2022年5月30日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年7月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年7月号、先日の続きです。

『RPG不動産』

サトナのバックグラウンド、どんどん明らかになっていきますね。亜人の王族のひとりだった。国からは存在を消されていた。その正体はブラックドラゴン。ファーやその母は人の姿をとることができるけれど、サトナはそうではないのかな。あるいは、サトナのとる人の姿はこれまで見せてきた姿とは似ても似つかないものなのかも知れない。今のこの姿は人の皮を被っているのだという。

笑顔でそれを語るサトナだけど、本来のその皮の持ち主は? 人とは、さらにいえば亜人とも、相容れぬ存在であるのかも知れない。そう思わせる描写でした。

ファーを健やかに、大切に育ててきた、その理由も判明。本当ならば殺してしまいたかったけれど、悪意のあるものはファーに触れることができない。そのため、いずれ利用するためにファーを育て、同時にファーの資質を活用する方法も研究してきた。

本当にこの状況、どうやって打開しようというのだろう。サトナの目的は、ファーの魔力を使い、強化された魔導砲で島もろともセレニアを葬ろうというもの。悪意を持つサトナはファーに触れることができないが、そこでルフリアが使役されて……。いやほんと、これどうなるんだろう。ルフリアひとりが皆から切り離された状態、なんら情報を得ていないという状態。この格差もまた悲劇的と感じます。

『恋する小惑星』

ナナチカちゃんが地学オリンピック予選を突破。それでつくばへと向かうのですが、会場で出会った冴木。地オリの常連で、もうすっかり慣れたもの。そんな彼女との交流、さらには距離感がやたらタイトな土屋由依も加わって、ナナとチカ、冴木いやさリオとユイ、4人の個性の見えて面白い地オリの3日がはじまります。

キャラクターが魅力的で面白い。それに加えて、今回は化石から判明する古生物の食性。そういったトピックも刺激的で、この多方面に広がる知の楽しみ、たまらないものがありました。

私は地学は選択科目で学んだ程度で、地学オリンピックとかまるで縁もなかった人間ですが、それでもこうして知らない世界? 地オリというものに間接的にでも触れることができるのは感謝ですよ。しかし宿舎のこと独房っていうのね。ニコニコ笑顔でナナチカちゃんに独房を紹介するユイのインパクト、なかなかのものありました。いやあ、この子、すごくいいです。プロフィールノートとか、小物の威力もなかなかです。

『mono』

なんとかマップカーのカメラって市販されとんの! 190万円。やべえ。さすがにこれは手が出ないから、ノープロの360度カメラを使います。これ、スポーツ分野とかでも定番のやつですよね。

さつきが全天周カメラを車載しようと思ったの、ただの思いつきとかじゃなくて、仕事に活用するためだったんですね。というか、これ、作者の経験談そのまま漫画に落とし込まれているのでは? カメラを選ぶ時の注意事項。どうやって車に固定するかなどなど。カメラに命綱つけてるとか、旅の帰りにぶっ飛ぶと悲惨とかも、作者の経験則と感じます。

でも、こういうのをただのノウハウ紹介とかでなく、読んで面白い、そんなやりとりに仕上げてくるの、さすがだと思います。実際、これ、どんな風になるんだろう。完成して撮影ドライブに出る、その様子の描かれるのを楽しみにしています。

0 件のコメント: