『まんがタイムきららMAX』2018年4月号、昨日の続きです。
『ぼっち・ざ・ろっく!』。バンドのこと、ライブハウス等のシステムについて、そしてバンドを組むメンバーについて、ざっと知ることのできた今回。というか、主にぼっちちゃんの駄目さ、ネガティブさをこれでもかと食らわされた、そんな印象が非常に強いのですが、ええ、すっかり屈折しちゃって、ロックとは負け犬が歌うから心に響く云々のくだりとかね、なかなかの音楽観ではないですか。こういうの、ちょっと面白いなあ。ボーカル不在という話も出てますけど、これはいずれ新しく歌える人を入れるのか、あるいは逃げたギターボーカルが帰ってくるのか、今後の展開に関わりそうな要素でしたね。さて、ノルマの話。ライブハウスのチケットノルマ。売れると収益になるけど、そうそう売れるもんじゃないからねっていう、売れなかった場合は当然持ち出しになるっていうの、これをもってバイトの必要性に話を持っていくのはいいですね。そうか、ぼっちちゃん、バイトデビューか。でもこれ、トラブルの予感しかしないんですが、ほんと、ぼっちちゃん、とんだ出会いでとんだピンチでありますね。
『ももいろジャンキー』。ついに出た。5歳児志望の17歳。自分でももうなに書いてるかさっぱりわからない。でもって、そんな言動に直面させられる美耶の困惑っぷりですよ。葉山卯月さん。自宅でのふたりの対話見るに、美耶の結構頭のあがらない感じが見てとれて、でもこれ、先輩ってことに加えて、泣き落とし、こいつが効いてるっぽいんですよね。しかし葉山先輩、いやさうーちゃん、この人、可愛いですよね。でも中身が幼女……。残念、すごく残念……。この残念感、ももにもちゃんと伝わるのか。めっちゃ困惑してる。すごいな、先輩。今回の内容も、ゲスト時代のものを美耶視点から再度語りなおしているといった具合なんですが、それでもなお面白くて、ええ、毎回の楽しみのぶーッ。今回は不意打ち回避したんですが、それでもほんと面白い。はなから見た美耶像の変化もいい。ええ、ここで完璧に美耶に落ちたのか、この人。ふくれるももに、泣き出す美耶に、そしてそのふたりをかまってあげるはなちゃん。いやあ、とてもいいよ。ええ、すごくいいですよ。面白くってほのぼの愛らしいです。
『こみっくがーるず』。今回はコミケ回。かおすちゃん、夏コミ初参戦だっていうんですが、あの脳内ジャンプ、すごくいいなあ。この子、本当はこんなに躍動的な子なのですね。ひとりでいくのは心細い、けど誰かを巻き込むのははばかられる。そこに、まんが好きのお祭りと聞いた翼がついてきてくれることになって、これがほんと、めちゃくちゃ面白かった。翼、コミケの存在さえ知らないほどなんだ。なにも知らない翼を、コミケのドロドロに触れさせるわけにはいかない。いやあ、かおすちゃん、頼もしいですね。はじめての同人誌、その値付けや二次創作に戸惑いを隠せない翼のこと、うまいこと説得してるし、今回のコミケはかおすちゃんにとってもいい経験、成長の機会になったのかも知れませんね。でもって虹野先生。そうか、髪とメイクを変えることで身バレを防ぐのか。ほんと、この先生の前での翼の言動、かおすちゃんがじごくっていってるの、めちゃくちゃ面白くって、先生の見られたくない戦利品バレそうになった時の、ぎゃっ、おえ〜、とかも、もう最高だと思う。コスプレ広場でのかおすちゃん大フィーバーもものすごくって、ええ、今回、すごい熱量でした。
『どうして私が美術科に!?』。すいにゃん先輩、だるまの中にひきこもっちゃったんだ。漫画家としてのデビューを賭けた投稿が結果に繋がらなかった。そう思っていたのだけど、そうか、最優秀賞なしの優秀賞第一席をとってたんだ。この騒動を通して、人からの評価であるとか、自分で自分に課してしまうハードルとか、そしてアートとデザインの差ってなんだろうとか、いろいろなこと語られて、そしてそうした先にすいにゃんが自分自身を省みるという流れができて、これ、とてもよかったと思います。すいにゃんの決して誰の期待も裏切ってなかったということ、皆が応援してくれていること、お母さんもちゃんと見ていてくれたこと。この子は自身に高いハードルを設定して、それを達成できなかった度に傷ついてきたんだなあ。でも、わかるように思います。失敗が怖い。失敗してしまったことを知られるのはもっと怖い。こうした考えがこの子の心を硬直させて、いろいろなことから目を反らされてしまっていたのかも知れない。この子の重荷がこうして取り払われた今が、この子の改めての出発点になるのかも知れませんね。だるまから出たすいにゃん、その表情の晴れ晴れとしていたこと。ほんと、この子たちは、こうして一緒に成長していくんだって思わされて、実にまぶしかったです。
- 『まんがタイムきららMAX』第15巻第4号(2018年4月号)
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