2018年5月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年7月号、昨日の続きです。

『アニマエール!』。学校が始まって、いきなり先生の告白ですよ。先生は! 学校! 好きじゃない!! めちゃくちゃ面白い。それで生徒に悩みごと相談しにきちゃいましたよ。いや、先生でも生徒とこういう話していいと思う。で、その悩みっていうの、なるほど、体育祭実行委員の監督やらされそうで憂鬱なんだ。沈んだ先生には、こはねのポジティブも響かない。評価が上がるかもよって指摘にも、給与に反映されないからいらないって、このいかにも潤いのないところ、素敵ですよ。そうそう、虎徹ちゃんの辛辣な踏み込み、しっかり受けて逆襲してるのもグッドでした。でも、最後にはこはねのチア押し、強引な発想に乗ってくれるんですね。ほんと、この漫画、面白いの、それなりに真面目な面を見せつつも、打算があったりするの隠さないのがね、いい。ひづめの打算もいい。こはねの、先生が結構できることにショック受けるのも面白い。思惑いろいろ、それが皆を生き生きとさせる基礎になっていると実感させられます。チアに取り組んでる先生も可愛いかった。いい話になりそうで、なかなかそうならないところもよくって、けどちゃんと皆のこと考えてるんですよっていう、あのラストとかね、ええ、やっぱり真面目な面、真摯な面がどこかにある。表立ってはそうといわない、そんなところに魅かれるんですね。

『RPG不動産』。面白いですね。今回は、前回なされなかった登場人物の紹介、それを重点的にやってくれて、なるほど、ファンタジー系JRPGよろしく、皆、それぞれに剣士とか魔術師、僧侶といったジョブを出自に持っているんですね。ルフリアが結構な野心家だったり、皆の個性、しっかり見せてきましたね。そして、ラキラの戦士姿、いわゆるビキニ装備、鎧の部分がないからアーマーとはいえないよね、なんですけど、そうか、身軽な方が良い戦士であることアピールできるってわけか。これは斬新な、けれど納得させる力の強い設定だ。敵の攻撃なんて自分には当たりませんよって、こうした防御力低い装備で主張する、また社会もその能力の高さを評価する文化的背景を有してるってわけか。こういう社会のいろいろが伺えるみたいなの、好きなんですよね。さて今回の後半、部屋探しにやってきた大賢者ルナ。この人に取り入ろうとして張り切る、けれど空回りしてしまうルフリアと、ルナの望みに沿うことのできた琴音。こうした仕事の情景も、また面白く楽しめました。

『はやしたてまつり♪』。最終回でした。そうか、学園祭のお囃子。もう過去になっているんですね。さなみとふうは、新聞部としての活動に戻って、ああ、お囃子をやっていた、それ、連載企画になっている。「とつげき今日の囃子連」。こうやって、いろいろとやるべきことをやっていたんですよというのがわかって、彼女らの活動、立体的に感じられてよかったですよ。当初からの目的である新聞と、お囃子の楽しさに魅せられていくこと、どちらも大切にしてきたんだってわかる。その活動を通して知り合った人たち、関係が深まり、見せる表情も違ってきたというのもまたよくて、ああ、この子たちはずいぶんと変化し、進んできたのだなって思わされました。しみじみとさなみの語る、お祭りは楽しいけどよくないところがある、という言葉。終わった後が静かすぎてちょっぴり寂しい。これ、最終回を迎える漫画もそうかも知れませんね。もうこの子たちの活動は見られないんだ。楽しかった皆の様子も今回で見納めなんだ。でも、その終わることをただ惜しむばかりでない巌の言葉がね、またその言葉を受けて書かれたさなみの連載記事、その締めくくりの文言がですね、連載の終わる寂しさ受けてくれたように思えて、そして皆のこれからを思わせてくれるものとなっていて、なんだか嬉しいなって思えたんですね。

『恋する小惑星』。文化祭でなにをやるか、決めていく時期になったんですね。ジオカフェ、地学カフェをやりますよっていうんですけど、最初はそれほど乗り気でなかった鈴を一気にぐいっと引き込むコスプレ要素。ほんと、フンスフンスと鼻息荒らく語りはじめる鈴、表情こそ見えませんが、これ、大好きです。そうか、鈴にはお菓子の監修をしてもらおうっていうんですね。こうしてだんだんアイデアをかたちにしていくわけですけれど、ここで地質の展示をどうするかアイデア出し合うくだりが本当に面白くって、石をペイントしてみれば? って、それじゃ石が見えなくなってしまう。去年の文化祭、印象に残る展示はって聞かれたみらが、スマホに残る映像見せてくれたの、どれもこれも問題展示で、いやもうノリがいい、切れがいい、面白いですよ。新聞部の応援あおいでみたりね、けど、あんまり役にたってないな! 大きな展示という案に、地層の剥ぎ取り標本とかね、あれ面白いよね、ボーリング調査とかね、結構詳しい説明に、なるほど、これ、勉強になる! 地学の面白さ、濃密になっているように思います。知ることの面白さ、アイデアを出しあう面白さなんてのが、ひしひし感じられるように思います。そして、先生ですよ、桜にかけた言葉がいい、それを受けてなにか思う桜の表情がいい。でもって先生提出のアイデア。おお、ゼリーでボーリング。そうでしたジオカフェやるんでした。器工夫すれば、おしゃれな見た目のゼリーになりそうですね。けど、器の横から地層が見えたらボーリングする趣旨が薄れちゃうから、ええ、どんなかたちになりますか。ゼリーに限らず、皆の見つける答がどんなものになるのか、本当に楽しみでいます。

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