2023年7月6日木曜日

『まんがタウン』2023年8月号

 『まんがタウン』2023年8月号、昨日の続きです。

『兎なりのウサギさん』

みたらしの誕生日をどうしようと悩む飼い主たち。その様子を見て、おたんじょびとはなにものか!? 人を悩ます危険なものなのではないかと気をまわすみたらし。実際、ここまでいろいろ思いをめぐらせてくれたら、飼い主にしても頑張る甲斐もあろうってもんでしょうが、本当のウサギはどこ吹く風だったりするんだろうなあ。

しかし今回、一番頑張ったの、ノスケでしたね。みたらしをダシに誕生日パーティ開いて、そこに牧田さん呼んでもらおうって腹もあったりしましたが、その思惑あったかどうかは別として、ガウディ風みたらしのお家はものすごい。器用とかそういうレベルに留まらず、職業にできるのではないだろうか。いやもう、この名建築がですよ、おたんじょび打倒に燃えるみたらしにゴリゴリかじられるというのがね、ちょっと気の毒! いや、ウサギはなんでもかじるものだから仕方ないんだけど、ちょっと覚悟がいる瞬間でありますね。

そしてついに誕生日というものを理解したみたらし。たくさんのプレゼント、オヤツに喜んで、満足して、ガウディ建築でおやすみ。すやすや眠るみたらしを見て感動するノスケがまた、下心とかまったくなしの喜び見せて、いい表情だったと思います。

『ルナナナ』

月面コロニーに住むブルジョアの話。これまでも何度も出てきましたけど、なんでこの人たちが、この僻地みたいな世界に暮らしてるんだろう。とか思っていたんですが、むしろこの人たちがこの場所を作り出したスポンサーだったりするわけですか。それに僻地みたいなのはリコたちの暮らす底辺世界のみで、ブルジョアの住む月世界はまた違った景色だったりするんでしょうね。

さて、底辺から見上げるブルジョアたちの世界。意識高いマウントとりあったり、それはそれで暮らしにくそうですね。そして闇カジノなんてものもあったりして、今回リコが招待状手に潜り込むことになるんですが、いやもう、暗い情念抱えながら闘志燃やすも、まるで勝負にならない。負けに負けを重ねて、しかもイカサマかなんかしてるんじゃないかと思ったら、リコの実力で負けている。これ、もうどうしようもないな。正直、こんなに手も足も出ないリコを見ることになるとは思いもしていませんでした。

聞いたことがあります。上流社会においてはギャンブルというのは社交の場で、大金スッても顔色ひとつ変えない、そんな余裕を見せつけあうところだっていうの。ということは、これはこれでマウント合戦なんか。暮らしにくいな、上流社会! というのはいいとして、この月世界においてはさらに屈折したのがブルジョアというの。ここまでいくと逆に住みよくなりそうな感じがしてきます。

しかし今回の面目躍如ははるかでしたね。最初、はるかが意外とギャンブル強かったりするの? と勘違いしたんですが、そんなはずもなく、むしろギャンブルなんて違法性高そうなもの許さない、四角四面なその反応ですべてをチャラにする作戦。これが見事当たるのだから、リコの采配や素晴しい。むしろここで興が醒めた皆が素直に退散してくれるの、ギャンブルがいわば楽しみにすぎず、必死じゃないからこそかも知れませんね。

『その運命は占えない!』

あなたの運命の人は占えない。そういわれながらも足を運んでくれる仲。その運命の相手は私とは職業上いうにいえない、困りはてるマヤなんですが、今回は仲が自分との相性を占ってほしいと取り出した写真の女性。一目見て運命を感じたという相手なんだそうですが、いや……、仲さん……、ちょっとヤバい人なのでは……? マヤさん、この人が運命のお相手でよろしいの?

占ってみるもまるでそれらしいものが見えてこない。どころか、むしろ縁もゆかりもない相手としか思えなくて、聞いてみればカフェの店員さん。向こうから、おひとり様ですか? と、自分が独身かどうか確認してきたというからびっくりだ、仲さん! この後続く話もそれはそれは一方的な思い込みの数々で、ドン引きから完全否定するいたるマヤさん。うん、その反応は正しい。

今回、仲さんのヤバさがどばどば出てきてしまって、マヤさんのお相手がこの人……!? と、いろいろ困惑してしまっているのですが、それでもよかった点があるとすれば、マヤの完全否定をとりあえず受け入れてくれたこと! いや、思い込みはげしい人って、否定したら意固地になって自分の誤りにより固執したりするじゃありませんか。そして店員さんの写真。隠し撮り!? と怖れていたら、よかったカフェのサイトからダウンロードしたものでしたか。いやそれもどうかとは思うけど、隠し撮りよかずっとずっとマシだ……。

この仲さん、マヤの店に通うことでいろいろ気づいて、いろいろ変わっていくことになるんでしょうか。初回はともかく、第2回目の仲さんは、思っていた以上の逸材でした。

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