『まんがタイムきらら』2019年2月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』。三人娘がいい表情。なるほど、10年続いて、単行本も10巻に到達したというのですね。そのお祝い、というのもちょっと違うな、記念というか告知というか、でもそんなに大げさじゃないところ、さっと軽く普通に触れてるだけみたいなところ、こういうところもらしさなんだろうなあって思えて、なんか面白いです。ちょっとかしこまってる唯がまたいいですね。
新規ゲストは2本です。
ゲスト1本目、『トールさんの通り道』。これ、面白いですよ。森の中、ひっそりと商店開いている女の子、トール。かたわらにはドラゴン? の頭骨を兜みたいにかぶってる小鬼がいて、さてこの人たち、なにものなのか。設定、状況が魅力的だったと思います。魔物の徘徊する森なのに、のんびり道具屋商えてるのは、ここがトールの縄張りで魔物が入り込めないから。そこにやってきた行商人の男。魔物から命からがら逃げのびて、ここから街まで護衛を頼みたい。その男の豹変からトールの冷徹さな対応。このあたりの描写に、この世界の剣呑さや、あっけらかんとして見せるトールの底知れなさ、ばっちり表現されていて、こいつはいいな! 実に魅力的でした。
ゲスト2本目、『迷子の猫と放課後の魔女』。こちらも悪くなかったですよ。目覚めたらネコミミが生えていた。いったいこれはなんなのか? 戸惑いつつも学校にはいかないといけない。主人公、悠木ひな。ミミのことは、先生含めて、わりと皆に受け入れられてるんですが、これ、先生が問題にしない理由、ネコミミが生える現象がそれなりに認知されてるとかかな? そう思ったんだけど、そうか、違うのか。3組の藤宮さんがいろいろ教えてくれました。動物の耳が生えるのは魔女の証しなんだって。藤宮さんは使い魔としてウサギを使ってる。それでひなも使い魔を呼び出してみよう、その過程で妄想が暴走、ネコミミ少女が現れた! クールに見せている藤宮が、見た目ほどそうじゃないっぽかったり、ひなの使い魔がわりと失礼だったり、こうしたキャラクターの個性に期待できそうな感じです。
『けいおん!Shuffle』。楽器初心者たちの苦闘。これ、面白いなあ。というか、莉子先輩がわりと謎。質問したらドバドバ答えてくれて、最後にふわっとした言葉でまとめてくれる。これまでもそうだったけど、経験者? なんかのマニア? で、それを隠そうとしている? 一貫しない態度が面白いんですね。しかし教え上手じゃないですか。ドラムスティックすっとばしまくってる紫にコツを教えてくれるんだけど、ほんと、この人、なんでギターからベースからドラムから、なんでも説明できるんだ? 一番の謎ですよね。スティック握る時間を増やすというアドバイス、紫が活かすとこうなるんだ。さすがの真帆も怒る。でもって風呂でも練習する紫。これ、スティック曲がらない? ほら、湿気でさ。ともあれ、紫なりに考えあってのこと。こうやって試行錯誤して、みな、ちょっとずつできるようになっていく。ああ、これが面白いんだよな。輝いてるよなあ。そう感じる私は、莉子の視線を共有しているようにも思われて、それもいいんですね。
『佐藤さんはPJK』。扉の先生、よろしいやん! 今回は持ち物検査。学内の風紀が乱れてると指摘を受けてのことなんですが、それきっとPJKだって鈴木も思えば先生も思っている。わかっていながらもやらねばならない持ち物検査。覚悟を決めるも、ころっとPJK佐藤にいいくるめられるのね、いや、いやいや、それおかしいから! 帽子パンとか、そんな説明通しちゃうの!? さらに加えてPJKのおだてにも見事やられちゃって、先生、なんというチョロさだろう。面白かったです。あと、安定の落ち担当もいい仕事してました。
- 『まんがタイムきらら』第17巻第2号(2019年2月号)
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