『まんがタウン』2019年5月号、発売されました。表紙は『クレヨンしんちゃん』。映画ですね。『新婚旅行ハリケーン 失われたひろし』。なるほど、今度の映画はインディ・ジョーンズばりの活劇やってくれるんだ。実際、どれくらいレイダースっぽくやるんだろう。失われたアーク? こういう思いきり? ちょっとしたパロディなんかをやってしまえるのが強いなって。それでそこにクレしんらしさを盛り込んで、それらを超えていくところ、これは本当に強みだなって思うんですね。
『新婚のいろはさん』。いきなり電動ドライバーの話題から。これ、なにかと思ったら家具の組立なのか。颯斗が預かっていた始の本。ダンボールで5箱。これを多いと見るか少ないと見るか。正直、意外と少ないなと思ったんだけど、そうかあ、結婚を機に処分したのかあ。書棚を買って、颯斗と一緒に組み立てて、けれどそれらは前段にすぎませんでした。寝室での始といろはの会話ですよ。結婚という船出に際し、始の人生の積荷からおろされた本、そしてかわりに乗船したいろは。ああ、なんというイチャイチャか。この会話、本当によかった。人生における選択。そこまで深刻に考えないでもいいのかも知れないけど、確かに始はいろはとの共同生活を選択したのだ。そうしたこと思わされて、その選択の確かさ、それを確認するふたりの様子、もう見事にやられっぱなしでした。
『派遣戦士 山田のり子』番外編、これ面白いなあ。漫画家のアシスタントをする。いつもののり子らしさ、ナンセンスな巨大マスクとかありながら、途中途中の妙なリアリティ、これが面白さに拍車をかけますね。ペン先交換の話とか、思い入れ強すぎると描けないタイプとか、これ、漫画家のリアルなのか? 作者自身が経験してきただろうことがフィードバックされてるんだろうなあ。いつもならなんでもハイスピード、確実、抜群ののり子なのに、猫への思い入れ、これはペースに影響するのか。あの表情なんかもよかった。レアですわ、レア。そして最後のマッサージ。これもおかしかった。なんともいわれんおかしさ、かもしだしてました。
『パッとしない神戸を歩く』。これ、おかしいなあ。そうか、三重から神戸に引っ越されたのですね。ちょっとイナカと友人にいわれたそうですが、いやいや、都会やろ、うん、自分もそう思った。けど、あそこイノシシとか出よるんよなあ。とか思ってたら、ばっちり本編でも語られてて、いや、実際に作者が遭遇したってわけじゃありません。遭遇したのは、ベランダのクワガタですね。北が山だから坂を登れば北、まず迷わないといって見事に迷う。へー、新神戸駅は森なんだ。このあたりは知らない神戸。なんか面白いなあ。作者がふらりと入った喫茶店。待って? なんか突然『ボマーン 昼メシの流儀』になっとらん? どこまで素なのか、どこまで狙ってるのか。ようわからんのやけど、こうした妙な塩梅、ニヤリとさせられるものありました。
『恋するヤンキーガール』。受験を来週に控えて、その勉強の成果はというと、おお、アヤメちゃん、85点。充分合格圏内というところにまで持ってこられて、ああいい展開だ。やればできるんだなあ、アヤメちゃん。そこからの神頼み云々、これはもう素直なおかしさの連続で、あの祭壇! ナギ、天国で見守ってくれてるみたいだよ!? トンカツの験担ぎもおかしくて、ぼたんとナギのあのシリアスな表情! 実におかしかった。そして今回のラスト、ちょっと不安要素が投げ込まれましたね。ナギに頬に触れられて過剰反応してしまってるアヤメちゃん。これ、ナギはアヤメちゃんの体調不良に気づいたんだよね? ああ、アヤメちゃん、大丈夫か。受験当日に病気でベスト尽くせないとかなりませんように!
- 『まんがタウン』第20巻第5号(2019年5月号)
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