『まんがタイム』2019年5月号、一昨日の続きです。
『見上げればいつも妹が。』。この漫画、まったくもって恋愛の方向に向かわないんだな、そんなことが知れた今回。あれ!? そうなの!? という意外さと、なんだかほっと安堵する、そうした気持ちがしましたよ。遥の母がツブテの恋愛事情を気にしてる。お隣のダイヤさんにもツブテのこと売り込んでみたり、そしてツブテ、遥でいいんじゃないかと思いきった提案してみたり。そうしたら見事に否定されまして、ほんと、このお母さんのテンションとツブテ、遥の冷静さと、そのギャップ、実に見事でした。大杉もですよ。もし先輩が結婚したら、そういう想像してもね、相手が自分とかまったくないんだね。この人は、いわば自分は壁! 的発想の人なのか、みたいなこと思いまして、いやはや納得といっていいんでしょうか。この漫画、次回で終わっちゃうんですね。そうかあ、残念、そう思ってしまうのは好きだったからなんですが、最終回直前にむしろ状況いろいろを整理して沈静化するかのような流れ。逆になにがラストにくるのか、遥のいう理想のお兄ちゃんとは、その答に期待が集まります。
『茨城ってどこにあるんですか?』。面白い。今回、常磐線を南下するほどになまりが薄くなるという雑談を発端に、ベッドタウンとしての千葉、茨城の話題にうつり、そうしたスタイルをいわく茨城都民というなんてところから、なぜ鈴子は茨城で働いてるのか。まるで茨城都民の逆じゃないか。疑問が提示されるんですね。鈴子の茨城好きを否定するところ、面白かった。茨城に新幹線は通っていないとか、水戸、牛久、つくばの位置も知らなかったとか、うん、知らんよなあ。まあ関西在住としては仕方ないとも思うのですが、あの大洗の位置さえ私は知らないわけで、いや、地理問題、難しいですって。栃木の森戸、この子の冷静なつっこみが光ります。大角豆が読めないというのも面白い。茨城県民でもわかってへんやん! この後の栃木からのスパイ説。そしてさらに、鈴子のいう婚活目的。もう、ほんとおかしい。嘘か! 途中まで信じたやんか! ほんと、散々ふりまわして、真相はただの会社都合の転勤っていう、そうだ、そうだったよな。このなんてことのない雑談。けど、それが面白かった。皆、なんかざっくばらんと話している、その関係がいいよね。
『お天気おねえさんの晴れ舞台』。よかったですよ。冒頭のけん玉、あれすごいよな。カメラを前になにしでかすかわからない琴音だけど、今回のはナイスアドリブじゃん。いや、いつもパーンッと元気でなんだか楽しくなる、そんな思いきりが気持ちいいんだけど、今回はそれに加えて、すごい! が先にたちました。さて、広島舞台のドラマに出演することになったという話。なるほど、お天気キャスター役。しかも直接に本編に関わらないのなら、琴音としてドラマに出られるってことじゃん。じゃあ、ドラマの撮影で、いつもみたいな思いきったことやっちゃうのかな? そう思ったら、ああ、自分の基本に立ち返ろうという話。ドラマのスタッフに、午後の天気がどうなるか聞かれて、その予想。地元のお婆ちゃんにいわれて気づけたことがよかったなあって。知識やノウハウではない、まず空を見るということ、それを忘れていたって。このこと、琴音には本当にショックだったんだろうなって、あの泣き顔にしっかり感じられて、ええ、いいじゃないですか。琴音、初心にたちかえって、あの空を見上げた表情、その晴れやかさ。いいですね。伸びやか、なにかひとつ乗り越えたよう。その姿、まぶしさ感じさせますね。
- 『まんがタイム』第39巻第5号(2019年5月号)
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