2020年1月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2020年3月号

 『まんがタイムオリジナル』2020年3月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』山下さんがメインで、バレンタインの情景ですよ。チョコレート作ってる山下さん、隣にはマッキー。このふたりの並んで立つところ、おお、プレミアム感あっていいですね! ふたり楽しそうにしてるのがまた魅力的です。『らいか・デイズ』らいかは、チョコレートのラッピングですよ。不器用ながら一生懸命、チョコの包みにリボンかけようとしてるの、ええ、頑張ってます。応援したくなりますね。そして『ネコがOLに見えて困ります』からOLさんがパティシエール姿で登場。おお、めっちゃチャーミング! 手にした皿に乗っている、ネコ姿の自分とミコトのチョコ? これもまたチャーミングであります。

『おしかけツインテール』

引き続き進路の話。メインは由利なんですが、まだ進路が決まらない。どうにもこうにもちゃらんぽらん。それで美代におこられたりしてるんだけど、たびたびに花梨が思い浮かべる駄目な例、俊郎が浮かんでくるのがおかしくったんですね。あまりに達観したかのような花梨もまた面白くって、ええ、このやりとり、ちょっと花梨の経験値、高すぎるんでしょうか。いや、駄目な大人がまわりにいすぎてるだけかも知れないけどさ!

しかし今回なにが面白かったかって、瑠璃と杏夏の花梨争奪戦。さらにそこに美代が参戦してくるところ。でも三者ともに花梨に求めるもの、それがちょっとずつ違ってますよね。その差異がまた面白みになっていて、でもまさかの泥棒猫呼ばわり!? 情念が漏れ出てますよね、ここ。しびれました。

その後の先輩のアドバイス、はいいんだけど、なんで危険人物扱いなんですか元生徒会長! なんとなくわかりますけどさ。ともあれ、アドバイスで皆がそれぞれに方向性定めていくところ、そして変化をも楽しんでいる花梨。ああ、この子たちの成長ですね。それが実によく描かれていて魅力的でした。

しかし、花梨はこのまま俊郎と一緒になにかやっていくんですかね。それはきっと面白い! 俊郎の夢もかなっていくのだとしたら……、なんて考えると楽しさにわくわくさせられます。

『ローカル女子の遠吠え』

水馬さん、昔ダイダラボッチだったんですか。滋賀で掘った土を運んで富士山を作った。その途中、休憩した時に手をついたのが浜名湖になりました。って、そんな言い伝えがあるんだ。しかしダイダラボッチの伝説を、自分を参加させて語る水馬さん、この人のこの発想がのびのびしていていいですね。語る水馬さんのその楽しそうな姿もまた素敵です。

今回は浜名湖、浜松が舞台なんですが、小畑のあのエネルギー! どんだけ浜松を愛してるのか。以前の浜松祭の時もそうでしたけど、今回ももうみちみちに溢れ返る情熱。この、ただただ浜松が好き、あれもこれも浜松の風物が大好き、それを押し出してるだけなのに、なんでかこんなに面白くなってるというの、不思議な漫画だと思います。

最後の方にね、ふたたび披露していた水馬さんのダイダラボッチトーク。これで鎌木がアウト発言しちゃうの、もうめちゃくちゃ面白かった。えらいの放り込まれてきた、というよりも、鎌木の通常運転って感じではあるんですが、それが即アウトってのがまた面白かったです。

『となりのフィギュア原型師』

最高に面白かったです。

そわそわしているおこめ先生。これから社外の人間に会うっていうんだけど、そうか、納期に遅れたから、それ気にしてるのか。すまない気持ちより、怒られたらどうしようの方が大きそうなのが、この人らしくていいですね!

社外の人。フュギュア原型の発注元、倉田が連れてきたフィニッシャーなんですが、フィニッシャー? ああ、なるほど、フィギュアの彩色見本を作る人なんだ。いわゆるデコマス作るのね。なるほど、デコレーションマスター、略してデコマスなんか! めっちゃ勉強になる! これ、こういうフィギュアまわりのこといろいろ知ることができるのも、ほんと魅力的です。

フィニッシャー、鳩居旭。これまた個性的な兄さんだ! なにごとにもきっちりきっぱりはっきりといった印象の人。いろいろ厳しそうで、ちょっとえらそうで、で、この人がですよ、ジャージ姿、だらしない滝舘おこめのこと一度はダメ出ししたっていうのにね、原型見たら本性が漏れ出るのな。

すっげ塗りてぇ〜…!

って、あんたそんなキャラだったの!? さらに極めつけ、

バチピタかよ〜!!

笑いがとまらないよ!

そこからの打ち合わせの様子もおかしくって、って、待って? なんでせっちゃん、バイトほっぽりだして工房にきちゃってるの? マスター、たびたび怒りながらも、なんだかんだせっちゃんのこと店に置いてるのがね、これ優しさ? それともなんか諦めてるの? 謎だわ。謎です。マスター、人間が大きいな。

おこめ先生の彩色所管、これがことごとくせっちゃんにダメージ与えるってのもおかしくって、チャーハン、蛍光黄緑なの!? さらにはハンバーグが暗いグレー。わからん! いや、以前半藤が食わされてましたよね。ほんと、体に悪そう!

しかし、今回、本当に面白かった。最後の倉田のしたたかさもアレなんですけど、ほんと、よくいえば個性的、ありていにいえばろくでもないのが揃ってて、いや本当に最高です。

『僕は女心なんて知りたくない』

バレンタインデーが近づくと穏やかではいられなくなる浄見春喜。そうか、独身女性のアレな本音がドバドバ押し寄せきちゃうから、深くダメージ受けちゃって、心がもたないのか。大変だなあ春喜。でも寮のお姉さんがたは、そのへん大丈夫そうじゃない? ある意味、のほほんとマイペース、それでもってチャーミングです。

今回もっていった方がよいものか、姫谷の本音、これがいろいろ酷くって、さすがでしたよ。見た目はキュート、中身はわりと真っ黒。それが実にこの人らしくって、完全に佐藤をロックオンしているんだけど、それを誤解して自分に気があるのでは? そんなこと思ってる野尻、おお、彼もまた気の毒に。野尻はさっぱりわかってなかったけど、筒抜けの春喜、その心の迷いがまた大変そう。きっと春喜はこういう葛藤をずっとやってるんだなあ。大変そう。

大変だったの、佐藤ですよ! わけもわからず春喜から距離を置かれちゃってね、ショック受けちゃって、春喜のためにチョコレート買ってきてくれるの! 友チョコだって! 春喜に嫌われたら寂しいって、涙目でいうんですよ? もう最高だと思う。春喜よ、佐藤の気持ちに応えてやれよ! そんな気持ちで溢れ返ってしまいました。ほんと、このふたり、この関係、大好きです。佐藤のこと全力で応援してますよ。

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