『まんがタイムきららキャラット』2019年9月号、発売されています。表紙は『まちカドまぞく』。シャミ子が、おお、なんか可愛いぞ。タピオカドリンクにハンバーガー! 贅沢してるね、シャミ子! こうしてなんだか楽しそうに、いきいきと、ニコニコと、ほんと楽しそうで、嬉しそうにしてる、なんかその格好もはずんじゃってね、ポップでね、ああ、嬉しいなあ。この、ずっと苦労してきたこの子がこうして楽しそうにしているの見ると嬉しくなってくるのですよ。
今月は新規ゲストが2本、1本目は二本立てで登場です。
『紡ぐる乙女と大正の月』。ちから入っていますね、二本立てで登場です。高校デビューをはかった藤川紡。けれど友達がなかなかできなくて、今日も図書室でぼっち飯。そこで見つけた昔のアルバム見ながらの食事、と、そのアルバムにはさまっていた真っ黒に煤けた写真? それを手にとったら、グラグラと周囲が揺れて、気づいた時には図書室にいたはずが学外に。しかも街の様子も人々の格好も見慣れないものになっていて、聞けば大正10年の東京。珍奇な服装、珍奇な言動が見咎められて警察に連れていかれそうになったところを助けてくれたのが海老茶式部の末延唯月。行き場のない紡を自宅へと招いてくれて、記憶喪失の嘘に、記憶が戻るまで使用人として置いてくれるとまでいってくれて。さて、この出会い、これはどういった縁であるのか。煤けた写真の謎も。時は大正10年、ということは2年もすると大震災。そのあたりも関わるのかどうなのか。いろいろと思いをめぐらせる、そんな余地たくさんある漫画でありますよ。
『熊猫はねこでなし』。転校生の笹山笹子は人にバケたパンダだというんですね。バレないように気をつけないと、といいながら、自己紹介でうっかりポロリとバラしそうになってしまって、そんな笹子の登場にやきもきするのが、同じく人にバケている猫の娘、猫町。人の姿でさっそく笹をむさぼる笹子をとがめて、自分の正体明かしながら、気をつけるようさとして、というんだけど、そんな猫町もあやうくボロ出しそうになってしまってるのは、笹子の行動に振り回されて? いや、普段から結構あやうかったりしたのかな? 本人は完璧に身元を隠してる、そんな感じのこといってるんですけどね。日向ぼっこしてパンダに戻る笹子。すごいなマスコットみたいなパンダだ。そして猫町もマスコットめいた猫に戻ってしまったりして、この失敗が繋げるふたりの友情? いや、まだあんまり繋がってる感じはしない……。でも、今後仲良くなりそうな雰囲気もちゃんとあって、漢字でパンダは熊猫だから猫の仲間という笹子の理屈、それを否定しながらもなんだか受け入れそうな猫町とか、悪くなかったですよ。
- 『まんがタイムきららキャラット』第15巻第8号(2019年8月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿