『まんがタイムきららキャラット』2026年3月号、発売されました。表紙は『ばっどがーる』。水花と清が身を寄せあって、ダンスですか? 晴れやかな表情を見せる水花に対し、清は水花を慈しむように目を細めて、この距離感、この視線と視線の交錯する瞬間。なにか危険な匂いを感じもしたけれど、このふたりならばきっと健全? と信じていいんですよね、清さん。ふたりともに落ち着いた感じのするチェックのドレスがよく似合って魅力的。同じラインで、かわいいと妖艶を両立させるそのポテンシャル。これがまた素敵です。
今月は新規ゲストが5本です。
『おノボりさんはバズりたい!』
インフルエンサーになることを夢見て、田舎の集落から東京に移り住むことになった夢咲ひな。親からも反対された東京行きだけど、グルメ系インフルエンサーの恵麻がルームシェアの相手を募集している。家賃、光熱費の心配がいらないということで、親を説得、上京したのですが、そこで知るインフルエンサーの実態。虚実いりまじる世界で、ひなはいかに自分の可能性を見出すのでしょうか。
しかし、キラキラな世界だと思っていたのに、住まいは1DKのボロアパート。動画に映るおしゃれできれいな世界は、ゴミだらけの部屋のほんの一角に過ぎないという。見える部分だけ飾って、映さないところは多忙にかまけた汚部屋。
そうしたインフルエンサーの裏事情が描かれるようなのですね。
しかし1分の動画を作るのに、視線の誘導等考えてレイアウトし、そして編集に3時間。いや、ほんと大変な世界なんだなあと思わないではおられません。憧れだけに背を押されてきたひなも、その現実に自信をなくしかけて、けれどそんなひなを恵麻ははげましてくれた。
しかし、このやさしそうな恵麻だけど、前に一緒に暮らしていた相手が出ていったという情報に、実はヤバい人だったりする? 1週間毎日ドッキリとか、ヤバさの片鱗にじみでてる? わからんのだけど、この前の同居人、今後なんらかのかたちで登場してきそうな予感です。ほんと、インフルエンサーの虚実もですが、恵麻という人の真実も気になりますね。
『巫女と怪異の大団円』
鬼を封じる神社の跡取り娘、明日香は、こんな田舎を出ていきたい。しかしその夢の叶う日はこないのか? 毎年の因習、怪異を鎮める儀式を今年もとりおこなうことになって、しかし明日香の油断が危機を招いてしまう。意図せず掟を破っていまった明日香の前にあらわれた怪異。その爪が、牙が、明日香にかかろうとするのです。
でも、この怪異、虫が苦手。というのも、怪異がとりついている? その身体を奪っている? 虫に怖れをなし溶けた怪異が変化した女の子は、10年前の行方不明者、吉乃。吉乃の苦手とする虫、それがそのまま怪異の弱点となっているのですね。
とりあえず虫をけしかければ怪異から女の子に戻ることがわかりました。そしてこのまま怪異を退治することができれば、私の都会ゆきも叶うのでは!? 現金な理由で吉乃を助けることにした明日香。この子の目論見は実現するのかどうなのか。明日香の自由と、吉乃の救出がかかるこの事態。なんとかうまくいってほしいものですね、明日香はともかく、吉乃のためにも!
『ミナセビレット』
学生寮の住み込みバイトに応募した水無瀬みな。おしゃれな建物を想像していたら、古くてボロい日本家屋が待っていた。しかし出迎えの寮生はおしゃれな大学生のお姉さん。すっかり上機嫌のみなだけど、そのお姉さん、さくには秘密があった!
いや、単にずぼらなだけ。部屋が酷い! ゴミ袋がそこかしこに置きっぱにされていて、どうにかした方がと進言するも、消臭剤でごまかすという!
いや、そういう人いるよね。消臭除菌スプレー吹いたからきれいとか、それ汚れは落ちてないから!
さくはまさにそれ系の人。管理云々、生活力も疑わしい人で、寮の管理人が入院していなくなったことで、もうとにかく生活が破綻しているようなのですね。なので新しい管理人が必要になったというわけですが、みなにこの人の制御はできるのか? もしや前管理人の入院もさくのためだったりする? 大変なとこにやってきたのかもですね。
『遊戯嬉戯』
遊戯同好会は遊びを追求する同好会。では、どんな遊びをするのかというと、今日のテーマは大縄跳び! はいいのだけど、会員はふたりだけ? 縄の一方を木に結びつけて、ひとりがまわし、もう一方が跳ぶ。このシンプルにして素朴な遊び。でも、さすがにおもしろくはなかったのか。
その後は、縄を活用しての電車ごっこ。そうか、意外と楽しかったか。ならありだな。というか、大きくなってからの電車ごっこは、子供の頃とはまた違ったおもしろさがありそうです。
そしてラストには、生徒会副会長につかまって逃げに逃げ続けた報告書を書かされるはめに。いや、でも、こういう雑事、事務仕事がいやで遊びに逃げるところなど、この子ららしいと思わせてくれるものありました。で、副会長も乗車しての電車ごっこは続きます。終点は報告書なんですけどね。
『図書室ではお静かに?』
放課後の図書室でカウンター業務につく図書委員、赤羽ことは。今日は来室者がなく暇、ということでネットの小説サイトになどアクセスしてみたら、同じく図書委員の青砥凪に注意を受ける。貸出以外にも仕事があると、釘を刺されたことは。まじめに仕事をしようと思ったら、大きな叫び声。
原稿用紙を風に飛ばされた同じく図書委員の紫野めぐるがあげた叫びだったのですね。
この原稿用紙は反省文? と思ったら、自分で書いた小説だというのです。見ればわかるその文体。楽しみに読んでいる小説サイトの作家のものだ! かくして知りあったファンと作者。私が読者第一号!? と喜んではみたものの、ボツにするですって!? というか、原稿の一部は窓の外に飛んでいっちゃった。そうした不運に、もうすっかり落ち込んでしまっているのですね。
と、ここで助けが。ちょっと外出していた凪がたまたま原稿を拾ってきてくれたのですね。かくして揃った原稿。しかも凪もめぐるの読者と判明。さらには、凪が今日の当番に入ったの、ことはと話してみたかったから! と、ここに深まる同好の仲。ええ、クールに見せてそうじゃない凪のチャーミングさが、ラストに一色添えてくれました。
- 『まんがタイムきららキャラット』第22巻第3号(2026年3月号)

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