2016年6月3日金曜日

『まんがタウン』2016年7月号

『まんがタウン』2016年7月号、発売されました。表紙は『かりあげクン』をメインにしまして、お、なんと、日本漫画家協会賞大賞受賞でありますか! どういう賞であるかはちょっと知らないのですが、いずれにせよこうして受賞したということ、大変おめでたいことだと思います。そして今回は新作ラッシュですよ。『ひなたの総務メイト』、『妄想しがちなすみれさん』、『ようこそ!スマイリーバーガーへ』、新連載の告知カットがございます。さらに『山本さんちのガン・ガール』、『恋するヤンキーガール』の単行本告知カットもありますよ。

今回は新作が4本もありますよ。

『ひなたの総務メイト』は総務部総務課に配属された新入社員、若井ひなたが主人公。フタバ精機株式会社。あえてフタバホールディングスの子会社と書いているのは、会社の規模が小さめという断りなのかな? いや、別に普通に大企業の場合もあるものなあ。総務課、全員で3人。人少ないな。社内のなんでも屋。備品の調達したり、なにかあると出動したり。課長がいろいろ自分でやりたい、そういうタイプの人みたいですね。けれどこの課長、いろいろ角のたつ、そんな人でもあるようで、なるほどなあ、ひなたさんはそんな課長ないしは総務課と他課との緩衝材、円滑なコミュニケーションの実現を期待される、そういう人材であるわけなんですね。

『妄想しがちなすみれさん』、こちらも社会人1年生、深町すみれさんが主人公。つとめ先は図書館だそうですよ。で、この人、なにかと妄想してしまう。なるほどいい男といい男を見ると云々ってやつ!? いや、違いました。この人は男女の仲を妄想して、しかも自分についてもいろいろ考えちゃうっていうんですね。父母からの教え。男女交際は自分で責任がとれる社会人になってから、というのを守って今の今まできてしまったすみれさん。なんというか、奥手? モテない? そうしたことにずっと縁のないままきてしまって、けれどだからといって興味がないわけじゃない。なにかあるごとに、彼氏だなんだ、いろいろを想像、妄想しちゃうっていうんですね。さて、この漫画、図書館舞台っていうことですが、その設定がどう活かされるのか? そこが気になりますよ。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』、ハンバーガーショップ、スマイリーバーガーは、おいしいバーガーが人気、なのだけれど、店員の愛想がなくてなくて……、それで客をみすみす逃してしまっている、っていうんですね。店員も決して無愛想にしようってつもりじゃないみたいですよね。でも笑顔がない、というか表情が怖い。そんなお店が、さあどうする。第一話では、まだ動きらしい動きはなく、後半にちょろっと新人になるだろう女の子の姿が描かれた程度。なので物語は次回、刮目して待て! といった具合みたいですね。いや、だって、表紙のカットに出てる笑顔の可愛い女の子、本編にはそれらしい出番、全然ないんだもの! ちょこっとモブレベルで出てるだけなんだもの!

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』、こちらは不定期連載だそうですよ。実録ものですね。作者吉田美紀子さんが訪問介護の仕事について、そこで経験したこと、出会った人たちを漫画にして伝えてくれるっていうんですね。ああ、なるほど、訪問介護とはどういうものであるか、よくわかります。介護が必要な人、その人の状況に応じて、その人の自立や機能回復をサポートする、そうした仕事であるんですね。でもサポート受ける人も、自分の衰えや機能喪失した状況を見せたくない。プライドですよね。プライドもなくてはならないものだけど、時には邪魔することもあるんだって思わされますよ。またより大変な状況にある被介護者もあって、という、ほんと、これ、決して自分も無関係ではないのだろう、どういう立場かはわからないものの、いつか関わらざるを得ない、そんな日がこないとも限らない。ある種切実なテーマなだけに、こうしてその現場の状況を知ることのできるのは、ありがたいことだと思います。

  • 『まんがタウン』第17巻第7号(2016年7月号)

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