『まんがタイムきらら』2017年12月号、一昨日の続きです。
『されど蜜月』。2話目も面白いです。愛と一緒に学食にいくことになってしまったケイ。あのネガティブな想像。他の子たちのささやきかと思いきや! ってあの表現、うまいですね。この子の考えすぎなところ、よく出ててよかったですよ。食堂でも面白い。不良ぶっている愛だけど、不良を理解してるわけではない。不良ならやきそばパンだろうって、そんな常識知らない! で、声が小さくてやきそばで注文が通ってしまうというあかんっぽさ。実によかったです。またやきそばを食べようという時も、あ、マスクとったら可愛い。あちって、可愛い。と思ったら、まさかふーふーして酸欠で倒れるとか、予想を超える展開でした。でもこの子ね、ケイにいろいろバレちゃってね、でもそれで結果ケイにここまで食い込めたわけで、というか、いくときはグイグイいく子だな、あいぼん。ともあれ、ケイと普通に話せる仲になった。でもってマスク禁止。ええ、うまい具合に間違いが正されて、私もほっとしましたよ。ええ、普通にしてたらいいんですよ。きっとこの学校ではうまくいきますよ。
『オリーブ! — Believe, “Olive”?』。そうかあ、次回で最終回なのですね。空に現れた巨大なクジラ。さて、こいつをどうしよう。千歳がですね、なんと人前で魔法を隠さなかった! 軽音部に知られちゃったわけだけど、大丈夫だって、ええ、彼女ら、新たな局面に踏み出そうというわけですね。空飛ぶクジラも、オリーブのパフォーマンスということで処理しました。って、すごいパフォーマンスだな! けど、こうして誤魔化し続けるのではなくて、だんだんと魔法のこと、魔法使いのこと、知っていってもらおうと方向転換したというのですね。ああ、魔法の世界とこちらの世界、それが一部の人が知るだけでなく、広く知られることとなり、さらには交流なども増えていくのだろう。世界が、世の中が、人の意識が変わりますね。わくわくする千歳の気持ち、すごくわかる。ええ、これ、最後の最後に、すごく魅力的な展開持ってきましたね。最終回で描かれるのはなにか、楽しみになる展開ですね。
『ハッピーセピア』。みなみとかえでの関係。ちゃんとふたたび結ばれましたね。みなみにとって、かえでがいつしか気になる相手になっていたということもあれば、かえでにとって、この時代の、高校生のみなみも大切と思うようになっていた。このかえでの気持ちの変化、これにははっとさせられました。この時代のみなみのこと、いずれ帰る未来のみなみのかつての姿として見るのではなく、ひとりの人として向きあおうとする、これは本当に正しいことだと思わされたのですね。大人のみなみの悔いを晴らすために友達になるのではない。高校生のみなみが大切な人になっているのだという変化に、この時を超えた出会いの意味が、価値があったと思わされたのでした。そして最後にね、この時代のかえでのことが皆に知られてしまって、このややこしさ! ええ、ほんと、ちょっとした混乱要素ですね。これ、どういうかたちで収束するんだろう。みたいなこと考えるだけでも楽しくなる。面白い想像の種がまかれて、いい読後感。いい最終回になったと思います。
『おかわりシンデレラ』。もこ、元シンデレラを押しつけられるのが嫌で、学校さぼっちゃったか。いや、でも、まあそうだよな。お前はシンデレラだなんて、知らないこと求められても困りますわね。でも、それで家まで魔法使いと王子がくるとかね、あのピンポン連打とシンデレラ連呼。もこの、押し売りよりひどいという言葉、うん、大変だなあもこ。掃除、家事が苦手というもこ。適当に誤魔化してみたりね、わりとしたたかでいい感じ。でもって、継母+姉ズの彼女が掃除させられちゃってるというのね、やっぱりこうして、かつての役割りにしばられたみたいな前提ながらも、全然役割りどおりにことが運ばないというのがいいと思います。王子の肖像写真を即ゴミにしてしまうもことかね、シンデレラを押しつけるな、思ってることちゃんといえたところとかもね、よかったと思いますよ。全然通じてないんですけどさ! 前途多難ながらも、もこはもこで、今の自分らしさ、地を出していくのがよい感じと思えるエピソードでした。
- 『まんがタイムきらら』第15巻第12号(2017年12月号)
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