『まんがタイムきらら』2024年2月号、昨日の続きです。
『ばくちぬぎ!』
賭博部、まともな人がいない……。いや、賭博部とやらに入って、脱衣ギャンブルとやらに身を投じる連中だ。まともなわけがないんですよ。
今回は、あらゆる手段で脱がしにかかるふたり組です。富井と牧野。奇跡のクラスメイトなんだそうですが、そうかバレないのか。すごいな女装の威力。
ムキになって奇跡に難癖つけては脱がしていくのは牧野ですね。部長の信奉者にして部長をいつか負かして脱がすことを目標としている牧野。しかしその目標を、ぽっと出の奇跡にかっさらわれてしまって、まあおかんむりってやつですよ。だもんだから、反則ぎりぎり、いやもうこれ反則だよね? ディーラーの富井を買収してるし、ギャンブル以外の要素、マナーとやらで難癖つけて、その都度一枚脱がせていく。さらに最後には嘘マナーときたもんだ!
いやもうこの汚ない手も厭わないところ。これもまた脱衣ギャンブルの醍醐味なのでしょうか。いや、それにしてもイカサマはよろしくないよなあ。もし妹の幻が出てこなければ、このまま押し切られたかも知れない。妹ちゃん、グッジョブ、といいたいけれど、この妹もまたまともではない。
いつかは奇跡もまともではなくなるのかも知れませんね。
『かみねぐしまい』
ああ、やはりそうだったのですか。ツギノとまえなの母が神様に託した願い。それはなんなのか、ツギノにはあらかた見当がついている。それは私のことでしょう? 私だけがお母さんの子じゃないって話でしょう? まえなにだけはバレたくないからと、神様に帰ってくれることを願うというのですが、ああ、ツギノかまえな、どちらかの出生に関する秘密があるものだと予想してた。ツギノがそうだったのですね。
はたして本当にツギノの想像するとおり、母の願い、母の秘密はツギノに関することであるのか。それはわからない、まだわからない。もしかしたら、ツギノのことと思わせてまるで違ってる可能性ももちろんある。だからこそ、この段階でツギノの秘密が明らかにされたとも思えるわけで、本当に先が読めないですよ。
お願いをきいてもらうべく、仲悪姉妹がしのぎを削る、そんな滑り出しだったのが、もうそんな雰囲気は薄らいで、今はそれぞれの胸中に渦巻く思いに触れようとしている。その様、まったくもって予断を許しません。
『しあわせ鳥見んぐ』
今回はホトトギスを見ましたよ。また他にゴジュウカラについても触れられたのですが、ああ、ここでぽつりと語られた、どんな鳥にも自然界を生き抜く術があるという言葉。それがひなに響くところ。静かながらも、確かな手応えがあった、そんな気がしたのですね。
しばらく前から語られている、ひなの悩み。自分はたいしたことのない人間なのに、家の名前やなにかばかりが大きくて、これという目標もなければ誇れる才能もない。そんな感じの話です。でもそうじゃないんだよと、ひな自身が気づかずにいる、そんな才があるのだといわんばかりの岬の言葉。ああ、この子はひなのことを気にかけてくれているのですね。
そうしたきずなとでもいうべき関係。互いに思いあう、そんなつながりもまたこの漫画の魅力であると、そう思わないではおられない展開。これもまた素敵な手応えだったと思います。
- 『まんがタイムきらら』第22巻第2号(2024年2月号)
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