『まんがタイムオリジナル』2026年5月号、発売されました。表紙は『どうにも不器用な夫婦でして。』。春の光のなか、先を歩くマコトがこちらに振り返る。手前に見る桜の花びらを持つ手。ここにヨシアキがいるのでしょう。ふたりで出かける春の日。それは日常なのか非日常なのか、それすらも曖昧に混じりあうような、そんななにげなくも特別な日なのでしょうか。夫婦にして、これからよりお互いを知っていこうというふたりの歩み。そこにこうした春の日差しが射すような暖かさがあれば、きっとしあわせと思わせる表紙なのですね。
今月は新連載が1本です。
『エルフの歌い手』
ネットは動画サイトにて人気を博すヴァーチャルシンガー、青葉エレニは、視聴者を短命者と呼ばわる不遜な人物!? いや、これはいわゆるキャラづけでして、すなわちエレニは自身をエルフという設定でうんたらかんたら、と思ったら、本当の本当にエルフなのですかい。
配信する場所は日本仙台青葉山近く。クオリティを求めるがために納期に間に合わせられないせいで、職を失った沼倉晴臣がある日出会った美声の女性。相当にうまい。聞いたことのない言葉で歌われる、聞いたことのない曲。あまりのうまさにプロかと思うも、その女性、どうにもわけあり? 思わず歌に拍手で応えた晴臣に、食べ物をくれと食をたかる。
その謎の女性。話を聞けば、なんと別世界からいらした御年1024歳のエルフ、エルエレーニ・ベレン・ネデアでいらっしゃる。見知らぬ世界、見知らぬ土地で、こうして晴臣と出会ったのもなにかの縁。これより貴方のために唄いましょうというエレニに、無職晴臣は再起を託す!?
配信者となって収益化。頼みはエレニの歌唱力。はたしていかなる未来がふたりに待ち受けるのか。というか、まだ収益化にこぎつけてないのか。ということは未だ無職、無収入のふたりです。資金が尽きるまでになんとかならないとなんともならないぞ?
『どうにも不器用な夫婦でして。』
ニシキからいただいたカタログギフト。はたしてなにを選ぼうか。ふたりの選択は、なんとミニプラネタリウム。ふたり布団に寝っ転がって、天井に映る星空を眺め、いろいろ語りあっているのです。
プラネタリウムの機能にはじまり、星のこと、楽しい毎日。そうしたゆったりした時間。隣りに誰かがいてくれるしあわせを口にし、次第に寄り添う気持ちと気持ち。
いや、違うな。マコトはなんだかいい雰囲気、みたいになってましたけど、ヨシアキは残念気づかなかった! マコトにいわれて、その気になるも、なんだか互いに緊張しちゃって、ああ、うまくはいかないものですね。と思いきや、ヨシアキさん、がんばりました。少年みたいな面持ちで妻に向きあい、そして額にキス!
ノリと勢いでこいよとかいわれちゃってるけど、まあ、それは自分たちのペースでいきましょう。
ヨシアキはいいやつなんだなって思います。自分を客観的に見過ぎちゃってるんでしょうけど、自分の欲望やらなんやらを押しつけるようにして、相手をないがしろにすることがない。だからマコトも安心して、ガッ! とかいえちゃうんだと思う。
というか、マコトからガッといってもいいんだよ? と思うも、やっぱり流れ星がきれいだって、素朴に素直に思っちゃう、それで流れが切れちゃうとしても、こうした飾らなさがいいんです。マイペースでいいんですよ。無理しなくってもいいんだって、思っちゃうんですね。
『クールな氷上さんは迫りたい』
氷上との関係に悩み、迷う栗園。微妙に離れたふたりの距離が、ふたたび近づく日はくるのでありましょうか。なんて思っていたら、氷上に着電。こいつは妹ズの介入かと思ったら、まさしく、妹(上)の策略。同人誌のイベントに兄のみならず、氷上も呼ぼうっていうんです。
これはまさしくサプライズ、現地につくまで知らされていなかった兄。はじめてのイベントに売り子として参加させられたふたりだけど、これも営業と思えば仕事人間の血がうずく? なんかすっかりやる気になって、これは頼もしい。というのだけど、兄のメイン仕事は買い物リスト手に会場めぐりなんだ!
でも、これ、逆によかったですね。もしスペースに残ってたら、社内の人間、長谷川に見られてしまうところでしたのよ? 少女漫画読んでることも秘密にしている栗園が、R18ブースで売り子してたと知られるの、そいつはちっと困るでしょう。
ともあれ、氷上はバレました! もしやまさかの氷上さんがモンブラン先生!? あらぬ誤解をされるところでしたが、即座に誤解を解く氷上さん。かくして長谷川氏はモンブラン先生から声をかけていただいて、これほどの僥倖に浴するとは! 喜び? しあわせ? いや、これは光栄って感情なんだと思う。予期しなかった幸運。これはいつかエロ蹲踞させられる流れですか!?
さて、この日のイベント、氷上にとっても楽しかったみたいでなによりですよ。帰りの電車、異動してきて以来、毎日が楽しいという氷上の言葉、そして自分の肩にもたれて眠る氷上に思わず口にしてしまった可愛いという感情。
自覚していなかった、あるいは自覚しないようつとめてきた、氷上に向ける感情をこうして認識してしまった栗園。これは、もう、次なるステージに進む時なのでは!? 少なくとも、もうもとの関係、ただの上司と部下ではいられない、そんな状況にありますよ!?
- 『まんがタイムオリジナル』第45巻第5号(2026年5月号)

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