだけ期待させて、ラストに今後の危うい展開を想起させるような振りを入れてくる。あああ、この人が、黄泉渕嵐が、メイデンの過去に跡を残した選手、タッグパートナーだったの!?
いやほんと、シリアスに向かいそうなラスト。でも当の芽生子はリコにときめいちゃってて、さあどうなる、ほんとどうなる? いや、実際ここからどんな展開辿るの? なんともわからぬこの先に、どうにも心やひかれます。
- 『まんがホーム』第39巻第3号(2025年3月号)
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