『まんがタイムスペシャル』2019年6月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、リコがメイン。リュックを担いで、その格好もアウトドア系、山に登ろうといった感じありますよ。『ローカル女子の遠吠え』りん子は、これ、寝袋の中ですね。ランタン手にして、キャンプですね。今回は、初夏、新緑の季節を迎えて、いざ自然に打って出ようというのがテーマってわけですね。そして『ふたりが家族になるまでに』のカットもございます。
『コスプレ地味子とカメコ課長』。紫ノ井、職場バレへのカウントダウンといった感がありますね。ストレス発散にいったコスプレイベント。普段の地味な姿とは打って変わったメイド姿。背負ってるスコップ、あれはなに!? と思ったら、ゲームのキャラクターなんだ。こうして非日常を楽しんでいたところ、同僚の喜藤に遭遇。そっと離れればよかったのに! 油断してたら声かけられて、けど、それでもバレないのはすごいな。とはいえ、写真撮られちゃったのはマズかったんじゃないのかなあ。そして、課長も遭遇。課長、すごいな! 普段着だとバレないんだ! まあ見た目全然別人だものなあ。さて、紫ノ井を見てやっと会えたとつぶやいた女の子。もしやこの子が、最後に出てきたコスプレ趣味の泉谷れいあ!? あ、ほくろの位置がおんなじだ。この人、コスプレイヤーとしての紫ノ井を知っていた。しかもファンとか、そういうの? ええ、職場バレの可能性、一気に高まった感ありますね。というか、もうコスプレ友達になっちゃいなよ。
『ため息吐息と悪魔人形』。やっぱりこれ、面白いですね。ため息を魔力の源とする悪魔人形。今回はお年寄りのサロンへとおもむくんですが、そこでのミルカの様子ですよ。甘やかされなれてるだけだって人形がつっこみいれてるところとか、最高に面白かった。また、ミルカの表情がいいんですよね。さすがだわ、この子。決して悪い子ではないんだけど、いい子一辺倒ってわけでもないよね。その幅がいい。で、基本的に善良で、今回は夫と死に別れた女性の気持ちのうらはらを受けて、ちょっとお節介するのね。その御婦人の言葉と気持ち、その齟齬を見抜いたりね、こうしたところ、この子のただならぬ鋭さ感じさせて、子どもだといって侮れない、そんな怖ろしさ、まさしくアンファン・テリブルってやつですね。ほんと魅力的。すっかりまいってしまっていますよ。
『うちの可愛い掃除機知りませんか?』。雨の日はしんどい。くたびれてる和彦がいいですね。そんな自堕落和彦とお隣さんの交流。自分自身を省みる和彦がいい感じでした。今回ね、和彦と十萌がふたりで一緒に昼食の用意して、山形だし、はじめて聞く名前! ともあれ、この一連のやりとりが和彦を元気にしてるのがよかったです。そして、最後がいい。雨の日は和彦が家にいるから嬉しい。そういうアプリがですよ、和彦の元気が出るようにって、てるてる坊主を作って晴れを祈るっていうのな。これはいいわ。なんら気負うことなく、すっと普通にそれをいっちゃうアプリがね、本当によかったですよ。
『なごみ先生は職場のお医者さん』。ゲーハラを訴える新入社員、鷺谷ですよ。ゲーハラ? ゲームハラスメントの略、鷺谷の作った言葉なんだそうですが、そうかあ、終業後に開かれるゲーム会。それに誘われちゃうと断われないのか。でも、山田相手なら、そっけなく断わっちゃってもようさそうな? いや、なかなかそうもいかんのかもなあ。このゲーム会というの、ただ遊ぶわけじゃないっていうのが味噌なんですね。参加を申し出るなごみ先生に、マニアックだから先生向けじゃないっていう山田の説明に、アダルトなの想像する先生がおかしかった。そんな表情、見たことないっすよ。このゲーム会、ゲームについての勉強会なんですね。まだまだ仕事のいろいろに見通しついてない鷺谷のためにと開かれてるっていうんだけど、主に有名バグを体験して、なぜそうなるのか解説してみたいなのやってるの? 特殊すぎる! この会の扱い、半分仕事というのなら時間外にやるのではなく、研修扱いにしたらよいのでは。そうした発案、これはナイスでした。半分遊び、楽しみとしてやってる当事者では出ない発想ですよね。そして、鷺谷の時間外活動。まさかのバーチャル生放送! しかも、山田、視聴者だったか! 盛り上がるふたりにおいていかれたなごみ先生。自分もバーチャル産業医とかやってみようかななんて思ってるの、そのイメージするキャラクターがおとなびた女性で、ああ、これが先生の理想の自分か! こういう細かいところにまた面白みあって実によかったです。
- 『まんがタイムスペシャル』第28巻第6号(2019年6月号)
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