『まんがタイムきららフォワード』2019年3月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』。映画公開を受けての表紙ですね。映画館にてわいわいやってる学園生活部の皆ですよ。ドリンク飲んでいるゆきを中心に、みーくんのポップコーンを奪いにかかるくるみが元気いっぱいです。後ろの席では、ホットドックを食べようと大口あけてるりーさんのしあわせそうな顔。そしてめぐねえ! ああ、なんてしあわせそうな情景なんだろう。最近、本編がつらいしさ、映画もさこれでもかとおどろおどろしいじゃん? それだけに、しあわせそのものといったイラストが逆にまたつらい! ああもう、なあ、彼女らに安息の日はくるのかね。
今日は新連載とゲストの感想です。
『あいらいく俳句』、新連載です。ゆるい雰囲気の漫画。わびさび部にて俳句をたしなむ女の子たちの話、というのだけど、それにしてもゆるすぎる。格好から入る? 松尾芭蕉を崇拝する主人公? 名前がわからないな。食べることが大好きなおにぎりに、可愛い癒し系と見せかけて実はヤらしい系のうさこ。これ、うさこが面白いわ。この子の妄想、過激というかベタというかあからさまというか、そんなのが唐突に差し挟まれるのがね、もうおかしくって、もうほんとどうしようもないくらいくだらないんだけど、笑ってしまう。他のふたりが、うさこのこと、どんな可愛いこと考えてるんだろうとかいってほのぼのしてるのに、半裸で鎖につながれた犬耳少女を妄想してるとか、なんやねんそれ! ほんと、えらいキャラクターが投入されてきました。これ、このテンション維持してくれるといい感じ。他がゆるめに描かれてるのもあるのかな。ちょっと癖になるおかしさです。
『アカリナキ恋』。ムラ黒江の読み切りゲストです。女の子同士の恋愛を描く、というとほのぼのとしたもの予想させるけれど、その絵のシャープさに負けず劣らずの尖った展開。好きの嫌いのの先に、死ぬの生きるのがくるという、その剣呑さ。主人公、町屋ちおに向けられたメッセージ。失踪した三月明里からのものか? 明里がちおに伝えようとしたもの、それはほぼ届いていようというのに、それでもあえて目の前の危険に落ちていこうとするちお。恋するがゆえか。明里もまた恋したがゆえに危険に足をとられてしまったのか。この、恋という感情に突き動かされるまま、いっそ刹那的に自身を危険に投じてでも好きを証明しようという行為。これもまた、若い日特有の苛烈さ、ヒロイズムなのかも知れませんね。しかし、それにしても危うい。その危うさに眩暈に似た感情を覚えます。
- 『まんがタイムきららフォワード』第13巻第3号(2019年3月号)
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