2019年8月30日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2019年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2019年10月号、一昨日の続きです。

『あやしびと』。みぞれとアヤの仲を誤解しているカバネ、のっけから好感度激アゲだ! 二人だけの秘密 — 、魅惑の響きにあらぬ想像ふくらませて、どんどん深みにハマるカバネが本当に最高で、そうですか、思春期でありましたか。この暴走するカバネを収めて、それっぽくごまかしてくれた校長。さすがだなあ。年の功? ここからの、人間世界に帰る方法調べるくだりで、このあやしびとの世界においてヒトがどのように捉えられているかなど、基本的なところ見えてきましたね。なるほど、彼、彼女らあやしびとも、そのルーツにヒトが関わってるかも知れないわけか。みたいなね、ヒトの世界との行き来の可能性感じさせるところあり、そしてアヤにかけたみぞれの言葉ね、それがいいじゃありませんか。明るく前向きに、そして別れてからも友達でいようというようなのがね、実にいいと思いました。

『紡ぐ乙女と大正の月』。おお、こちらもあらぬ勘違い話だ。しかしこちらは時代が大正、舞台が女学校。となると、本当にあった話だからね、お姉様、エス、ってやつ。なるほど納得の展開に、まわりのお嬢様たちの反応もにぎやかはなやかで、なかなかに楽しい話でした。しかし、エスってやつ、紡にはその気はないのだけど唯月はそうではないのか? あるいはなにかの目眩し? 唯月につきまとう万里小路旭。この人を牽制するために紡を利用してる……、とかはどう見てもないよなあ。どう見ても唯月が何枚も上手。紡を警戒する旭のことも簡単に丸めこんで、この唯月の手管? その鮮やかさもこの漫画の見どころですね。

『精霊さまの難儀な日常』。肝試しをやりますよ、というのだけど、意外だったのがともりですよ。この人、それこそノリノリで人といわず精霊といわず、怖がらせまくって一人勝ち、みたいになるのかと思ったら、あれま、暗いの怖いのか。けれどいろはが乗り気なので、屋敷の中で肝試しすることになりました。それ、サラがびびって能力使ったら火事になったりせん? いや、サラがいれば仮に火が出ても収められるか。乗り気のサラに、おびえるルカ。その好対照。そうか、ルカ、ホラーもの苦手なのね。けれど実際に肝試しに出てみれば、ともりが結構平気だったり、それから怖がってたすみのがどう見ても余裕そうだったり、このちぐはぐさ? 悪くなかったです。すみの、いいですよね。匂いでいろいろわかるという。サラをおどろかしたコンニャクも、サラに焼かれて、いい匂い。これは見事にやられました。おかしかったー。今回の肝試しでは、皆の大事な物が隠されていたのですけど、ノムの最後に感じていたもの、それからサラとともり、ふたりの大切。それらがいろいろ思わせてくれて、こういうところもよかったです。このくだりがあるだけで、読後感がもう全然違いますよね。

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