『まんがタイムきららMAX』2020年3月号、昨日の続きです。
『ななどなどなど』
冒頭がすごいな。中間テスト終了直後の小町の様子描いて、本人有頂天だけどその後急降下する運命にあることを畳み掛けてくるーっ! ほんと、笑う。
今回、前回よりちょっと時間巻き戻して、テスト終了後の打ち上げの情景描こうってわけですね。打ち上げというと焼き肉、ネット情報で決めつけてくる小町と、そんな小町のために泣いてくれる高山萌。ああ、萌、いい子や。さらにここに優子も加わって、で、これで嫉妬の嵐があちこちで吹くのか。すごいよ。みんな小町のこと大好きだな。
カラオケに連れてこられて本気で嫌がる小町。でも、カラオケ自体はこれがはじめてなのか。
萌も不憫がってましたけど、小町は持ち前のネガティブでなんでもかんでも悪く決めつけてしまってるんだねえ。けど、今回の経験で少しでも小町にとって楽しい思い出が増えたらよかったなって、さらにはなんでもかんでも決めつけて拒否するんじゃなくて、こうして友達と一緒になにかしら楽しんでってやっていけるといいなって思ったんですね。
いやもう、小町、素晴しかったですよ。歌ってみたら、うまいって、ちやほやされて、すごくいい笑顔じゃん! ああ可愛い、小町が楽しそうでよかった。ほんと、最後のななどの見守る目。これきっと読者みながそうなってたと思う。ああ、小町、本当によかった。輝いていました。
『私を球場に連れてって!』
扉が、扉が素晴しい。猫子、可愛すぎるよな。
さて、今回の主役は猫子のお母さんですな。キャッツが好調、現在1位。なのに、自分が応援にいくとチームが負けるっていって、猫子の母、球場にいきたがらない。ああー、でもわかるよね、こういうの。自分が応援すると負ける、見たら負ける、興味持っただけでも負ける、みたいなの。とか思ったらレオナに酷いこといわれた……。まあしかたがない。自分はもうおっさんなんだ……。
猫子の母、応援にいかないといいつつ、本当はいきたいって気持ちがユニフォームや応援グッズにバリバリ現れてるのおかしくて、けどここまで思いは募るのにネガティブ、不安がために足が向かない。これ、不幸だよね。皆が説得するも気持ちを変えない母。ああ、この母をどうしたら球場に連れていけるというのだろう。
酒で一発だったの、面白かったけど、ダメなお母さんだな。体、悪くするよ?
球場いってからがもっと面白くってまいりました。実際母来場でチーム低迷しちゃうの? 見る見る顔色なくしていくのが笑えて、そこからの浮沈も母がスタンドにいるかどうかで決まるの!? 面白いんだけど、やっぱりちょっと気の毒でした。
終盤でね、キャッツが逆転するでしょう? お母さん嬉しくなっちゃって、お酒ガンガンいっちゃうじゃない? でも、まさかここから負けるなんて展開ないよね? ハラハラしちゃって、ほんと、ページめくるのがちょっと怖かった。
でも、これも取り越し苦労。作者の温情がありがたかったですよー。でもって、猫子母のジンクスの理由。ああーっ、そういうこと! これ、すごいな。ちょっとしたミステリー調。思わぬ真実にやられました。
『みわくの魔かぞく』
今回は試験の結果をめぐる人間模様。まいが赤点! 涼も赤点! ふたり追試が決まって、沙夜香とミラに教えてもらう展開なのかな? そう思ったら、ふたりともに補習!
今回、追試と補習で、ミラと沙夜香、まいと涼というように、いつもとは違うふたりが組み合わされるのがよかったんですね。ミラと沙夜香の間、わだかまりや申し訳なさといった感情が解消して、また沙夜香が涼について思っていること、そうしたものも見てとれて、ああ、ふたり気持ちが少しずつ近づいていきますね。また涼とまいふたりも、勉強はかどらないながらも、共通の趣味があったり、またいろいろ語りあったりね、そうしたことが仲を深めさせていく。
このプロセスがよかったなって思ったんですね。
追試が終わってからも皆のこの関係続いて、ミラと沙夜香は普通に仲良くなってるし、涼とまい、ふたり一緒にいると楽しそうってミラが焼きもち焼いちゃったりね、たまたまの組変えだったけど、それが新しい関係を開いて、より魅力的になった、そんな気がします。そしてなにより、嫉妬してるミラのこと沙夜香がかわいいですよねっていってるの、ええ、こういうの、気持ち開いてるって感じするじゃないですか。ほんと、いいなって思ったんですね。
- 『まんがタイムきららMAX』第17巻第3号(2020年3月号)
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