『まんがタイムジャンボ』2016年6月号、昨日の続きです。
『終活女子高生』、お弁当イベント発生ですよ。って、待て、待て、律の弁当が酷い。精進落としがテーマといって、白ごはんにたくあんのみの弁当。ほんと、なんでこんな弁当を……。沙羅は沙羅で、節約目的でお弁当作ってきてて、しかたがないので律とおかずの交換ですよ。いや、違った、律、おかずないから、おかずをわけてあげるんですね。しかし、律の終活、これが現実味を帯びてきたからか、沙羅の気持ちは揺れに揺れて、律に死んで欲しくない、ずっと一緒にいたいという気持ちがね押さえられないみたいで、ほんと、泣けてきますよね。ささやかな望みといっていいんでしょうか。素直にそうといえないから、もってまわった言い方しちゃうから、律には全然通じない。いや、律はわかってんじゃないかなあ。本当のところはわかんないんですけどね。しかし、ほんと、律、死んじゃわないといいなあ。律も、沙羅も、可哀そうじゃん。
『ペンタブと戦車』、カラーですよ。いやあ、これ、カラー、すごくいいですね。戦車の迷彩、背景の夕景に映えてどこか牧歌的とも思われて、そして扉が素晴しい。うおう、89式ハク、めちゃくちゃ可愛いじゃん! いいね、すごくいいですよ。さて、本編。里見曾祖父と武田大尉の違いが実にいいですね。双方、里見青年が未来からきたこと、これからどうなるのか、その推移を知っているものと諒解しているわけですよ。その前提でいろいろ聞き出そうとするのが曾祖父。コミケの存亡を案じて歴史の改変に消極的な武田大尉。もう、ほんと、武田大尉、限界知らずでしびれまくりです。褌一丁で力説とかね、もう最高だった。そして里見青年との夜。戦車の上でふたり月をあおぐ、その情景の美しさ。戦場にあっても平和と感じることがある。この静けさ、穏やかな夜こそが大切とふたり思いあっているようで、そしてその静けさが続かないこと、軍人の武田大尉もわかっているし、歴史の行く末を知っている里見も同様。美しくて切ない、そう感じさせる場面、胸に迫るものありました。
『それでもヒナは魔術師になりたい!』。朝から剣を刺すマジックをためしたいというヒナさん、物騒だなあ! というか、家族の誰もとめないのか! というか、ヒナよ、マジシャンを目指すいうなら、ちゃんとタネを仕込もう! 今回、弟ヒヨリもまきこんで、手品部、いやさ同好会を作ろうか、なんて話になるんですね。いや、ならなかったんだけどさ。ヒナの友達、虹ちゃんも敬遠する。ヒヨリももちろん敬遠する。このふたりが嫌がって譲り合ってるのね、なんでそこまで!? って感じもあって、ほんとおかしかったです。さてしかし、この手品同好会のアイデア、どうなるんでしょうね。きっと設立されることになると思うんですけど、あそこまで固辞されるとかね、まったく予想外でした。
『シコふんじゃえば?』、相撲部屋の娘ということを隠してきた杏子。この子がなんと父と遭遇。さあ、どうする、ばれるのか? ばれたらどうなる!? 大きなぬいぐるみ盾にしてうまく隠れるんですね。あらー、ばれるものと思ってたので、ちょっと意外でした。でも、舞には隠しおおせたものの、あ、お父さんは娘がきてたこと気づきましたね。この漫画は、本当、杏子がいいんですよね。子供の頃に相撲部屋の娘といじめられて、家業からは距離を置いてきた。でも、父の優勝額がもうないことを見て、少し後悔を覚えたりね。ああ、舞の相撲趣味がきっかけになって、杏子の相撲との関係改善なればどんなにかよいだろう。きっと父、親方も喜ぶだろうなって思ってしまうんですね。
- 『まんがタイムジャンボ』第22巻第6号(2016年6月号)
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