2019年9月6日金曜日

『まんがタイム』2019年10月号

 『まんがタイム』2019年10月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』をメインにして、これはわかりやすいテーマですよ、実りの秋、サツマイモをえいやと引き抜く部長代理。ええ、収穫のシーズン感じさせてくれる表紙です。芋掘りしてるのは『花丸町の花むすび』花子と『俺のベッドはヨーコのもの!?』陽子、ふたりもそうで、ふたりともにそれぞれ雰囲気が違う。そこに見える個性、いいと思います。

今月は新規ゲストが1本です。

『ご主人様!確保します♥』。警察官の母とメイド喫茶で働く娘、そのすれ違いコメディなのかな? と思ったら、母もメイドになってしまって、大丈夫か、シングルマザーの生活を支える収入が、正規のものからバイトのそれにクラスチェンジだよ? とまあ、そんな現実路線はあっちにおいやって、メイドに憧れる母の若作りとかその失敗、そして娘大好きなところを素直に面白がって読むのが正解だと思います。自分に対するセクハラには寛容だけど、相手が娘となれば容赦しない。おお、私人逮捕だ! そして娘はというと、デレのないツンデレというか、ドライ? クール? 悪くない。学校を卒業したら警察官になりたいと、母に欠けてる現実性が娘に大きく育ちましたみたいな感じなのでしょうか。そして実は母思いのこの娘。最後にデレを見せてくれましたね。ちょっと素直になれない娘ごころですね。

『良倉先生の承認欲求』。今回も面白い。前回の古岩部長の恋愛相談。そいつがたまたまうまくいったもんだから、SNSでも悩み相談受け付けていいね稼ぎとか目論でいる先生。その計画を知った星畑がガンガンつっこみいれるんだけど、まさかその恋愛相談の対象が自分とか、まるで意識してないのがよいですね。そうかあ、まだまだ読みが甘いな、星畑クン。しかし今回、先生が本当にヤバくて、承認欲求ハイってやつ? あの悪い顔! めちゃくちゃ面白かった。他にも、なんか可愛こぶりやがって、おっさんのくせに。そうした表情のバリエーション。実によかった。古岩部長に対する気づかい? サポート? あるいはこれも古岩からの尊敬を勝ち取りたいだけかーっ!? ほんと、先生、大活躍です。今回、ラストがふるってましたね。さすが星畑、いい読みしてましたね。SNSでの辛辣なコメント、【悲報】ぶんちょー紳士、ぶんちょー天狗になってしまわれるが本当に面白くって、切れ味ばつぐんで、素晴しかったです。

『俺のベッドはヨーコのもの!?』。期限つきで同居している陽子。好みのタイプではないはずが、いろいろとはげましてもらったりしているうちに、なんだか気持ちが彼女に向かってしまっているみたい。これ、洋介、情が移ってしまったのか。あるいは、犬のヨーコとの思い出、それが同居人陽子の存在に重なったか? あの、陽子をおぶって公園に向かう途中の会話とか面白かったですよね。犬のヨーコのこと、自責の念にかられる洋介を元気づけようとしてくれる陽子、それが親身でいいよなあって思ってたら、洋介がもうやめろって。その理由が面白かった。そうか、泣いちゃうかあ。大声出したの、本当に泣きそうで緊急だったんだな。この情にもろいところ、それ、洋介のいいところだと思います。さて、陽子への恋心を自覚しつつある? そんな洋介の選択。あと2日のうちになんとか答を出さないといかんわけですね。素直になればいいじゃん! とは思うけど、その場合、陽子の反応がどうなるか、そちらもまた気になります。

『瀬戸際女優!白石さん』。後輩の鬼瓦がシングルファーザー役でドラマ初主演。白石も共演するのか。トーク番組のゲストに呼ばれた鬼瓦がめちゃくちゃ緊張してるのがわかるの、それがもうおかしくって、だって番組出演とかインタビューで緊張じゃないもんなあ。隣にいる白石先輩、その存在にたじたじになっとるのね。このふたりの力関係が見える。ほんと、鬼瓦、いいキャラクターです。そんな鬼瓦、演技に成長が感じられるといって、白石が焦りを見せるのがいいですね。これ、鬼瓦に負けられないみたいな気持ちもあるかも知れないけど、それよりも鬼瓦の足をひっぱりたくない、主役鬼瓦をしっかり押し立てていきたい。そうした気持ちも色濃く感じられて、ああ、白石さん、自分が育ててるのはぬかづけくらいとかいってますけど、違いますよ、立派に後輩も育ててるじゃありませんか。この先輩と後輩の、互いに認めあっているところ、素敵でした。そしてこの気持ちがさらに前へと進ませる。これもまた素敵でした。でもそれで主役食っちゃった白石さん、あれはあれでまた面白かったなあ。やりすぎちまいましたね、姐さん。

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