『まんがタイムきららフォワード』2019年6月号、一昨日の続きです。
『球詠』。強豪梁幽館との試合が終わってからの情景。負けた側の悲哀があれば、好勝負を認めてくれた観客からの声もあり、ああ悲喜交々ですよね。梁幽館キャプテンの中田、決して涙を見せることなく、後輩を気づかい、新越谷の皆にもきちんと挨拶をしにくるという、その態度。立派だなあと。さらにはブレインの子からは他チームのデータまで提供されて、ほんと、このチームとの対戦は新越谷にとって、大きなものを得させる、そんな経験になったと思わされました。けれど、それだけにひとり悔しさに涙を流す中田の姿、これがたまらなかったですね。あの試合を追って、梁幽館にも気持ちが寄っていった。負けたチームにもこうして感情移入できること、それだけしっかり描かれていたということなのだと、改めて実感させられました。そして勝ちを噛み締める新越谷の面々も。練習しながらもね、どこか心が浮き立つ、そんな様子が見えて、けれどそこにはヨミの姿はなく、ああ、ひとりビデオで試合を振り返っていたのか。そこではじめて受け止めることができた勝利の実感。ああ、時間差で泣かせてきますね。負けにも勝ちにもドラマがある、実にいい漫画です。で、最後、笑いました。次に当たる馬宮高校。先発はエース武田、ヨミと予想し、その対策はばっちり? かくして試合開始となってみれば、マウンドにいるのは伊吹だっていうのね。これ、馬宮もびっくりなら、伊吹当人も驚き? 微妙に当惑してるっぽい伊吹、最高です。
『ちょっといっぱい!』。こはる屋に一日お手伝いさんが。店長の知り合いの子供だっていうんですが、このちんまりした女の子、こみやまこなつ6歳がお店のお手伝い。料理のしたごしらえ手伝って、凪に教えてもらいながら店内の掃除手伝って、そして開店してからもお通し運んだりね。お客さんからも大人気、ちゃんと仕事できたとニコニコしてるその姿見て、ああ、今回のこの話、もみじがかつての自分を思い出す、そのきっかけでもあったんだ。思い出されるかつての自分。お婆ちゃんの居酒屋のお手伝いをして、うまくできてその嬉しそうな様。笑顔を向ける先にはお婆ちゃんとみずきちゃんがいて、ああこの思い出がもみじからひとつアクション引き出しましたね。みずきをこはる屋に招待する。これ、もみじの過去と今とこれから、それを思わせるもの見られるんじゃないでしょうか。
『スローループ』。冒頭からインパクトある展開ですね。釣りをしようとしなくなった二葉の学校での様子があって、そしてひより、バイトですか!? レストランのホールで働く、その制服が可愛らしい。一花と恋が面白がってますね、これ。なぜひよりがバイトすることになったのか。本編で振り返られるのですが、発端は小春のわがままなのか。恋の父親に感化されて、マグロ釣りたいって。でもマグロはお金がかかるよ? そこからぽんぽん話が転がって、ひよりまで巻き込んでバイトすることになったというのか。小春はキッチン、ひよりがホール。小春、制服がシンプルなの、御不満だー! 今回の、このバイトがね、まさか二葉に繋がるとは予想もしませんでした。チラシを配ってる時に出会った二葉。友達の藍子と一緒で、この藍子という友達がちょっとマセてるというか、大人っぽいものに憧れて、母親のマニキュア持ち出しちゃったりするの、でもって男子は子供っぽいっていっちゃってるの、それが二葉に釣りは男子のやるようなこと、女の子がやるなんて恥ずかしい、そんな発想持たせちゃったのか。これ、ひよりが二葉のこの問題に関わることになりましたね。どんな風に関わっていくことになるんでしょうね。
- 『まんがタイムきららフォワード』第13巻第6号(2019年6月号)
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