『まんがタイムきらら』2015年11月号、一昨日の続きです。
『オリーブ! — Believe, “Olieve”?』、今回の話、面白いなあ。それに、文化祭にむけて皆のやる気にはずみがつく。その展開も実によかった。と、その前に、扉ですよ。これ、すごくいいなあ。オ・リー・ブとタイトルを読み上げてる、その口元、その表情。すごく素敵でした。本編は、魔法の世界のお菓子が登場ですね。ちぎるとふわふわ浮くわたあめとかあるんだ。すごいな。ふわふわ系の他には、語尾がモチーフの動物っぽくなるビスケットとか、これ、面白いしなにより可愛い。お菓子をかこんでのお茶会、話題は去年の文化祭。オリーブはついつい出してしまう魔法、それを気にしてか、あるいは練習不足か、本番では散々だった。けど、今年は頑張ろう。手品が上達したのはスズのおかげというコニーの言葉。スズはわかってないみたいだけど、読者には通じている。なんだろう、すごくいい言葉じゃん、シチュエーションじゃん。そう思っていたら、皆がお互いに褒めだすという展開。ああ、おばあちゃんの魔法。けど、それで出てきた本音から、文化祭に向けての前向きな言葉に繋がって、ほんと、これ、素晴しい。最後のね、ちゑの気付いたスズのこと、それもまた素敵でした。
『神様とクインテット』、もう、これ、強烈だよなあ。うららの誕生日をサプライズで祝います。というの、中途半端にうららに知られ、それをなんとかしてごまかせないか。トーコが酷くって、言葉を重ねるごとにうららにダメージが入る。あの、うらら大出血の画面とかね、これが美少女四コマというのを忘れるくらい、ある意味でドキドキ☆ビジュアルという、その強烈さ。でも、これもまだまだってんだから、この漫画はものすごい。鼻血あり、よだれあり、しかもそれら、コマ割りさえも楽々超越していくってんだからものすごい。加えてうららの打ち付け行動。流血ヒロインの上に、大号泣って、魚だ! もう、わけわかんないな! 酷いんだけど、もう、わけわからんのだけど、けど、この少々過剰気味の描写の面白さ、ただものではなく、ほんと、最後までぐいぐい引っ張られましたよ。
『担当編集ボツ子さん』、連載になりましたね。のっけからへっぽこ先生って酷いな。とまあ、とりあえず全ボツからのスタート。ボツ子さん、田中をともなって街に出ます。取材と称して、これ、お買い物デートですよね。なんでもない日常の買い物を、気になるあの人と一緒に! なんでもない買い物だからこそ、まるで日常の一シーン、より魅力的なシチュエーションにもなりうるというものなのでしょう、刺子愛にとっては。愛だけが、なんかちょっと嬉しそうなんですよね、ずっと。田中の見つけた可愛い服。愛、普段はこういうの着てるのか。ということは、田中と会うときだけこの格好なのか。というか、愛、渾身の告白が、田中には俺だけがいじめられてるのかと勘違いされて、ああ、不憫だな、ボツ子さん。しかし、この田中、やる気をしっかり見せてくれました。面白いアイディアをもらって描くのではなく、自分で考えた上で描くんだって、その意識。それこそが愛にとって欲しかった言葉なのかも知れませんね。
『ヴぁるばいと!』、今回は静と響乃ふたりの話だったんですけど、面白かったなあ。休憩中に勉強している静。響乃が勉強を見てくれるんだけど、ついついペンを持っていっちゃうっていうのね、これがおかしくて、なるほど、コンビニバイトではよくあることなんですね。そして静の聞く、響乃がバイトをしている理由。いやもうほんと、つばめのこと好きすぎですよね。中学の頃の思い出話にはじまって、つばめへの意地でバイトをしている。というのはいいとして、その本心がですね、静にばっちりバレちゃってて、それであの照れ隠しでしょう。もう、実に魅力的でした。
- 『まんがタイムきらら』第13巻第11号(2015年11月号)
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