『まんがタウン』2023年8月号、発売されました。表紙は『野原ひろし昼メシの流儀』。野原ひろしが板前スタイルで、豪華な舟盛り前にして手巻き寿司を巻いてくれているイラストです。舟に盛られた海鮮もまた豪華。鯛にマグロにシャケ、エビと、このどーんと押し出されてくるような迫力。ぐっと心引かれるものがありまして、いやもう夜にこの絵面はいけませんね! いけませんよ!
『押しかけギャルの中村さん』
女たらしの兄貴の魔の手から中村さんを守るんだ! 後藤と秋山、即席の協調路線が決定したかと思ったら、なんだよ、秋山、この浮気者! 今回開幕そうそうに、ハヤトさん、秋山君って、なんだかいい雰囲気作っちゃったりしてるんですよ。後秋は後秋でも後(兄)秋だったかー! と思ったら、兄貴さん、中村さんは好みじゃなかったんね。見た目は女子だけど中身は小学生男子みたいだって、兄貴さん、結構ちゃんとした人じゃん! 弟からの評価見てたら、女ならなんでもってチャラいタイプかと思ってたけど、全然そんなことなかった。
むしろ後半で明らかにされる、兄貴心の発露! これにはすっかり笑わされてしまって、なんだよ、兄さん、いい人じゃん! 中村さんを妹にするために弟とくっつけようとか思うのかと思ったら、弟も判定外とか、兄貴さん、厳しいなあ!
さて、今回は後藤を頼る中村に秋山がやきもきしてみたりと、そのいまだ判然としない恋心のあらわれとかね、なかなかの見どころでありましたよ。また釣り指南、後藤と秋山急接近じゃん! からの中村ご不満、ここにも気持ちのベクトル見てとれるとかね、ええ、こんなふたりなのになんも進展しないの、いったいなんなんでしょうなあ!
ラストの星空を見上げるふたりのシーンなんかも、これ、かなりあからさまに中村の気持ちが表現されてるのにね、秋山さん、なんというニブさなの!? けどこんな秋山だから中村も一緒に暮らして安心なんだろうし、ハヤトさんからも後藤弟からも愛されるんだろうな。でも、ここまでいろいろアプローチして、まるで気づいてもらえない中村、もどかしいでしょうね。ええ、秋山氏にはもう誤解のしようもないほど明確に言葉にして伝えないといかんのですよきっと。でも、言葉にしてもそれでもすぐには飲み込んでもらえない、そんな予感もしますよね!
『新婚のいろはさん』
おお、私好みのテーマですよ。ゲームでフィットネス! ええ、私なんかもざっと1500日超ほどやっていますが、ボクシングスタイルのフィットネス、いいですよね。これ、つい数日前にも漫画家さんが、肩こりの解消にいいというtweetなさっていたの見たのですけど、きっと漫画家のはじめさんにもうってつけのソフトだと思います。
さて、少しは運動しないとといういろはさん。ゲームでフィットネス! アフロボクササイズなるゲームをチョイスしまして、さっそくはじめるエクササイズ。で、これ、トレーナーのマッハ二郎にパンチが届くんですか! しかも一方的にボコボコにできる!? なんという世紀末でしょう。
コツがいまいちわからないいろはと、やたらくわしいはじめとの対比が面白い。あわあわしながらパンチどころかキックに頭突きまで飛び出すいろは。かと思えば、詳しいのにまるで身体がついていってないはじめ。スウェーのくだりとかめちゃくちゃ面白い。頭ん中ではすいすい躱してるんでしょうけど、実際にやると棒立ちのまま動けない。この思ったように動けないというのも、またエクササイズゲームの醍醐味だと思います。
そして生活の一部になったアフロ、いやボクササイズ。この夫婦ふたりで一緒に頑張るものがあるというの、いいですね。自分は孤独にエクササイズ。いや、ネットの向こうに仲間がいますからね!
『ホントはダシたい山車さん』
山車さんとの距離を縮めたい佐藤くん。どこかに接点が? となるととにかく出汁が鉄板というの、このへんしっかりきっちりお相手のこと理解できてるのはいいですよね。
今回は煮干しの話。煮干しといりこってどう違うんだろう。というの、あえて自分で調べず山車さんに聞いてみる。返ってきた答はほぼ同じもの。で、どうも京都はいりこ圏っぽいんですが、我が家ではいりこといういい方はしないですね。なかなかにこのへんの区分、いろいろいりまじってややこしかったりするのかも知れませんね。
煮干しでの出汁をとるときに、頭と腹をとると雑味がない出汁がとれるといいますね。でも我が家では頭も腹もつけてます。あれね、煮出された煮干しかじる時に、腹がおいしいんですよ。腹をとる場合でも、とった腹だけ食べたりします。いじきたない! ってのもあるけど、煮干しの腹は腹でおいしいんです。雑味といいますが、それもまた味わいなんだと思います。
さて、今回の山車さんの、料理は簡単であればあるほどいいという考え。これはとてもいいと思います。難しく考えて、ちゃんと完璧にしないととか思うと、どんなことでもそうそう手が出せなくなる。どんなものでもまずは気楽に、軽率に手を出して、不出来でもいい、簡単でもいい、とにかく気軽に挑戦できること、それがいいのだと思います。
そして山車と佐藤、ふたりで一緒に煮干しを買いにいく帰り道。いい雰囲気なんだと思うんですよ。ええ、佐藤さん、山車さんはきっと佐藤氏に心を開いてくれてるんだと思いますよ。
『あの世で猫になる』
今回のテーマは焼肉! 生きてるペットに煙はよくないけど霊なら大丈夫、というのでがんがん焼肉しちゃう朝倉さん。もう見事にタマに効力発揮して、いやいや、見事に理性が吹っ飛んでしまっておりますよ!? からの取りわけ、おあずけ、匂いだけフーフーからのお供え。よっぽどの嬉しさであること瞭然で、ほんとここまで感情というか情念というか、あらわにしたタマの姿はもしかしたらはじめてかも知れませんね。
肉は好き、野菜は嫌い。生きてるペットにはよくないけど、霊だからタマネギも大丈夫なのに! そしてビール、かと思ったら朝倉さんは飲まない人、ウーロン茶にタマがっかりして、そして吉井さんの部屋から聞こえた音に急反応したら、ああ、コーラでしたか。
ほんと、今回はシロもまじえて、焼肉に心乱される人、いや霊たちの姿、あさましさ!? 見事に描かれて、面白いったらありませんでした。
そして焼肉の残り香がちょっと気になる朝倉さん。今度はアロマにチャレンジして、生きてるペットにはよくないけど、霊だからアロマも大丈夫! ええ、ふたりともにいい香りにつつまれて、こうした様子もとてもいい。と思ったら、朝倉さんの内心、その現実み、実によかったです。
- 『まんがタウン』第24巻第8号(2023年8月号)
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