『まんがタイムきららミラク』2017年11月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。千矢、神秘的! 森の中、木の枝に座り鳥と戯れる千矢の姿はいつもとはずいぶん違って、裾に、胸元にあしらわれた格子状の意匠も印象的な白いワンピース。髪の白さとあいまって、この世のものではないのではと思わせる、そんな雰囲気。目の色の赤がはっとさせます。目、マニキュア、そしてインナー? 赤が極めて印象的です。しかしほんと美しい表紙。千矢の千矢らしくない千矢らしさが光ります。
『城下町のダンデライオン』、お久しぶりです。扉の茜様も麗しく、ほんと、素晴しいな。夏の装い。華奢な身体が大変に魅惑しますね。困ったな。いや、困るこたないんだけど。そんな茜がいなくなるというんですよ。アンジェがまいっちゃってね、いやあ、大学の研修で一週間家を空けるっていうんです。そんなこったろうと思ったよ! アンジェの茜依存ゆえのドタバタ。それが桜田家の子たちそれぞれに波及して、それぞれに対応はしてくれるんだけど、そこまでシリアスにならんのが、まあそりゃ一週間だものなあ。ぞんざいだったり当惑だったり投げ遣りだったり、そんな対応が皆のらしさを感じさせてくれていい感じでした。最後に茜様。あー、クールに拒否! 茜様、かっこいいなあ。そしてハグ。なんだかんだいってアンジェに甘いのがいいですよね、茜様。
以下、初登場の特別読切です。
『ローファス姉妹と吾輩と旅』。なるほど、ファンタジー世界を旅する娘3人組。ふたりは姉妹、そして吾輩、主人公がトラブルメーカー。というかネガティブすぎてすごい! ドーラ・ヴァイオレット。エルフだっていうんですが、それじゃあさぞ優秀かというとそうでなく、魔法とか使えちゃったりするの!? と思ったらそうでなく、気位とか高かったりして!? いやいや、そうでなく。背丈もちんまりして、こういうところ、パターンを外してきていいですね。シャン・ローファス、ニル・ローファス、人間の姉妹に助けられて以来、一緒に行動しているのだけど、あまりに役立たず、むしろ迷惑ばかりかけていて、いつか捨てられるんじゃないかとネガティブな想像ばかりしている……。初回からローファス姉妹の活躍見せてくれるんですが、その有能さを見せるの、ドーラの駄目っぷり協調させるためだよね!? 自分を駄目と卑下するドーラと、ちゃんと見守ってくれるローファス姉妹。むしろ可愛がってくれている? ちょっと距離の近い3人の関係。ほのぼのだけでないもの感じさせてくれますね。
『酒場ユートピアへようこそ!』。ゲーム的世界観ですね。RPGっぽいのね。酒場が舞台。ということは、冒険者がやってきて仲間を探したりしているのかい? と思ったら、あかんがな、全然お客さんこないんだ。店主のエレナがドジでバタバタやってるからじゃ? なんて思ってる昔馴染みのリィザ。この子が子供の頃からの夢を叶えて? 魔法使いの格好して来店してくれたのだけど、こういう知人友人からお客にしていこうというの、現実路線でいいですね! 自信がないから諦めたといってるリィザだけど、魔法、暴走とはいえ教会の塔、ぶっとばすんだ! その流れで、教会の僧侶が店にくるようになったり、しかしこれでこの酒場の経営、なんとかなるんでしょうか。でもとりあえずこの3人は仲良くなりそうですよね。
『深海の少女達』、深海に暮らす女の子たち。人の姿をとっているけれど人ではないんでしょうね。ニンゲンについては、その存在くらいは知っている。そんな彼女らの街にニンゲンの生活の痕跡が流れついたりするんですね。掃除機を見つけだしての会話、新種の生物!? って、確かにそんな感じかも知れん! フライパンを盾かと思えば、容赦なく攻撃して試してみる。シィナの髪は凶器……。皆、それぞれに強力な攻撃手段を持ってたりするのかな。穏やかでおっとりとした彼女らの、浮き沈みない、いや深海だから沈みっぱなし? ローテンション気味のやり取りはちょっと癖になりますね。そんな子らのニンゲンに対する興味? 先生はニンゲンのこと知ってるみたいだけど、知らない方がいい? なにかニンゲンとの間で確執が? なにかここに物語の芽、この漫画の核があったりするのかも知れませんね。
- 『まんがタイムきららミラク』第6巻第11号(2017年11月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿