昨日の続きです。
『まんがタイムきらら』2025年3月号、『ウチから何キロメートル?』
ゲスト掲載から連載になるにあたって、仕切り直してきたのですね。で、読んでてはじめて気がついた! これ、舞台は京都だったんか! 姉、暦を連れ出してポタリングに出かけた歩。向かった先は広々とした川縁で、しかしこの景色、なんかものすごく見覚えあるんだけど……、と思ったら、一級河川鴨川じゃないですか!
ぜんぜん気づいていませんでした。
ということでゲスト掲載回を読み返してみたところ、第1話は記憶のとおり街中を走って、だから京都とは気づかなかったんですが、第3話、真予のリカンベントを見せてもらうところ、これが鴨川べり。さらにいえばなんか見覚えのある市バスなんかも走ってて、あー、ほんとに気づかなった。
ゲスト掲載から連載になるにあたって、基本的なストーリーは継承しつつ、細かな設定が変更されていて、たとえば暦の自転車が折り畳みからしっかり走らせられそうなスポーツタイプになってるとこなんかが最大の変更点でしょうか。実際、車輪も大きくなって楽に走らせられそう。
こういう変更点、今後暦も遠出ができるようになったときとかに、不都合なく走らせられるようにという配慮だったのかもしれませんね。
そして、私が鴨川と気づいたシーン。大きく開けた空を大ゴマで描いたその場面。こうした誌面をひろびろと使った見せ方が、まさに自転車の楽しさ、気持ちよさを演出して、暦の感動も伝わるように思いました。
このブラッシュアップ、工夫が生きてると感じさせるところありました。ええ、大変よかったのではないかと思います。
『異世界魔王ごっこ~魔王は姫を倒したくない!~』
シエルに会いたい魔王乃々。しかし一人で向かうのはもう無理だろう。ならば手紙だと筆をとるも、なんと文章書くだけでも胸の痛み、呪いは発動してしまうの? かくして文章に仕込む無理矢理感のある縦読み。ああ、これはセーフなんだ。わりと緩めの呪いなのかもしれませんね。いや、真っ向から食らうと命を落としそうなヤバさではあるんですが。
アヴァとリュグの不在をいいことに、シエルのもとへ向かおうとする乃々。力を借りるはジェロっていうんですが、ああ、ジェロさん、弱味を握られてしまいましたね。異世界ではやるダンスというものをジェロもしてみんとてするなり。で、踊ってるところを乃々に見られてしまった。
いいじゃない。かわいいじゃない。そんなに必死に隠すことないじゃない。
とはいえ、知られたくないジェロ。口止めを頼むかわりに乃々のお願い聞くんです。そのお願いというのは、魔王に扮して乃々の身代わりになるというもの。シエルの側近の注意を引いて、その間に乃々がシエルに手紙を手渡しする。このくだり、魔王の姿のジェロやかわいく、アドリブ力はないもののノリノリな様子もまたよく、でもって乃々のがんばりがむくわれるところ、これがさらによかった。
震える手で渡される手紙。その手をとってもらって嬉しい乃々。これ、シエルは乃々と気づいているんですよね? そしてメッセージも無事伝わったようで、よかった。ああ、ほんとよかった。そして最後の乃々にいじわるするジェロもよかった。ええ、いいことづくしでしたよ。
『かみねぐしまい』
ツギノとまえなのもとに戻ってきた神様。するとそこは阿鼻叫喚の巷。なんと、黒い昆虫が出たという。望ましからぬ侵入者。それをどうにかしたいツギノとまえなの願いを聞いて、ふたりの敵に一致団結して立ち向かうのでありました。
いやね、これ、特に神様の力とかいらないやつじゃんね? ツギノとまえなが必要以上におどろおどろしく表現したせいで、神様、無用に怖がってるじゃん。実際、敵は不快害虫ですよって適切に伝えられていたら、こんなにもごたごたしなかったのでは?
ひととおり騒動がおさまって、冷静になったふたりの会話。虫とはいえ、神様に殺生させたのはよくなかったのではないか。神様が母からいわれた、命に干渉できない縛り。いや、お母さんがいったのは、魂のないものに干渉できないじゃなかった? ともあれ、虫の命に余裕で干渉できた神様。すっかり自信過剰になっちゃって、まえなに、ツギノにうながされるまま、この家から特定の不快害虫を根絶させようとする!
しかし、ここでまた神様のママの介入? テントウムシの姿で現れたっぽいお母さん。次なるメッセージはなんなのか。これがまた神様の成長をうながすことになるのでしょうか。
- 『まんがタイムきらら』第23巻第3号(2025年3月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿