『まんがタイム』2019年9月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。虫取りに興じる代理だけど、頬をクワガタにがっちり挟まれて、ああ、痛そうだあ。しかし代理、少年みたいな出で立ちですね。『花丸町の花むすび』、花子も虫取りですよ。捕虫網に虫カゴ持って、まあ、ほんと見事に元気はつらつで、この人も少年みたいな出で立ち。この人はこういうの似合うよなあ。『レーカン!』天海さんも虫、ではあるんですが、幽霊? 鬼火? の蝶がひらひらと舞っている。天海さんが笑顔見せてるから悪いものではないのだろうなあ。こういうのもまた夏らしい風物でありますね。
『茨城ってどこにあるんですか?』。今回は多恵の家に鈴子が訪れて、しかしこれ、予定された訪問とかじゃないのか。常磐線が止まった。そうなるともう東京には戻れないっていうの、あらまあ、複数の経路がないとこういう時、困るよね。復旧まで3時間と聞いてショック受ける鈴子の表情、その気持ちよくわかりますよ。鉄道止まった! ってなると、どうしよう、どうやって帰ろう、めちゃくちゃ焦りますもん。しかしこのトラブルが多恵の家、高橋家への訪問を実現させて、そこでの会話、おだやかに進むの、それがまたよかったです。森戸、いいよね。君、どんだけ多恵のこと好きなのか。そして多恵の母、登場! 多恵の東京への憧れは母への憧れなのか! そして東京への怖れも母の影響受けてるのか。そうした多恵のバックグラウンドが見えたところ面白く、そして多恵の母のオフモードが素晴しい! そしてここから鈴子、高橋家宿泊ですよ。今回、いつもより慌てたり焦ったりの鈴子、いろんな表情が見えたのもなかなかによかった。常磐線動いてます!? のくだり、かなり可愛かったです。
『瀬戸際女優!白石さん』。母とあって話をしている白石。似てないようで似ているふたり。これ、昼から酒? 朝から酒? の母の行動、白石はこういうのを見て自身を戒めてきたりしたんだろうなあ。なので、いろいろ違ってきている。でも心情とか人情、そういうところは似ているということ、少ないページ、少ないコマで一気に見せるの、効果的でした。そして母が倒れたとの一報。ああ、冒頭の対話はここに繋がるものだったのか。母のことはマネージャーに任せて、仕事を優先した白石。けれど内心、かなり迷っていた、心配していた、それがしっかり読み取れて、真島監督のはげましなのかなんなのかわからないくだりも、面白み添えながら白石の内心を垣間見せてくれるよい描写でした。そしてラスト。仕事を優先したことを母から褒めてもらえた白石だけど、全然そうじゃないっていう本音を押し出してきた、ああ、これはいい。すごくいい。ええ、この一コマで白石がどういう人であるのか、よりはっきりと見えた。いいエピソードでした。
『ハニトラなんか怖くない!』。綾小路、女子社員から大人気か! いや、以前から評価されてましたよね。さりげなく親切で、さりげなく距離をとったり視線をはずしたりしてくれる、そんな紳士な綾小路の振る舞い。見た目にも優しそうだし、根がよさそうだし、そんなやつがセクハラぎりぎりを攻めてくるようなやつから必死に守ってくれたんでしょう。そりゃ人気でるわ。でも、そのせいで山田さん、気が気でない? かなり警戒モード。しかしそれにしても、綾小路が紳士的(に見える)からって、着替え中の女子社員がいる更衣室に引き込もうっていうのはまずいよ! ここは山田さん、ナイスサポートでした。今回、ちょっと強引な女子社員たちと、彼女らから綾小路を引き離そうとする山田さんの攻防、それが面白かったり頼もしかったりで、そしてここに再び本社の佐藤さん! 山田さんを狙うとかいっちゃって、それをね、本当は誤解なんだけどね、山田さんはぜったいに譲らないって、綾小路のその言葉、山田さんにクリーンヒットじゃないの! 素晴しかった。そうか、やっぱり山田さんは綾小路のことを好きなのだね? 素直にそう思ってもいいんだね? そしてさらに綾小路にふりかかる受難、女難? 取引先の手強そうな女性の登場予告ですよ。ここでも山田さん、活躍するのかな。あるいは綾小路の勘違いが功を奏すのかな。もう、ほんと、楽しみにさせられっぱなしです。
- 『まんがタイム』第39巻第9号(2019年9月号)
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