2023年5月29日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2023年7月号

 『まんがタイムオリジナル』2023年7月号、先日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

雨の日は眠くなる。授業中に睡魔と戦っている八重ですが、後にこれが半死半生の状態だったことがわかるの、すごく面白かったです。なんとかして眠気に打ち勝とうと、先生が話してもいない都会の話題を想定して意識を保った、そのせいなのでしょう。知らぬ間に、その都会の要素が八重の意識に浸透してしまってた模様です。

対して撃沈されていたのがみなちゃん。雨の音が眠気を誘うのだそうで、実際自分が学生の頃はどうだったかなあ。年中眠かった気がする。で、みなのノートを見て眠りはじめた時間をはっきり指摘できる八重のすごさよ。基本真面目に授業受けてるんだなあとはっきりわかるくだりでした。

そして同じく撃沈されていたのが大河で、ノートの文字が途中で流れて線になってる。でもふたり眠ったタイミングが違う? あわせたらひと揃いになる? それで互いに写しあおうにもまったくもって内容が足らず、それで八重に頼ってみたら、単語のあちこちがおかしいっていうのですね。

でも、これ、教科書と突きあわせてみたらちゃんとしたノートになりそうですね。八重、優秀です。

『敷金礼金ヤンキー付き』

荒れるアパート。原因は住人の気のたるみだというのですが、あんだけ大家が怖くてもこんだけダレていられるの、住人、根性あるなあ! ダレることに関して筋金がはいってる。

この状況に終止符を打つべく、アパート改革に動く大家。かつての族時代を彷彿とさせる厳しい規律を敷くというのですが、皆当然反発するだろうと思ったら、意外や賛同者が多い! 硬派に憧れる真夜が賛成。大家に対する思慕が強すぎる直子はなおさら賛成。というか、ふたりともにうっとりしてるのがおかしい。なにか、こう、憧れ、夢の実現みたいなところがあるようですよ。

今回根性見せたのは七恵と佳だったと思います。ルールなんか知ったことじゃない。たるんで生きてもいいじゃないか。すごく共感するわけですが、たるむにしてもやると決めたら徹底するところが素晴しい。義務づけられた挨拶も当然ちゃんとしない! 普段から特効服を着ている佳は、よくわからんTシャツに麦わら帽子とサングラスに着替えて、反発するといったらもうこれでもかとノンストップですよ。

これで大家から制裁とかあるのかと思いきや、そのあたりはさすがに自重されてるようですね。むしろ真正面から住人と対立して、話しあいというかタイマン一歩手前までいくんですが、まさかこの七恵たちの反発が、かつての大家自身の行動に通じていたっていうんだから面白い。というか、大家は別に反発してとかじゃなく、ただ自分のやりたいようにやってただけみたいですけどね。

かつての自分を思い出して、規律撤廃派に折れた大家ですけど、この決定で一番安心したのはたえちゃんかも知れませんね。まさかのルールで、特効服たえが見られるなんて思いもしないサプライズ。本当、今回巻き込まれて一番おろおろしたのは、一番の常識人であるたえだったように思います。

『オネェの恋のはじめかた』

風邪をひいた時宗。やらかしたといってますけど、感染症はしかたないですよ。

寝込んでる時宗を看病してくれる姉。姉も美形だなあ! はいいとして、この姉が失恋しているのか。その失恋の痛手を癒すため、時宗にすがる姉。時宗に話を聞いてほしい。そして時宗と桜子の話を聞きたい。そうか、妹ちゃんからいろいろ情報得てるんだ。で、若い子の恋愛話で潤いたいからって涙ながらにいうんですが、興味本位じゃなくてもっと切実性が高くって驚きましたよ。

しかし病床というのは大変ですね。熱が出ている時は変な夢を見る。たいていは悪夢であるわけですが、眠る間際に桜子のことを考えていたのが災いしたか、桜子から酷いことをいわれる夢を見てしまった時宗。さすがにショックのようですね、と思ったら、寝起きで自分のベッドにもたれかかって眠っている桜子の姿を認めて、また違うベクトルでショック!

時宗、よかったですね。お見舞いにきてくれたこともそうですけど、嫌な夢でついた不快なイメージを、すぐさま本当の桜子の、真っ直ぐな思いやりある言葉で濯ぐことができた。本当、学校が楽しいという時宗の日常の、輝きの部分。それがこと病気で弱っている今にはよほど効いたのではないかと思いました。

0 件のコメント: