『まんがタイムきららキャラット』2017年10月号、昨日の続きです。
『まちカドまぞく』、ちょっと日常の落着きを取り戻してきましたね。夏の終わりの頃。夏休みの宿題に絵日記つけてるっていうのも驚きですが、あまりの濃厚さに杏里からつっこみが入る。なので今日はオフ。気持ちオフ。喫茶店いってちょっと働かされてみたり、そして浴衣着てお祭りですよ。シャミ子の、ひとりじゃ楽しくないっていう気持ちがいいですね。それがちよもも、ミカンと合流したら、もうすっかり気持ちは切り替わって、ええ、すごく楽しそう。この漫画、最近ハードめのエピソードも続いたし、こうして落ち着いた日常話、読み手の自分にもいいやすらぎ回でありました。
『エクソシストと首輪の悪魔』。アルマディエルがだらだらマイペースに好きなことするようになって、よい感じですよね。さて、そんな穏やかな日常を打ち破るべく現れた謎の少女。窓ぶちやぶってのエントリー。ケガしとるやん! 天使シュリエル。アルマに用がある。でも、アルマのことをアルマと信じてくれない。そうか、邪悪で美しいアルマ。それが首輪でこんなちんまりに……。首輪の秘密がGPSとか、衛星が整備されるまでずっと役立たずだったの!? ともあれ、この天使、結局だらだらグダグダ仲間が増えたみたいな感じで、ラストにゲームで対戦してるのね、このやりとりが実に平和でよかったですよ。もっとグダグダしてほしいです。
『恋する小惑星』、会報の編集会議ですよ。皆がそれぞれに自分の好みのテーマを選んでいくんですが、萌さんは部の活動報告? いやそれはそれでいいかも知れないけど、ちょっと内容偏ってそうなのがこの人らしさでありますね。桜のテーマ、誕生石というのはみんな興味を持って読んでくれそうないいチョイスですよね。そしてみらはというと、これというのがなかなか決まらず、決まってもなかなかうまく書けなくて、ああ、お姉ちゃんとケンカしちゃったよ! 落ち込んでしまったみらの復活、そのきっかけがいいじゃないですか。意図せずいいサポートしたあおと、みらの感謝のスタンプ。これがみらの気持ちの浮き立ち、嬉しさよくよく感じさせてくれて、いいよ、生き生きしてるよ。そしてみらの見つけた自分のカラー。おお、マンガで伝える夏の星座。いい感じに壁を突破しましたね。そしてできあがった会報。こういうの読まれないよねー、と思ったら、なんだなんだ大人気じゃん! と思ったら、あー、お姉ちゃん、ナイスアシスト! みら泣かせちゃったことのリカバリーしたかったんだろうなあ。いいお姉さんじゃないですか。
『リトル・リトル・アリス』、いい終わり方見せたなあ! 暴れるリンネを抑え、さらには受け入れて見せたリデル。パンプキーナを守ろうとした一連の行動が人々の思いをまとめ、リデルこそを次期女王の座に押し上げたという展開に、さらに加えて魔王のはからい。これが素晴しかったなと思ったのですね。人になりたい、その一心で城を出たリデルが、紆余曲折、さまざまな出来事を通じ、そしてついに夢を叶えてみせる。自分のためではなく皆のことを願ったリデル。その人のための思いが自分の願いに通じるという展開は見事に寓話的で、この漫画のラストには相応しいものと思われたのですね。そしてまたよかったのがラストですよ。ああ、リデルの願いが叶った瞬間。それをただの一コマに描いて、物語を閉じつつ、リデルの、パンプキーナの未来を語った。実に素敵でした。余韻も叙情もたっぷり。素晴しいエンディングでした。
- 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第10号(2017年10月号)
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