『まんがタイムきららフォワード』2025年3月号、昨日の続きです。
『ウクレア!』
ああ、空子の成長がこんなにも喜ばしい。古町フラフェスでの演奏。一度は退こうと思った空子が、仲間からの叱咤、はげましを受けて戻ってきた。自分の強みはなにか。自分の求めるものはなにか。それらを模索し、見出した空子のステージはどのようなものになるのだろうか。
空子の答、リズムをキープし、自分をではなく仲間のパフォーマンスを下支えする。自分は目立たなくてもいい。仲間をもっと魅せたい。その一心で演奏するこの子の表情は、自然と柔らかな笑顔となって、ああ、空子は大切なものを見つけることができたのだ。自分の芯となるべき気持ちを確かに胸にいだいているのだ。
そうした描写に次いで見開きにて描かれるステージの場面。私の情熱という言葉もまた強く響いて、感動的。すばらしいものがあったのでした。
さて、この漫画のテーマが固まりつつありますね。ひとつの目標が提示されたといっていいのか。音楽に向きあうことのできずにいる登場人物、音羽。ピアノのレッスンを欠席した彼女は、親からの連絡も拒絶、暗い表情にうつむくばかり。この凍りついた心をいつしか空子たち、ウクレレ部の皆が溶かし、笑顔に変えることができるのか。
ああ、大きな物語の幕が開けたと感じさせる描写に気持ちも高まります。
そしてラストのまさかの出会い! そう、楓と激似の歌恵ちゃん! ほんとにそっくり! でも性格はずいぶん違うのね! このふたりの接近。どちらかが死ぬ!? ってこたあまあないわけですが、仲を深めるのならその過程をこそ見てみたい! ええ、楓の心のうちなど覗いてみたくなりました。
『ネコかぶりアンコール!』
番外編ですよ! お兄さん編。文化祭にやってきた広瀬両親がですよ、演劇部部長の牧奈に接近。そして出会うのは、息子の泰芽。なんと、見目麗しいプリンセス姿で演劇部とクラスの出店を宣伝するべく、校内を行脚していたというのです。
バラのカチューシャがかわいいね!
こんな格好ももはや兄にとっては普通です。写真を撮られまくって、父からのリクエストにも当たり前のように応える。すばらしいな。息子をセンターに入れての家族写真もまたよくて、お母さん、めちゃくちゃいい笑顔! チャーミングね!
最高でした。
お母さん、コスプレ志願ですか! これ、期待していいんですよね? ええ、絶対にお母さんコスプレ回、じっくり描いてくださいましね!?
『オールドヨコハマラジオアワー』
すごいことになってきたな。どうも自分の姉とルールーが出会っていたらしいと知ったなぎさ。これを受けて、自宅に皆を招くことになるのですが、これがまさかの状況大転換をもたらすことになろうとは!
いやね、姉のエビシュウマイでタイムリープするの、なぎさだけの特質だと思ってるじゃないですか。それがどうも違うらしい。重要なファクターはなぎさではなく、姉にあったというんですよ。マジかー。なぎさの特殊能力じゃなかったんだ。
その要素とは、姉の愛。いつもは妹なぎさへの愛が込められている。ゆえになぎさだけがタイムリープできた。なら、家にお招きした皆への愛情も込めてみてくれないか? このリクエストに応えて、見事に仕事を成し遂げる姉でありますよ。
みなで手をあわせて、いただきます! からの、集団タイムリープ! って、まさか家ごといくのん!? わからんけど! とりあえず尋常じゃないことだけはわかる。
かくして未来の記憶を持ち越した4人が時間を遡る。さあこれでどうなる。いよいよオルヨコの存続を決定づけることができるのか。もしかしてクライマックス直前!? と思わせて全然空振りとかありそうだよな、この漫画。ほんと、どうなるかなんてさっぱり予測できない。
だからこそ、この続きが気になるのですよ。
- 『まんがタイムきららフォワード』第19巻第3号(2025年3月号)
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