『まんがタイムきららフォワード』2018年1月号、昨日の続きです。
『江波くんは生きるのがつらい』。江波くんがあかんよ! 文芸部にて、なんのかんの理由をつけてなにも書かない人が批判されて、それはまさしく自分ではないか。小説を書こうとしていることを知られてはいけない……。そう思うのはまあいいとして、小説書いてるじゃん、清澄さんにバラされてしまって、困ったのはわかるけど、それでまさか歌詞ですとか、なんという迷走。嘘をつくにしても、もうちょっとマシなやりかたがありそうやんか。でも、それができないのが江波なんだろうなあ。ほら、歌詞とかいっちゃったから、そこからつっこまれて、趣味でバンドを組んでるとかさらに嘘を重ねないといけなくなった。いや、これももうちょっとマシな受けこたえはなかったん? あまりにいってることがおかしいから、清澄も変な顔してるじゃん。しかし、ここから歌ってとくるとは予想外。カラオケにいくことになって、そこからの攻防も本当おかしくて、いやね、江波くんよ、君は素直さを身につけねばならんよ。そう思いはするけど、それができないのが江波なんだろうなあ。これ、実際、江波って歌えるの? マイク渡されちゃったわけだけど。ほんと、酷い展開が待ってそうな気がして、ハラハラですよ。
『夢喰いメリー』。いよいよ事が動こうという、その前の穏やかに見せて決して穏やかではありえない状況でありますよ。あと二週間で文化祭。きっとその日に仕掛けてくる。そう予測を立てて、武器の手入れに余念のないものあらば、夢路は白儀の内面を推し量り、内心踏み込んでいくその攻防。白儀がやろうとしていること。望んでいること。あるいは、そうしないではおられないこと。それをすべて引き受けてやろうといわんばかりの夢路の決意と、その決意を受けてよろしくと答える白儀。それは不敵なのか、あるいは彼の願望そのものなのか。なんともいえない奇妙な、ライバル? いや、そんな風に簡単ではない。もっと密接で抜き差しならないもの感じさせるふたりにしびれます。そして勇魚とメリーもですね、世界のありようが元のそれに戻ったらば、いよいよお別れだということ。さよならをするための再会にほかならなかったことに寂しさを覚える勇魚の優しさ。明るさもって答えるメリーは、もう折り合いをつけたんだろうなあ。ここにもまた強固に結びつけられた関係が成立して、ええ、勝負を約束するふたり。いい表情をしていましたよ。
『まんが家cherry!』。魔女っ娘漫画家志望なのにギャグ漫画を描くようすすめられて、混乱していた春香ですが、皆からのアドバイス受けて腹くくったら、ああ、気持ちも発想も自由になったみたいですね。ノッて描ける、どんどん前へ進める気がする。いいですね。そう思ったら、いや、やっぱり、石刈場さん、おかしいよ! そのマスクも体格もだけど、面白いネーム読むと服破くんだ。春香の漫画の面白さを表現するという点では抜群だけど、あまりのインパクトにもっていかれてしまってますよ。そしてWeb投票。ライバルとなる漫画もねやっぱり面白いって。けど、皆が春香のが一番だっていってくれて、投票もしてくれて、結果は惜しくも2位だったのだけど、春香、個人的にも、また実績としても、得るものがあったというのがよかったと思います。1位をとってよかったというのよりも、ふくらみのある展開だったと思いました。
- 『まんがタイムきららフォワード』第12巻第1号(2018年1月号)
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