『まんがタイムジャンボ』2017年9月号、昨日の続きです。
『偏食女子は恋でおなかを満たしたい』、新しい人物、登場してきましたね。給湯室でアキに告白。いったいなにをいおうというのか。私あなたの事、って恋の告白!? 今野が身構えたところに、嫌いですときましたよ。そうか、偏食を隠さない、あれも嫌いこれも嫌いというところが嫌いなのか。そう思ったけど、あ、なんか違う? 嫌ならほっとけばいいのにと今野にいわれてちょっと赤面してみせた平岡。ああ、藤井をめぐる関係のもつれかい? アキがそう理解してみたところ、いやこれ違うな、今野だ! 今野に可愛がられるからアキのことが嫌いなんだ! 面白くなってきましたよ。ともあれ今回、人間関係にやけにさっぱりしてるアキとか、ずいぶん角がとれた今野とか、そして試しもしないのに嫌いというのやめようかと思いはじめるアキですよ。変わりますね。ええ、面白くなってきましたよ。
『大正みつば歌劇団』、おお、歌劇をやることに決まりましたよ。演劇といってもいろいろある。先生がずらり列挙してみせて、お前たちには歌劇が似合うと思うがね。ええ、ひとつの指針が示されたのですね。しかし歌子が演劇以外に歌って踊るとか無理ってね、ほんと、歌子なのに歌は苦手なんだ。可愛いなあ。皆で歌劇を見にいきます。宝塚。東京公演。そうしたら皆ね、今日すごい適当な着物! リボンだけでも変えたい、髪も、お化粧もってなっちゃって、ああ、女の子だなあ。演劇いくならお洒落をしたい。なるほど、そうですよね。幽子、おかしいですよね。この子の求めるもの、戦争とかとにかく勇壮で、そういうんじゃないから! そして可愛さに歌子が参っていたかと思ったら、ああ、マリは違うところを見ていたんだ。客席を見ていた。お客さんがどういう表情をしているか、それを見ていた。そして自分も人を感動させてみたい……。ええ、マリのこの気持ち、すごく素敵でした。そうそう、素敵といえば、先生のお姉さん登場! おお、素敵モガ! うおお、今後も登場なさるよね? ね?
『私と幼ムコさま』、最終回ですよ。あんこが小太郎の側にいることが面白くなくて、陥れようとした藤乃。しかし天狗の小太郎を刺し殺させるつもりが、あんこ自分自身を刺してしまって、その呪いから解放されない。その術はかけた藤乃自身にもとけなくて、ああ、どうする、どうなる。あんこのために必死になる小太郎がよかったですね。藤乃に土下座をする。あのプライドの高い小太郎が。もう藤乃はこの時点で、自分にはかなわないってわかってたんだろうなあ。だから自分の術の条件、それを小太郎に告げて、そしてそれがどういう結果を生むか、わかっていたのだろうなあ。けれど、これで本当に大団円。小太郎こそは、天狗としての将来を棒にふったわけだけれど、でも愛は見事に勝ち取ったのだなあ。いい話だったと思います。ラスト、しっかり描いて、大変よかったと思います。
『あの日の海と16歳の夏休み』。店長さん、やる気ですね。なるほど、駅前の老舗美容室の店長、アザミさんがくるんだ。なにしに? カットしてもらいにか! 商売敵、ライバルをうかがいにきたのだな。あるいはこれも業界間交流? 言葉に棘こそあるけれど、険悪って感じではないですね。これ、店長もわりとはっきりした物言いしてるからかも知れませんね。髪形のリクエストはすべておまかせ。それで店長が応えてみせた、その髪形がまたよかった。なるほど、アザミの好みを、以前挨拶にいった時にそれとなくうかがっていた。もう準備はできていたっていうわけか。なるほどなあ、そう思ったら、ああ、その時見た写真、それは若い頃のアザミ自身だったのか。はからずも、昔の髪形を再現してしまったようなもの。その髪形は、アザミにこの街にきた頃のことを思い出させ、いや、でも、ちっともいい話にならねえな! 面白い。ほんと、うまく引き込んで、読ませる、そんなキャラクターのよさ、話の運び。魅力的なエピソードでありました。
- 『まんがタイムジャンボ』第23巻第9号(2017年9月号)
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