『まんがホーム』2016年7月号、一昨日の続きです。
『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』は初心に立ち返ろうという話ですね。というか、パトラちゃんはその気はさらさらないんだけど、御付きのホルスに堕落したって怒られて、でも逆にホルスがパトラにたしなめられる始末。チョロいな、ホルス。駅前のイオソがなくなったら嫌だっていうの、それ聞いてホルスもあそこは楽しいと同意。お前も地球気にいってるでしょっていわれて、そりゃまあと同意。うん、ほんと、あの丸めこまれてる様子がおかしかったです。でも、ここまで侵略の意思はないことを見せつけながらも、のあに釘を刺される。ほんと、のあ、どんどんすごい人になっていってますね。
『敗者復活戦』は月穂サマと母の日でありますよ。と思ったら、むしろ観察されているのはニーナの方で、ああー、ニーナは兄ちゃんが甘いんだよなあ。すごく気を配ってる夕記に兄だよりのニーナ、そもそもあんまし興味関心がないっぽい月穂サマと、三者三様、キャラ被りなし、いい塩梅です。そして榎本さん、来店。おお、残念な印象のあるえのっちですが、今回はうまいこといった? でも家族のもの、勝手に持ってきてしまったのか。となると、当然買い取れません。うん、いい店だ! しかしあだ名で呼ばれただけでちょっと嬉しそうなえのりん、チョロくて、ほんと、なんか可愛らしいです。そして社長。旅先から大量の本を持って帰宅。そんな夫のもろもろ、ばっちり把握してるばーちゃん、堂々として素敵でした。
『歌詠みもみじ』はもみじと千恵子がけんかです。それはいいとして、最初のコマに描かれたふたり、これ、すごくいいな! 幼小中と、ふたりの歩みをとらえたスナップ写真も素晴しい。けどふたりけんかしちゃって……、とはいうものの、そこまで深刻には見えないのがいいところ。反面、ふたりに挟まれるまりなが大変で、けど、それでも巻き込まれるままになってくれているまりなはいい子だと思います。もみじの家でのこと、父と母の会話が酷くて、友達は対等だけど夫婦は主従関係。ああー、この家は妻が主っぽいですね。母のアドバイスがとてもよかったです。血の通った人間みたいなことって! パパさん! こうやってところどころにコミカルな展開挟んでくれるから重くなくって、けれどしみじみとよさ感じさせるふたりの仲直りのエピソード。ほんと、とてもよかったです。そしてまりな! うん、まりなさんは、そうやって憤る権利、あると思います!
『マチ姉さんの妄想アワー』は「夢いろいろ」がやばい! そもそも冒頭の夢あふれる夢のなさもかなりいかすんですけど、全部のエピソードを終えたところに、化学式的におかしい水をうんたらかんたらって、このダブルで世相に踏み込むのがね、もう、しびれまくりですよ。昔話のくだりももちろん面白い。「第三者存在」、ドンびきしてる彼女がもうね。というか、女神様、そのチョイス、完全にこの男を追い込む気満々じゃん! そして人魚姫の「ひずみ」。ああ、このお嬢さんのかたくなさ、すごくいいな! あの眉がいいよ。めちゃくちゃ可愛いじゃん。パンドラの箱、コウモリの中立も実に気がきいて、そしてマッチガール! ああ、この作者のネタへの取り組み。実に素晴しいです。
- 『まんがホーム』第30巻第7号(2016年7月号)
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