『まんがホーム』2016年7月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかがメインで、お、これはプールですか? 水に潜りましてね、水中じゃんけん、じゃんけんポンっ! であります。青い表紙は涼しげで、見上げた上方、水面に輝く太陽がいいですね。『のちの真田幸村である』の弁丸は褌一丁で水練。『孔明のヨメ。』孔明、月英夫妻は、なんと潜水艦ですよ! 小さいカットながら『敗者復活戦!』月穂サマも水着で登場です。
『スナックあけみでしかられて』、今回はしかられませんでした。スナック・ハンターを自称する若いのが登場ですよ。閉ざされた扉が一般社会あるいは日常と隔絶する、そんな世界。スナック。けど、あけみさんの店はずいぶん違う印象ですよね。さて、ハンター、スナックあけみを訪れて、手芸好きの中年ママ? なんてあたりをつけたら大間違い。予想外のあけみさんにすっかりやられちゃって、けどこの人、ハンターだなんだ、訳知りに見せてますけど、意外や経験豊富というわけではない? あるいは、それだけスナックあけみは規格外!? カウンターから距離置いてる常連客とか、おすすめがラーメンとか、ほんと、なんか、独特で、アイス欲しい人ー! ほんと、この距離感、おかしいです。そしてハンター、ママの歌にやられる……。ああ、これはほんと、たいした罠であります。
『男子の花園』、これ、父ちゃんがいいですよね。朝食を用意する音、そして匂いに妻を思ってはっと目覚めたら、そこにいるのは父であります。おお、エプロン・ダンディ! 弁当までこしらえてくれて、それで保育園に通う息子が喜んじゃって、いや、給食出るから駄目なんだけどさ! この父が息子と孫のこと思っていろいろやってくれる、それはとてもいいことではあるんだけど、いかんせんそれが有難迷惑になっててさ、ちゃんとこれ、息子と話し合って、どこを助ける、そうした、いわば孫の太陽、この子を育てるバディにならないと駄目なんだろうなあ、そんなこと思わされたんですよ。ええ、はやく父と子、歩み寄って話し合って、役にたつ助けをする、ひとつの家族、機能するチームになって欲しい。そう思わされましたよ。さて、息子です。こないだまではいろいろ必死だった彼が、父ちゃんのおかげで余裕ができて、そうした状況の変化を見た皆が女ができたとショック受けるんです。女じゃないですって、という言葉に男!? 皆が動揺する仲、ひとりめちゃくちゃハート飛ばしてるよ! 息子は父にいろいろ思うところあるのだけど、このわだかまり、わかるからさ、なんとか解ければいい、そう思うんですね。
『孔明のヨメ。』、劉備の逆襲ですよ! 面白い。蔡瑁、蔡夫人の策略を受け、暗殺されかかった劉備が、徐庶の計略でもって、暗殺の首謀者は誰なのかをあぶりだしつつ、円満円滑に問題を解消し、さらに相手に手出しせぬよう釘をさすというのがですね、実に見事な展開でした。また蔡瑁、蔡夫人のふたりがくやしそうで、とりわけ蔡瑁ですよね。もう見事にすべてが裏目裏目で、馬はとられるしさ、本当のことなんていえないしさ、その上ぽいっと証拠の品を突き付けられて、見抜かれてるぞと駄目押しされる。完敗完敗、もうどうしようもない完敗でありますよ。これで徐庶は劉備の厚い信頼を得るにいたった。それは重畳。けれど同時に徐庶は月英の縁者と敵対関係になって、とこうした悲しさもあって、本当、難しい時代でありますね。
『マツ係長は女ヲタ』、タイトルがすべてを語ってますよね。主人公マツ係長はオタクです。なんのオタクかというと、アイドルオタクなのだそう。カラフル☆ワンダーなるグループの、しろたんがとりわけお気に入りで、語り出したらとまらない! と、ここでちょいと驚いた。マツ係長、部下のウメ君には普通にドルオタであることカムアウトしてますね。そうか、オープンオタなのかな? と思ったらそうではなく、なるほどウメ君が特別なのか。係長の仕事ぶり、堅実冷静なその姿勢と、アイドルしろたんのもろもろに右往左往する姿のギャップ。そうしたの面白くて、またしろたんグッズでわかりあえる者同志との静かなる対話などなど、見どころ、面白み、よくよく表現されてよかったと思います。あのタクシーの運転手さんに、女の子しか興味ないっていっちゃう係長とかもね、グッドでしたよ。
- 『まんがホーム』第30巻第7号(2016年7月号)
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