2026年4月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2026年6月号

 『まんがタイムきららフォワード』2026年6月号、発売されました。表紙は『氷舞のアウフギーサー』。サウナにて、力強く、そして華々しく、タオルを振り、回す葵が目を引くイラストです。白のTシャツにジャージという簡素なスタイルが、逆にこの人自身の華やかさとスポーティーさを感じさせる、そんなアクセントになっています。しかしこうしてアウフグースを披露する葵ですが、本編ではまだ全然そんなにきちんとした活動できていないアウフグース部。これは、ちょっとした先取りの情景なのかもですね。

今月は新連載が1本です。

『はれのひけのひ~はんなり女将大内さん~』

5月5日に、すさまじい形相で地面を打ち叩く面々。ここ京都では、こうして菖蒲で地面を打ち無病息災を願う風習があるのです。とはいうものの、自分自身が菖蒲打ちをしたことはなく、また見たことさえもなく、ああ、そういえば以前動画で渾身の菖蒲打ちを披露なさってた方がいらっしゃったなあ、と思い出していた、その人こそがこの漫画の女将、大内常商店の大内枝理子のモデルとなった方。しとやかな和服姿。しかしその雰囲気イメージをものともしない全身全霊の菖蒲打ちは、東京からいらしたお嬢さん、日日江萌映をどん引きさせ、さらには関東からの観光客をも当惑させる。

けれど、女将枝理子の説明を聞けば、その由来も意味もしっかり伝わり、さらには体験してみれば、さっきまでの印象もがらりと変わる。なんだかすっかり楽しくなって、思いがけない旅の思い出になったというのです。

端午の節句といえば京都ではちまき。そうか、あれ、関西独特のものなんか。でも中華風ちまきは551で売っとるよ。ともあれ、菖蒲にしてもちまきにしても、由来があって、意味がある。そうした行事を大切に受け継いでいこうとする。それが枝理子の活動の肝だというのですね。

今回の菖蒲打ちも、体験会、菖蒲打ち大会に参加者募って、そして萌映もそうしたうちのひとり。でも、なにかしら目的やなにかを持ってる人たちばかり。なのに自分はこれというなにかを持っていない。落ち込む萌映に、それでもいいという枝理子。ゆっくりでいい。忙しない生き方を求めてもいい。それを許すのが京都という街だという。

そのゆっくり進んでいこうという萌映の京都暮らし。知らないこともいっぱい。でもそれを知っていく過程で、萌映も変わっていくのかもしれませんね。

変わらない。そう思いがちだけれど、それでも変わっていく。あらゆるものが流れ去ってしまう。それを知る私たちだからこそ、少しでも残せるものは残し、偲べるものは偲ぼうと思うのかもしれないと、またひとつしんみりと思う機会をいただきました。

『氷舞のアウフギーサー』

これは脅迫というのではないのですか!? いや、違うか、部の発足に向けて部員獲得を目指すアウフグース部員たち。そんな彼女たちにとって僥倖? 謎のノートが天啓のように落ちてきたというのです。

素敵な詩のつづられたノート。葵に清香は、一目見て言葉を失い、しかし雲雀だけは前向きにしてきらきらとした目で、持ち主探しをしようとする。その心は、この才能が欲しいから。

葵と清香の心の声、全然欲しない、が最高だったと思う。このコマに心奪われてしまったことをここに告白します。

ともあれ、誰にも中身を知られないようにして、持ち主に届ける策が当たりました。アウフグース部部室まできてくれたお嬢さん。ちょっと不良ぽいといわれてるその子、篠原紗英に過酷な尋問が行われる! このノートには人の尊厳がかかっている。持ち主にしか渡せない。

ゆえにノートにつづられた一節を聞かせて、その続きを答えさせる。その過酷な責め苦は、紗英にして持ち主であることを自白させ、しかし関係は最悪にまで悪化!? と思ったら、雲雀の心からの賞賛が紗英の心を溶かす!

ああ、いい話でした。アウフギーサーがアイドルかどうかはようわからんですけど、とにかく紗英という逸材を迎えるにいたったアウフグース部。かくして部としてのスタートを切ることがかなってめでたしめでたしでした。

しかし、アイドルを夢見ながら、体力からっきしの紗英さん。いけません! それではいけませんよ! アイドルには、それこそ崖すらを登りきる、それくらいの体力が要求されるんですよ!

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