2015年3月17日火曜日

『まんがタイムファミリー』2015年5月号

『まんがタイムファミリー』2015年5月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』、自転車をおしたチエちゃんが、向こうからこちらに声をかけてくれている、そんなイラスト。背には桜の並木を背負って、その春らしさ。また陽光の明るさがチエちゃんに相まって、なんとも晴れやか、新鮮味溢れる表紙が素敵です。そして『おしかけツインテール』、花梨のカットもございます。

『軍神ちゃんとよばないで』、そこで2段ぶち抜きにする勇気を! 虎千代暗殺の命をうけ潜入している敵の忍びですよ。まさか噂の虎千代が、あのだらしない姫君とは思いもしなかったみたいですが、それがついに秘密を知って、虎千代に肉薄するんですね。いや、なるほど、そういう策略だったのですか。そもそも暗殺が成功するとは思っていなかった。むしろ狙いは他にあって、ああ、ここでの目的は兄晴景と妹虎千代の離反だったというんですね。暗殺失敗し、その死のうという際に兄、妹からの刺客であったことを匂わせる。ああ、そうでした。ここは兄弟が対立したのでしたっけ。そうした布石が打たれて、さあ史実はともあれ、この漫画ではどういう展開を見せるのでしょうね。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』は、レオナルドの絵の具が溶けてさあ大変。しかしこれを見事に興行にしちゃってるミケランジェロ、肝の小さいわりに、やることは抜け目なくて、ほんとすごいキャラクター。いってることは親切といいますか、妥当でシビア、そんな感じなんですけど、どうにも素直でなかったり、それ以上に依頼主にショバ代握らせちゃうとかね、ほんと、真面目なのか俗物なのか、面白いキャラクターに仕上りました。そして時代はまた遡り、美術品が大量に破棄された時代のこと。ああー、これ、なんか、フィレンツェにいった時に聞いた覚えがある。しかしまさかのクロナカ、その時代にタイムスリップしてボッティチェリに遭遇。ああー! こうした活動の果てにどれだけのものが失われたのだろう。ほんと暗澹たる気持ちになりますが、はたしてクロナカ、この局面でどう動くのでしょう。

『先生と星が教えてくれたこと』、おお、新しい展開、新しい登場人物です。受験勉強の息抜きに流星群を見にいきます。その際に、笹野先生の知人、光学機器専門店の郡司さんに車を出してもらうんですね。なるほど、笹野先生の後輩なんですね。素朴で、けれど星に関しては静かに情熱を燃やす、そんな青年。笹野先生は天川先生と郡司青年をくっつけようと思ったみたいだけど、郡司青年、そんな雰囲気にはさっぱりならなくて、けれど流星群の夜ですよ。天川先生の言葉に、そしてその笑顔に、郡司氏しっかりとらわれて、ああ、これはどうなる。三角関係の勃発なのかい?

『宅飲み残念乙女ズ』は3人娘の出会いの頃ですよ。もうグリッチ、めちゃくちゃ面白い。大学時代のこと、話合わなさそう、そう思ったはずなのに、なぜか仲良くなった彼女ら。特にグリっち、ゆみみがそうでして、なるほどふたりを友達にしたの、てつ子なんですね。飲み会でのオスアピール、ああ、男が多いとこんな感じになるのかあ。しかしそんなオスどもを腕相撲で瞬殺するグリっち。さらには妬んでからんできた男たちにシトラス目つぶしとか、もう、最高だと思う。もうたまらん面白さ。対してゆみみはというと、見事にこの子の黒歴史といった具合になってまして、いやもう、かぎりなく妖怪じみた人なんだなあ。あの頃の私は奥手でさー、って、奥手が聞いてあきれますよ、ゆみみさん。

『月夜にカカオシガレット』、おお、まさかの盆栽ものなんですか。ヒロイン雨月小鞠14歳は、趣味が盆栽、町内の盆栽コンテストで賞をとるほどの腕前。この先生というのは、お婆ちゃん、と思いきや、お婆ちゃんはむしろ若々しい人で、伊万里さん、なるほどタバコならぬカカオシガレットを愛用しているお姉さんなんですね。駄菓子屋、月菓堂の経営者。盆栽などには興味がなくて、ええ、先生は伊万里の幼なじみ、草介なんですね。小鞠、草介を見てやっぱりステキと、祖母も驚くほどのジジイ趣味。草介の妻だったらしいコマさんっていうのは、もう亡くなってるのかな? そして伊万里と草介は、ケンカしつつも実は、みたいなそんな気持ちがあったりしたのかな? そうした雰囲気感じさせて、そして小鞠に恋愛っぽい感情抱いてるらしいアルくん、金髪少年!? も現われてくるんですね。しかし小鞠曰く50年早いらしい。ええ、ジジイ趣味の小鞠の地味な生活。日常含めた人情ものって雰囲気でありますね。

『役職名はお嫁さん』、G3井田が帰ってきました! 犬野陽大は新婚さん。結婚相手は猪野上改め犬野美如。落ち着きあるお嬢さん。美人で礼儀正しくて、そしてめちゃくちゃ仕事脳。おお、新婚生活の企画書って。そんな言葉、はじめて聞いたよ! 有能な人なんですね。職場結婚、仕事の成功を一緒に喜んでくれた、誉めてくれた、それが嬉しくて、いつしか好きになっていたっていうんですが、ああ、確かにあの喜んでくれてる姿、ものすごく可愛いです。でもこの人、家事に対しても全力投球で、決して手を抜かない。陽大も支えよう、手伝おうと思うんだけど、それをさせてくれないっていうんですね。けれど本当に悲壮感溢れる様子やら、そして始末書だの、離婚という名のクビだのと、本当に大変で、この美如さんと陽大、いい夫婦になっていければいいなあ、そう願いたくなる様子。いや、けれど、決して悪くないふたりではあるんですよね。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第5号(2015年5月号)

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