2017年8月22日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年10月号

『まんがタイムスペシャル』2017年10月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、秋から冬にかけての味覚でしょう、リコが焼き芋をふたつに割って、とてもいい笑顔。この子はこういうのがいいなあ。その芋はふたりで分け合うのかい? 『ミッドナイトレストラン7to7』織作はカゴに3種のブドウ。『課長と私のおかず道』保志は、これ栗ごはんのおにぎり? 食べようとしてこちらをちらりと見やった。そんな様子がなんだかいい感じですね。

『ローカル女子の遠吠え』。あべかわもちの安倍川って、静岡の川なんだ! そうか、そりゃあるよなあ。まったくその可能性を考えたこともなかったので、あると知らされて驚きでしたよ。しかも安倍川餅の由来についても解説あり! また家康か! っていうんですが、そうか、ほんと静岡は家康と富士山でできているのか……。昔からの名物、安倍川餅があるかと思えば、ここにさらに富士市の新名物、ようかんぱんが投入されて、ええと、ようかんを乾パンではさんでるの? あ、違うのか。あんぱんをようかんでコーティング!? すごいのあるな。最後のページの、ようかんぱんをバリバリ食べてるりん子さん、めちゃくちゃ可愛かったですよ。

『穂積くんは猫に勝てない』、オフィス猫の話題、穂積くんがテレビで知ってしまった。それで我が社でも導入してみないか。よかれと思って発案したら先輩が大反対。あー、わかる気がする。あれだけ猫が好きな人ですよ。職場に猫がいたりすれば、もう仕事になるわけがない。それ、自分でちゃんとわかってるんだものなあ。この提案に乗り気になってる社員面々が面白いですよね。アレルギーの人がいたらどうするのか? そういわれたら早速皆に聞き取り。大丈夫です! いませんでした! このフットワーク! できる社員だ! 先輩は穂積くんに、イメージを崩したくないっていって怒ってましたけど、本音といったらいいのか、会社に猫がいる場合のシミュレーション。あー、これは駄目かも知れないね! ええ、ほんと猫となると自身を失ってしまうんだなあ。

『ざしきわらしと僕』。座敷童子をはじめ妖怪たちは人の目に見えない。裕貴は特別中の特別なのだろうなあ。裕貴の母、透貴子には見えなかった。けれど、今となればすこし柔らかくなり、縁起などに思いをいたすことも。それがかすかにざわ子の存在を感じる所以となったのでしょうね。その母が帰ります。研究がかたちになりそう。お母さん、もうちょっと向こうで仕事を続けてもいいか。裕貴に問うたらば即答で、うん。ああ、なんといえばいいのだろう、ふたりの絆、繋がり、より強固なものとなったのですね。離れるのは寂しいけれど応援している。そんな裕貴の姿に成長を感じ、そして不器用ながらも母のあの愛情ですよ。そんな母の目に一瞬映ったざわ子たちの姿。静かながらも深く染みいる、いい展開、いいエピソードだったと思います。

『ちんまり経理のヒメ先輩』、ああ、これは切ない。ヒメの母の一周忌。そうか、まだそんなにしか経ってないんだ……。法要の後の情景ですね。秀ちゃんのお母さんがきてたりね、なるほどヒメの父のイトコなんだね、お母さん。その母の目から見てもしっかりしているヒメ。そのヒメが台所に立つ秀樹の母に、自分の母の影を見てしまう。ああ、これは切ない。そこからの桃の思い出。ヒメの表情にいつにないもの感じて、ああそれは秀樹も同じでしたか。母を送りにといってヒメを父とふたりにしてくれた。そこからのヒメの様子、気丈に振舞いながらもついに感情の溢れるその姿は涙なくしては読めないほどで、ああ、ヒメ、この一年、頑張っていたのだなあ。ヒメを抱きしめて言葉をかける父もまた切ない。妻を亡くした男の、娘を思うその心情やいかなるものか。この人も頑張ってきたのだろう。このふたりにしかわからないものがあるのだろう。多くの思いが胸に溢れる名シーンであったと思います。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第10号(2017年10月号)

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