『まんがタイム』2016年9月号、一昨日の続きです。
『ゲンバ女子のおしごと!』はちょっと怪談めいたお話で、お化け屋敷思わせる古い家。社長も怖がらせようとして、でも仕事がはじまってしまえば怖いなんてふっとんでしまう。みたいな話かと思ってたから、ラスト周辺の展開、意外でした。こういうのあるかと警戒はしたんだけど、基本、怖いことありそう、でもなんでもありませんでした、その繰り返しでいくものだと思ってしまってたんです。序盤の見せ方、これにやられましたね。ひんやりしてる、寒気がする、なんていってたのに、仕事がはじまると、やっぱり暑い! あれ、絵面も手伝って、大好きですよ。今回は夏らしく怖い話と暑さ対策がメインになっていて、空調服! ほんと、こういうの必要だと思います。ともあれ、バランスよくトピック展開させ、仕掛けもよく配置して、よくできた一本でした。
『ひとみ見つめないで!』、今回は舐めるように見る人が登場。希島ユリネ、新聞部部長。生徒会長人見ヒカリを邪な目で見てる、たちの悪いパパラッチ。この人が、ヒカリと一緒に水泳の補習受けることになってて、ああ、ヒカリのピンチを感じる……。ヒカリの視線対策、ウェットスーツが素敵でした。それを無理矢理セクシー水着に着替えさせようというんですが、ユリネの策略、穴だらけだと思うんですけど、ああ、ヒカリ、ちょろいんだ……。ユリネの盗撮、ふたりのおっかけっこ、そこに介入してすべて決着させる副会長の冷たい視線がクールで素敵でした。
『おひとり食堂』、ついに誠一郎、彼女ができちゃうのか!? 彼氏にフラれたという女性を元気づけようと声をかけたら、やさしい、つきあおうって抱きつかれちゃって、けど、こうなると誠一郎、ちょっと腰がひけちゃうのだな。面白いな、誠一郎。ぐいぐいこられるとあかんっぽい。さて、このお姉さんからデートしようと誘われて、ちょっとその気になってしまう誠一郎のチョロさ、とてもよいのですが、このお姉さん、あら、男性なのか。それを知った誠一郎が、なんといったらよいものか迷う、傷つけないためにはどういえばいいのだろう。その葛藤に、彼の優しさ、誠実さが感じられてとてもよかったです。このお客さんにいろいろサービスしてあげる、そこにも彼の優しさ感じられて、ほんと、いい男。さて、素敵な女性だったお客さんが、3時間の仮眠後にイケメンになって登場して、この落差。そして誠一郎との再会も面白い。そうか、タクシードライバーなんだ。タクシードライバーとお姉さん、ふたつの顔を持ってるお客さんと、定食屋店主とロックギタリストのふたつの顔を持つ誠一郎。こうしたところ、いい対比。そしてちょっと恋しそう? そんな誠一郎が落胆するという展開! ほんと、サクマさん、モテモテですよ。
『ボンジュール!仲居さん』は康弘が風邪をひいてしまいました。そんな康弘に厳しい女将さんなんですが、ちゃんと裏では心くだいていて、こういうところいいですね。そして、抜けた康弘の分をカバーすべく頑張ろう。サラと朋香、テンション高めていくんですけど、これでね、いつもは影が薄く感じられる康弘の存在感。いなくなってわかるというやつですよね、一層に意識されるというのがですね、よかったんです。シーツの準備、康弘がしてくれていた。重いビールケースも康弘が運んでくれていた。部屋のお花も康弘が準備してくれていた。そうしたことを知り、また花の心遣いがお客さんに通じる、そのことで旅館の仕事について思いいたるサラもとてもよかったです。そして康弘の看病。これ、ちょっとふたりの距離縮まる? 康弘が一方的に好きな気持ちふくらませちゃう? なんかそんな風にも思われて、ええ、今回は康弘のためのエピソードだと思わされました。
- 『まんがタイム』第36巻第9号(2016年9月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿