『まんがタイムきららフォワード』2025年3月号、発売されました。表紙は『しゅがー・みーつ・がーる!』。時はバレンタイン。ふたりともに揃いのひらひら衣装を着ましてね、ちょっとずつ違うデザイン、差し色の違いなんかに個性が表現されるというのが実にいい。しかし、ここまでフェミニンな格好、カンナさんにはめずらしいのではないでしょうか! さて、ふたり、一緒にチョコレートづくりをしています。そしてカンナはチョコを味見? ああ、このチョコこそは、美都からカンナへのプレゼントなのかもしれませんね。
今月は新規ゲストが5本です。
『キャットアグレッション!』
冒頭の紹介で、妹ことねはお寿司が苦手とあったの、姉との対比のためなのかと思ったら、ちゃんと本編に出てくるんですね!
突然猫耳が生える奇病にかかってしまった妹ことね。特に健康に影響はなく、数週間で完治する。症状は、猫耳除けば性格もろもろが猫っぽくなることくらい。ああ、めんどくさそうではあるけれど、大変な病気でなくてよかったね!
というものの、猫好きの姉、ねねにこうもかまわれちゃたまったものじゃない。なんとしてもはやく治したいと思うも、いろいろ姉に邪魔される。挙句の果てには着せ替えまで! というのだけど、それなりに猫らしさ身につけて、それなりに猫っぽさをエンジョイしているのでは? と思ったのは私の浅はかさだったようです。
でも、私と同じく浅はかだったねねも、妹に反抗されて気落ち? で、自身もネコミミ病を発症して、姉妹仲よく猫ライフを満喫したのでした。
この経験が、ふたりをしてより仲よくさせたように感じるラスト。味覚も変わって寿司も楽しめるようになったことね。姉と一緒に寿司を楽しむ様が印象的、いい味を出していました。
『天才魔法少年が美少女になる話』
天才魔法少年シロマは、自身の力を過信して、無謀にも学園最強の先輩に勝負を挑んでしまった! しかも悪いことに、この先輩クロノはいろいろこじらせている人で、勝ったら少年シロマを女体化させるというんですね。
まあそれで順当にシロマ負けまして、女子にされてしまって、お姉さまとの嬉し恥ずかしお泊まりタイムを経験することになるんです。
このお泊まり、もう完全にクロノのペースで、手持ちの衣装でシロマを着せ替え。シロマ、女子としての自分に目覚めちゃったりするのかい!? と思ったら、さすがにそこまではいかなかった。ともあれ、こうしてクロノと過ごすことはシロマにとっても刺激的な体験だったようで、いつしかクロノに魅かれていっているんですね。
一晩たって男に戻ったシロマだけれど、まだまだクロノに勝負を挑むつもりです。ということは、嬉し恥ずかしお泊まりタイム、今後も発生しそうですね。
『寝落ちしないで雪森さん』
クラス替えで一緒のクラスになった女の子、雪森さんに一目惚れした主人公。気持ちが高まり告白するにいたるのですが、なんと雪森さんはしょっちゅう寝てる人。一世一代の告白を、寝落ちして聞いていなかった!
かくして見事に空振りしてしまった主人公なれど、いつも寝ている雪森のこと、どんどん好きになっていく。寝言を聞いたり、寝ぼけてあらぬこと口走ったり、そんな姿は意外性そのものなんだけれど、そうしたところがより刺さるのでしょう。
そしてまたも気持ちを伝えようとする。今度こそ、告白成功するか!? と思わせて、またもならぬという展開。ええ、これこそ読者の期待どおりというやつでしょう。またいずれリベンジするのがよいのです。
『ののみん先輩の不思議な放課後』
ののみん先輩が気になるタッシー。恋愛的な意味で!? と思うも、どうも違うっぽい? というのもののみん先輩、いろいろ奇行が目立つ人? 今日は森のなかで立木のポーズをとっているというのです。
なんのため? 木と対話するため! でも、そんなことできるの? って、対話しとるし!
こりゃ目が離せないわ。気になるわ! ってな話でした。
微妙にシュール。とっても不思議。でもってチャーミング。なんだかかわいい、そうしたテイストが癖になる。しかもどう展開するかわからないときた。だって、ラストのタクシーの回、ふたりの行方もわからないまま終わるんですよ!? いやほんと、そりゃタッシーだって気になるってわけですよ。
『あなたの愛と、いつかの未来で』
お嬢様、鈴子とおつきのメイド、静。鈴子の愛らしさを愛でる静に、自分のことを理解しているのは静だけ。ただならぬ関係、近さを見せるふたりは、主人、使用人の間柄というにはあまりにも特別なのですね。
そんなふたりの時間に割ってはいったのが、鈴子の兄。しかも鈴子への縁談話をするなどと、デリカシーのなさ披露して、そんなときに鈴子を突き放すような静の言葉。涙とともに部屋を飛び出してゆく鈴子。ああ、残酷な現実がふたりの関係を引き裂いてしまったというのでしょうか!?
というのも、全部演技でした。兄をうろたえさせるため。一種のおしおきですね。そしてふたりはやはり特別な関係のままで、ああこのふたりの世界、これからもずっとずっと続くのでしょうか。続けばよいですね。
- 『まんがタイムきららフォワード』第19巻第3号(2025年3月号)
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