『まんがタイム』2024年2月号、昨日の続きです。
『瀬戸際女優!白石さん』
爽太と白石、ダブル主演の新ドラマ。キャストの顔合わせがあったのですが、白石は爽太に対して終始素っ気ない態度。いったいなにごとか。ドラマの撮影が終了したら、爽太のことを振るつもりでいるからだっていうのですね。
母にいわれたことが響いている白石。顔合わせが終わってからも、その母の店を手伝いにいくという白石なのですが、新幹線の駅まで送ると申し出てくれたベテラン俳優の下心! その卑劣な振る舞いに、白石が爽太へと助けを求める。
本当に、ひとつ白石が決意すればまたその決意を揺らがせる動きがある。その思いを、心をひとつところに落ち着かせぬ展開のうまさ。これは爽太の活躍、さらには白石との関係改善につながることになるのだろうか。となればまたふたたび白石の思い悩む日が!? ええ、爽太、大きなチャンスでありますね。
『お天気おねえさんの晴れ舞台』
受験に進路、人生の変わり目となる時期というのがございます。琴音にとっては気象予報士の試験。そして大学を卒業する涼にとっても今後を考える機会となって、牧はタレントの継続を希望しているのですが、涼はそうではないみたい。
牧がカメラマンの米田とデートすると聞いて、ついていきたいという涼。あの苦虫かみつぶしたみたいな顔してる牧がいいですよね。そしてこの涼の真意ですよ。なるほど、タレントとしてカメラを向けられるよりも、撮影する側に興味があるというのですね。米田と意気投合して、そして将来を迷う涼の背を押すのが琴音の役目。あの明るく涼の気持ちにそっと寄り添う琴音の姿。ほっと安心させるようなものありますよね。涼にとって、琴音の言葉、どれほどに頼もしかったことだろうか。なんて思わされた一コマでした。
そして琴音の試験の結果。はたして合格してるのか。それは次回のお楽しみ、というのですが、今度こそ、今度こそ通ってほしい。どうしてもそう思っちゃいますよね。
『午前0時のおねだりごはん』
最初のおねだりメニューをもう一度食べたい。米沢にいわれた牛喰が、同僚の言葉にだんだん不安になっていく。思い出の味じゃなかったらどうしよう。以前の方がおいしかったといわれたらどうしよう。心配ばかりがふくらんでいく牛喰に、牛喰の母の言葉、ふるまいがふたたび自信を与えてくれるのですね。
季節ごとに味つけを変えても、変わらぬ味と思ってもらえる。それはお客さんが味がわからないからではなくて、というのが、牛喰の米沢にふるまったスキヤキ風牛丼の感想にあらわされて、以前よりもジューシーと思いながらも、変わらぬ味にほっとする米沢。ああ、その根幹となるところにこそ変わらぬものがあるってことなのかも知れないと思わされました。
そして牛喰の重大発言! なんと、会社やめてお店を継ぐのですか? 米沢も驚くこの展開。さあ、どうなる。ということで次回は最終回。ああ、牛喰の今後も気になりますが、この子の米沢に向ける思い、それがどうなるかも気になります。
『良倉先生の承認欲求』
めちゃくちゃ面白い。良倉と上枝に、メイド服がどうたらといってしまったのを悔いている明戸。それ以来ふたりのことを避けていて、となれば落ち込むのが良倉って人なんですね。
承認欲求をこじらせている良倉。でも同僚からの評価とかここまで気にするものなのかな? と思ったら、そりゃあこの人だったら気にするよなあ。生徒からの目とかもめちゃくちゃ気にしてるもんな。と思ったところにマズローの欲求5段階説が出てきて、もう本当に面白い。社会的欲求が満足してないため承認欲求どころじゃない。理知的なのか、やっぱりどこかこじらせているのか、ほんと最高の展開でした。
その後の明戸と、上枝、良倉の和解の情景も面白かったです。酒飲むと面倒になる明戸。めちゃくちゃ可愛いな! からの、社会的欲求と承認欲求を同時に満たす良倉。で、上機嫌になってうっかり口をすべらせたもんだから、良倉の活動を探る人間がひとり増えちゃった!
ほんと。ぶんちょー紳士から良倉に迫ってくる氷高に加えて良倉からSNS活動に迫る明戸。こいつは面白くなってきましたよ。本当、どんな展開がくるものか予想だにできません。
- 『まんがタイム』第44巻第2号(2024年2月号)
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