『まんがタイムきららフォワード』2018年7月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』。ゆきを中心にっていってもいいのかな? みーくん、くるみ、そしてりーさん4人での、これは自撮りってやつっぽいですね。ちょっと驚き気味のみーくん。皆、本当にいい表情を見せてくれていまして、本編でこそあんなハードなことになっていますけど、本当だったら、なにもあんな不幸なことがおこらなかったら、ただただ屈託なくこうした笑顔をもって日々を送ることができたのだろうなあ、なんてこと思わされたりもする表紙であります。
『はるかなレシーブ』。はるかなとなるあやの試合、決着しましたね。しかしこの試合の運び、これが実にいろいろ含みを持たされていると感じられるもので、まずなるあやの強さというのが一番に感じられる。粘り強くなるあやに食い下がるはるかな、ふたりのしぶとさ、くじけなさ、声をかけあって、強敵を相手にどう攻略するか、その熱い攻防からは、はるかなの今後、その伸びなども期待させられますし、なんせローカルルールで無効になったものの、スパイクを通したはるかのその可能性。ワクワクさせられますよね。ずっとリードを守り続けたなるあや。もしかしたらがあるかも、そう思わせてくれるはるかな。今、はるかなに足りないもの、弱点が指摘されながらも、それはすなわち克服し前に進むためのステップでもあるわけで、ええ、ここでこの、負けたとしても敗退とはならない試合が組まれたことの意味、ひしひしと伝わりますたよ。
『ゆるキャン△』。のっけから、頑固そうなおやじさんに打ち勝つなでしこさんですよ。30分という時間がそんなにも君のハングリーさを強靭なものに変えたというのかい? 今回、なでしこサイドとしまりんサイド、それぞれで話展開させていきますが、しまりんサイドではなでしこのお姉ちゃんと出会って話す。「原付の旅」への桜の食い付きとかね、それからふたりともにソロが好きというの、ああ、今はまだぎくしゃく? してますけど、馴染んだら気があいそうなふたりかも知れませんね。でもって、なでしこサイド。この子、すごいよな、ただ歩いてるだけなのに面白いんだもの。道すがら見える景色を、キャンプ場から見下ろした時の感動が薄れるからって見ないようにして歩いたりね、ほんと、リンとはちょっと違うアプローチで見ていくキャンプ場周辺。実にいい。そして次回を期待させるもろもろですよ。なでしこをぼっちかと疑う姉妹の存在とかね、そしてアウトドア実験料理! これはいい、絶対面白そう。ほんと、充実の料理展開。これは楽しみです。
『おなクラの幽霊さん』、新連載です。また面白い設定というか、持ってきましたね。小さな頃から、人には見えないものが見えた少年が主人公。ようやく意思疎通のできる幽霊と出会って、そしてはじまる不思議な恋の物語……。いや、なんかそうそう簡単じゃないっぽいぞ。なんせ幽霊さんの正体が正体です。いえね、これきっと生霊だ! それできっと最後に出会ってハッピーエンドだ! みたいなこと瞬間脳裏をよぎったんですが、この作者がそんなシンプル、ストレートな展開するとは思えないな。ええ、ほんと、この作者らしい展開が待ってましたよ。幽霊さんの正体、同じクラスの子なのか。しかも主人公蓮見葉一に適当な嘘をついちゃって、その嘘に自身振り回されちゃってるよ。学校では真面目一徹の影崎衣更。蓮見は幽霊さんの正体が衣更とは気づいていないし、すべて状況を把握している衣更は衣更で、自分からは正体をもう言い出せないような状況に踏み込んじゃってるしで、ええ、こんな状況で進行する恋愛もの。これ、いずれ衣更は蓮見に自分の秘密を明かすことになるんだろうけど、ひとすじなわではいかなそうです。しかし、導入、うまかったですよ。衣更のキャラクター、実によく伝わって、好感度も高いです。
『最悪で最高な俺の姉ちゃん』、ゲストです。家事がからっきし駄目な姉と、ひととおりなんでもできる弟が同居しているんですが、姉ちゃん、なにがあかんって、弟の帰宅が遅れたら、ご飯も食べずに倒れふしてるっていうんですね。同居するまではどうだったのかと思ったら、そうか、それは酷い有り様でしたか。家ではほんとに緩くて、なんだか駄目そうな姉。そんな一面しか知らなかった弟が、かかってきた会社からの電話を受けた姉の、社会人としての姿を知って、姉のこと見直すというか、いろいろ労うことになるっていうんですね。物語の紆余曲折には欠けるけれど、素直でストレートなシンプルさ、どこか伸び伸びとした感触がある漫画であります。
- 『まんがタイムきららフォワード』第12巻第7号(2018年7月号)
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