『まんがタイムきららキャラット』2022年6月号、発売されました。表紙は『RPG不動産』。今月で通巻200号を迎えるキャラットを祝うRPG不動産の面々でありますね。一番手前でクラッカーを鳴らず琴音。その後ろにはイチゴをたくさん盛りつけたケーキを持ったラキラ。きっとこの子が焼いたケーキですね。そしてファーとルフリアが、ふたり協力して指で200の数字を作っているのが可愛い。ちょっといたずらっぽいルフリアの表情、これがいいですよね。
今月は新規ゲストが1本です。
『オモロとジュリエッタ』
高校に入学して、これからのいろいろに期待が膨らむ江藤寿理と緒諸無。なにか面白いことをといって、あれやこれややってくれる緒諸だけど、基本すべてがすべり芸。駄洒落? も決して面白くないし、体を使ったギャグ? もやっぱり面白くない。けれど江藤には、そんな緒諸が可愛くてしかたないんですね。
江藤と緒諸のふたりが新たに初めようと思っていること。なにか部活に入りましょう。それで勧誘されるままについていった先がお笑い研究部。けれど部長? の内輪遊。この人にこれといった明確な目標とかはない模様? それよりも、今は敵になっているという部員の存在が気になります。
この漫画、緒諸と江藤がふたりで漫才? お笑い? に取り組む、そういう話になるのかと思ったら、なんだか違うようですよ。緒諸と内輪がすっかり打ち解けてしまったことに、もやもやした気持ちを抱える江藤。そんな彼女に声をかけたのが、謎のフード女子、南泉キリハ。
ああ、この子が内輪のいっていた敵か! つまらん団団長を自称する南泉に引き込まれて江藤は緒諸と対立することになるのでしょうか。いやもう、初回からどういう展開するのか、まるで見えないところにひかれます。
『RPG不動産』
アニメで最初から復習できているおかげで、このあたりの時系列がわかりやすくていいですね。
グスタフの花に囲まれた田舎の一軒家に住まう大賢者ルナ。彼女を訪ねてきたセレニアの目的は、母を討った者を知るということ。しかしルナが語るには、勇者一行は魔王討伐には関わっておらず、また勇者もその能力から魔王を打ち倒したとは思えない。
ここで語られることとなったのが神官サトナのこと。戦いのはじまった頃に現れた彼女。強く博識で、国の中枢にも食い込んで、そして魔王討伐の局面で勇者とともにあったというのがサトナ。
ああ、これでサトナ入れ替わり説はなくなりましたね。本来のサトナと入れ替わるかたちで、あの妖魔のようなサトナが国の運営を牛耳ることになった。この漫画の冒頭に描かれたサトナを思えばこそ、その可能性を捨てたくなかった。けれど今回明らかになったことからすれば、サトナははじめからあの妖魔としてのサトナでしかなく、しかもセレニアの母の日記に語られたことを鑑みるに、かつて自分を排除した王家への復習がこの戦いの目的だった?
いやもう不穏な情報が次々と明らかとなって、状況こそは明るくなったけれど見通しは暗い……。ええ、魔族の王からも化け物と怖れられる、そんな存在を相手にどう立ち向かえばよいのか。琴音たちのこれからが危ぶまれて、不安ばかりが募ります。
『ササエルの中には誰もいない』
天河市公認キャラ、クジベェくんとのコラボ動画企画が決まりました。それはいいのだけど、以前のササエルとの絡み、あれがあってよくゴーが出たよね! クジベェくんは放送事故キャラとして話題。ササエルも下剋上狙いとして認知されつつあるとのことですが、これは悪名は無名に勝る的な理解でいいんでしょうか。
クジベェくんサイドもなかなかにすごいですよね。司会のお姉さんが役所の人。ということは公費が出ている、あるいは役所主導の企画なんでしょうけど、役所というと悪目立ちとか嫌いそうな印象があるのに、この人、企画課の涌谷直希という人は、まるで頓着していないように見えますね。むしろ今回の企画でも、クジベェくんが負けることを折り込んでいるような雰囲気。ああ、この人もなかなかにアレな人っぽい。日和子も結構なアレですけど、負けず劣らずのアレな感じであります。
しかし、ササエルは可愛いよね。クジベェくんにヒドいことしたくない。ササエルを悪者にもしたくない。その健気さ、優しさ、ああササエルは、ひいては小依はいい子だなあ。と思った矢先に、ササエルを怖れるクジベェくんの中の人、常子に繰り返し凄んでしまうという……。
これだよなあ、ササエルは。基本常識的で、基本無茶はしない性格なのに、なにかスイッチが入ったら豹変して過激な行動をとってしまう。で、そのスイッチというのはまあ金で、今回もギャラ3倍をちらつかされたら、負けるつもりだったはずなのに、クジベェくんを煽ってからの投げ飛ばし、さらにはカメラに向けてスパンキングって! さすがの日和子も焦ってますけど、あんた、自分の妹の性格、傾向をちゃんと把握した上で指示を出そうよ。いやほんと、なんか好評でクジベェくんサイドも喜んでるみたいだからよかったけど、ええ、結果オーライってやつですね。
けれど今回の顛末見て、頭が煮えるとトラブル引き起こすけど後からマズいことしてしまったと反省する小依、現場では小依のトラブルに焦りまくるけど結果よければオールオッケーになる日和子、そうした傾向がよくよくわかってきたように思います。そして涌谷はというと、きっと最初から最後まで変わることなく酷いんだろうな。なんか、そんな覚悟が決まりきっている涌谷の人格も見えてきたように感じます。
- 『まんがタイムきららキャラット』第18巻第6号(2022年6月号)
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