『まんがタイムきららMAX』2019年6月号、昨日の続きです。
『旅する海とアトリエ』。スペイン編が終わりイタリアへと向かう船上。りえの旅の理由が語られたのですが、それがまた不思議なもので、絵をやめるために旅に出た。最後に描くつもりだったリスボンの海。そこで海と出会ったことで、りえの人生もまた変わったんですね。この海との旅が彼女にもたらすもの、その彩り。ただ旅の情緒、観光案内にも似たインフォメーションを知るだけではない魅力を引き出しそうな背景が浮かびあがってきましたね。そして、海の出会った女の子。って、その展開、無茶すぎない!? ともあれ台湾は台北で映画を学んでいるというお嬢さん、李淑芬。すごいよね、中国語、繁体字だからわかりにくいけど、繁体字だから意味がつかめるという、この難儀で中途半端な自分の知識。しかし、李小姐、可愛かったなあ。きっとまた出てくるんだろうなあ。さてイタリア編の予告ともいうべきマリアの紹介。これもまた面白い。イタリア人の一般的なイメージ、それをひっくりかえしてきましたね。というか、また癖の強い……。イタリアでは、この人と李小姐を加えた4人での紀行となるのでしょうか。楽しみです。
『初恋*れーるとりっぷ』。今回は古い時刻表を見て、想像の旅、卓上鉄旅にでかけるっていうんですね。今はもうない線や、当時はなかった駅。そうした変遷が面白いというのですけど、まさかこの時間差旅行が、この後の先生の学生時分のアルバム、思い出話に繋がるところがあるとは思いませんでした。昔の写真に映る仙台駅は、つい先日訪れた駅舎とはずいぶん違っていて、当時は当たり前みたいに思ってたものでも、今となればその違いに懐かしさや珍しさを思ったりすることになるんですね。昔と今とで違っていくこと。それが今回のテーマだったのでしょうか。文化祭の情景なども、はっちゃけてた先生が見られたりね、でも、違うばかりだけじゃなく、かつてにぎやかで楽しかったように、今もいろいろできるだろうか。違いながらも、引き継ぎ、発展させていけるものもあるかも、みたいな要素が見えたところ。これはよかったなって思いました。というところで、続くは文化祭編? 彼女たちがなにをしようとするのか、それもまた楽しみですね。
『魔王城ツアーへようこそ!』。対人兵器に囲まれたつむぎ。かつてないほどのピンチであるわけですけど、この一連の騒動を通じて、いろんな可能性が見えてきましたよ。まずひとつは、ピンチを脱した先で発見された施設。あれ、思いっきり発電施設ですよね。地熱発電、ということは温泉が期待できる! 観光地としてさらなる発展が見込める! というのと同時にですよ、この世界になぜ発電施設が? しかも誰も電気というテクノロジーを知らないように見える。防御兵器に電力を供給していたケーブルの大本にあったスイッチ群も、我々の世界にありふれたものにしか見えなくて、これはつまり、つむぎの前にもこの世界にやってきたものがいる? なにか今後の展開にかかわりそうな種がたくさんまかれた、そんな感じがしますよね。魔王城観光地化計画、それが一段落して、次へのステップとなろう可能性の提示された今回。多方面への展開が期待される、そんな重要回だったように感じます。
- 『まんがタイムきららMAX』第16巻第6号(2019年6月号)
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