2017年11月6日月曜日

バトル360 ~空母エンタープライズの戦い~

 アズールレーン』が人気です。なんとなくその存在は以前から知っていて、その日本版がはじまったことも知っていたのですが、これ以上ゲームを増やせるか! そう思って、あえて近づかないようにしていたのですが、結局はじめてしまいました。ああ、だったらもう日本版を知った時点ではじめときゃよかった。出遅れたせいで入手できなかったものいくつかあって、ああ、なくってもいいっちゃいいけどさ、残念だよな。こんなのばっかりだ。さて、『アズールレーン』は艦船擬人化もの。『艦これ』が第二次世界大戦時の日本艦艇をメインに扱っているのに対し、『アズールレーン』は連合国も枢軸国も対象としていて、そのバリエーションが魅力となっている。ええ、海外艦好きにも嬉しいゲームになっているのではないかと思うんですね。

『アズールレーン』、アズレンでは各艦ごとに特殊スキルを持っていて、それが当たれば尋常じゃない強さを発揮することもあって、もちろん攻略においても重要。プレイヤー同士で交戦、ランク付けされる演習においても重要。いろいろと有効な組み合わせが模索されている模様です。演習では、自身の艦隊をどう編成するかも大切なのですが、より以上に気をつけるべきは対戦相手の編成。前衛後衛ひとりずつとか、ぱっと見簡単に勝てそうに見えるのに、実際に戦ってみると異様に強い。そんな編成があるから難儀です。危険視されている組み合わせはいくつかあるのですが、赤信号編成のひとつが空母エンタープライズ。これ、単艦でも強さを発揮して、事前予測で優勢と見えた艦隊でも一気に持っていかれてしまう、そんなポテンシャルがあるっていうからおそろしい。では、そんな尋常でない強さを見せるエンタープライズってどんな空母だったのでしょう。

以前、Huluで第二次大戦におけるエンタープライズの戦いの軌跡を追ったドキュメンタリーを見たことがありまして、久しぶりに確認してみたら、ああ、よかった。今もちゃんと見られますね。『バトル360』。ヒストリーチャンネルのドキュメンタリー。空母の戦いは、海上の艦船だけでなく、空は航空機、海中からは潜水艦に狙われて、まさしく全周360°に及ぶということを表したタイトルですね。自分は戦争もののドキュメンタリー見るのが好きで、これまでもいろいろ見てきたんですが、アメリカ側の視点で作られたものはあまりよく知らないな。ということで見たのですが、いやあ、加賀に急降下爆撃、続いて赤城が炎上みたいなのを見ると、さすがに少々複雑な気分になる。でもあの戦いはアメリカにとっても困難な、苦しいものであったのだ。そういうことを知ることのできる、よいドキュメンタリーであると思っています。

このドキュメンタリーのよいところは、ただ空母エンタープライズの軌跡を追うだけでなく、どういう兵器でもってどういう戦いをしたか、日米の艦船や搭載火器、航空機の特性を紹介し、急降下爆撃はどのようにしたか、雷撃機はどういう行動をしたかなどの説明もあって、あの時代の海戦全般に興味のある人には満足いくものになっているのではないかと思います。その説明は、CGを駆使したグラフィカルなもので、また当時の映像なども織り交ぜて、非常にわかりやすい。インタビューパートでは、史家や軍関係者だけでなく、まさにエンタープライズに乗り込みあの戦争を戦った当人にまで聞き取りが及び、実際の戦いにおいて見たもの、感じたこと、そして帰らなかった戦友への思いなど、その情感はたっぷりとして、胸に迫るものあるのですね。あるいはそれは情が移るということでもあって、ああ、心境は複雑です。対する相手は日本軍、それこそ私に連なる遠い誰かであったかも知れないというのに、エンタープライズの危機ともなれば、敵艦船の排除されたことにほっとする気持ちも沸こうという。ええ、ほんと複雑なのですね。

ですが、ドキュメンタリーとしては面白い。これに併せて『決断』を見たりなんかすると、双方の思惑、互いに違う視点で見たものをおもんぱかれてよいかも知れません。『決断』はちょっと内容が古い、戦史の研究が進んでなかった時代のものかも知れませんけど、あるいは戦時を実際に知る人も多かった時代です。心情たるやむしろ鮮かかも知れません。

Hulu

Wikipedia

英語版BD/DVD (日本語なし)

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