2026年3月31日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2026年5月号

 『まんがタイムオリジナル』2026年5月号、一昨日の続きです。

『となりのフィギュア原型師』

近所に模型屋を発見した半藤。代表と一緒にいってみようっていうんですが、そんなふたりを遠巻きに見ているはぐちゃんが意味深。

と思ったら、はぐちゃん、その店の常連でしたか!

しかもその店、ただの模型屋じゃない。ほぼ民家の見た目とか、店長が堅気の見た目じゃないとか、そういうのんじゃなく、扱ってる商品が特殊。かつてOKOME WARなんていって遊んでいた、ミニチュアウォーゲームの正規取扱店。店の奥にはプレイヤーたちがジオラマめいたバトルフィールド、ゲーム卓を囲んで対戦中。

そしてはぐもそうした常連のひとりだというのですね。

半藤が興味を示したと見るや、沼に引きずりこもうと次から次に群がってくる常連たち。わかる、その気持ちわかるわ。しかしあんまり焦ると、その熱量でもって新規を逃がしてしまう。店長の手腕はさすがのひとこと、半藤の興味をさらに引き出し、そのうえ好みばっちりのモデルを提案。見事に心掴まれた半藤は、自ら志願したはぐと対決することに。

そして見事にはぐに勝利するというんですね!

ほくほく顔でキット御購入にいたった半藤。さらには代表も参入決定して、ほんと、これ、ちょっと特集ぎみに続けて読ませてほしい。絶対面白いと思う。斉藤たちも引きずりこんでやろうぜ! ってくらい面白そうです。

『かつては最強無敵の勇者様~姫には内緒のレベルダウン生活~』

ステラに知られてしまったレベルダウンの秘密。さらに続けて語りはじめるもうひとつの秘密は、レベルダウン以上にジュローが知られたくなかった、かつての自分についての物語。この世界にやってくるまでのジュローは、どうした人物であったのか。これまでの回想からも後悔の多い人生を送ってきたことはわかっていた。しかし、その後悔がどれほどに深く、取り返しもつかないものであったのか。それを今ついに語ろうというのです。

しかし、この老人。まさかでした。てっきり、ジュローと父との断然などが語られるものと思っていたのに、どうも話が見えてこない。看護師の話からは、青年と老人に血縁関係はないとうかがえる。さらには、この青年、どうも主たる登場人物ではない? 読むほどに中心にいるのはこの星野という老人と見えてきて、そしてついにこの老人の死とともに明確にされるジュローとの関係。

この老人こそがジュロー、十郎太だというのですね。友人と絶縁し、人との繋がりを断った孤独な老人。最期の最期まで人を拒絶し、後悔とともに86年の人生を終えた男。それがジュローという男なのでした。

ジュロー、自分の正体が86まで生きた老人であったことを、とりわけステラに知られたくなかったんですね。その理由はシンプルで、きっとステラに気味悪がられるだろうと思っていたから。でも当のステラはまるでピンときていなくて、というのもこの世界では数十年程度の年齢差なんてないがごとし? 物語においては七百歳差なんてのもあって、しかもステラはその設定をかなり気にいっている。そんな彼女にとって、ジュローの正体が86歳の老人であることなんて、たいしたことじゃなかったんです。

ずっとステラに対し、一線を引いていたジュロー。それは嫌われることを怖れるがためで、てっきりレベルダウンの秘密こそがその引っ掛りなのだろうと思ってきたのだけれど、とんだ見当違い。本当に怖れていたことは、今まさに語られたことであって、そしてそれはジュローの取り越し苦労。この事実を知らされてなお、ステラのジュローに向ける思いが変わることはなかった。

そしてそれはジュローが求めてやまなかったこと。誰かに愛されること。受け入れられることにほかならず、そしてあるいはジュローの誰かを本心から愛したいという思いの成就した瞬間であったのでしょう。

さて、これでジュローの秘密はすべてステラに開示されたわけですね。となると、ここからさらなる展開があろうということですか。それがいかなるものかはこれから先を楽しみに待つしかないわけで、とりあえず今の自分にできるのは、このジュローの過去を前提として最初から読み返してみることでしょうか。きっと、まるで違う印象を受けることになると思う。本当、見事にいろいろが覆されました。

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