『まんがタイムスペシャル』2016年10月号、昨日の続きです。
『ちんまり経理のヒメ先輩』、これ面白いですよ。親戚の会社で働くことになったら、そこでは中学生のお嬢さんが経理をしていましたという話。仕事ぶりはしっかりと、お金まわりには厳しくて、今回は若林青年のパンツが経費で落ちるかどうか。落とせません! しっかり拒否するんだけど、社長、すなわち父親が若林青年の宿泊を研修名目にしてしまったから、経費にしてくれたんですね。ほー、科目はどうするんだろうと思ったら、福利厚生費。今日のことは今日のうちにかたづけますというヒメの姿勢は実によくて、ほんと、ためないって大切よ? しかし、ヒメちゃん、仕事はしっかりだけど学校の宿題にはちょっと手がまわらないみたいで、まあ、そうだよなあ、優先度考えたら仕事の方が優勢されるようなあ。ヒメ、会社では若林の先輩。けれど仕事を離れれば若林いやさ秀ちゃんはヒメの兄のようで、こうして状況によって立場がかわる関係っていうのも悪くないって思っています。
『BONSAIガール!』は、就活に悩むももこですよ。はたしてなにを目指せばいいのか。そうしたことから悩んでいて、いや、でも、そうだよなあ。そうだよ。わかんないよ。それで秀一に相談したら、好きなことと向いてることは違うこともあるという、なんとも切ないお話が聞けました。盆栽の皐月先生に誘われていった創作盆栽展、そこでの話が素敵でした。いろんな盆栽の可能性といったらいいでしょうか、それを見て楽しむももこ。そしてここから。皐月の言葉がももこの不安をきれいさっぱり洗い流してくれたんですね。ちゃんと世話してあげればそれぞれの美しさになる。そのちゃんと世話する。個性を見て、その木の伸びようという気持ちをよくよくのばしてやれば、美しい木になる。ええ、ほんと、これ、素敵な話になった。そう思わされましたよ。
『課長と私のおかず道』。保志君と南条課長の間になにかあったの!? あ、オフィスのエアカンが故障したんですか。いや、でも、これ、きついな。髪をアップにしたり、扇風機導入したりでしのぐんですが、どうしても限界がある。保志がね、食欲なくしちゃって、元気もなくしちゃったその様子に課長、いろいろ思うところあったのかな。業後の食事探求の時間。あっさりさっぱり涼しげなメニューがいい。ご飯を冷やそう。極力火も使わないようにしよう。それで冷製スープご飯ができてくるんですが、これは素敵なメニューだな! そして保志君、元気とりもどしたみたいで、いい笑顔。ほんと、課長、よかったですなあ。そんなこと思っちゃいましたよ。いや、課長はそういうつもりじゃないのかも知れませんけどね。
『まちがいだらけの恋愛道場』、めちゃくちゃ面白いわ。今回は元カノと再会したマサスケですよ。すっかりヨリを戻したつもりでいるマサスケですが、女子ふたり、あ、ひとりは男子か、ともあれ、ふたりともに美人局だネズミ講だといいたい放題ですが、私は宗教だと思います。女子の本音といったらいいんでしょうか、それがどしどし語られるところがもう最高でした。これね、こういう女子の本音をあますことなく、あからさまにしてくれる女友達って大切よ? ほんと、マサスケはいい友達持った。いい経験させてもらってると思いますよ。しかし、今回は芝ちゃんが極まってる。途中から薄い本トークになって、おい、おい、圭介、ホラー漫画みたいになってるよ? そして終盤、マサスケが芝の滾る萌えトークを真っ向から受ける! ああ、最高や、芝ちゃん、最高や。ほんと、今回は芝ちゃんの魅力が炸裂していた、そんな回だったと思います。
『アテナの初恋』は、ギリシャにおけるアテナとオリーブの伝説。へー、オリーブは女神アテナの贈り物なんだ。アテナ、ヴィーナスと一緒に人の世界に降りましてね、オリーブ畑を見学します。そこでの出会いね、ちょっと頑なだった男性と、話して、そして打ち解けて、ああ、アテナ様はこうした真摯な様子、それがとても素敵だなって思ったのです。そして後半。人間の世界を襲う日照り、これをなんとかしたいと奔走するアテナ様。本当だったら、こういうのはいけないことなのかも知れませんね。けれど知ってる人の、努力してる人のその思いに応えたい。こうした人に寄り添おうとしてくれるところが、本当に魅力的だと思うのでした。そしてやっぱり恋に破れるアテナ様。ああ、それでも最後に素敵な笑顔ですね。ほんと、いい方です。
『メェ〜探偵フワロ』、アーサーとミス・レモンが、ふたり夏の小島で忘れ得ぬバカンスですってよ! いや、これ、遭難だー! って、これ、小島じゃないよ、岩礁じゃん。なるほど、別荘にあったヨット、こいつでふたりちょっと漕ぎ出そう、そう思ったら遭難しちゃったのか。魔が差した。アーサーにはアーサーの、レモンさんにはレモンさんの思惑があって、それ、同じ方向むいてるんですけどね。しかし、遭難先でのふたりの様子。なにをやらせても卒なく優秀で、火から真水から、他にもいろいろ、必要になるものが次から次から用意されていくし、食事もばっちり。あれ、うつぼか。今回、結構なターニングポイントになりそうな回ですよね。ふたり、アダム、イブと呼びあったりさ、それにアーサー、試されちゃったりさ! さらにその上、アダム、イブのこと抱き締めちゃったりして、ああ、あなた、アーサーじゃないみたいよ! 本当にアダムになっちゃったの!? 終盤のアーサーの行動、与えられた情報から状況の推移を読み取り、そして生存の可能性に賭ける! その発想、勢い、決断力、ほんとアーサーって優秀だな! そして最後もね、ちゃんと助かった、よかった、リリアンまで泣いちゃって、ほんと、いい仲間たちだよなあ。なんだけど、最後の最後、いつものアーサーらしからぬ行動にどしどし疑問が寄せられる。ほんと、素直には答えられそうにないよね。ほんと、本人たちもいうように、魔が差したってやつですよね。
- 『まんがタイムスペシャル』第25巻第10号(2016年10月号)
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