『まんがタイムきらら』2022年5月号、一昨日の続きです。
『けいおん!Shuffle』
リサ、煽る、煽る! 先輩たちのバンドに名前がついてない。それで名前をつけようと提案するのに、そこまで煽るのがリサなんですね。その煽りを真っ向から受けとめる真帆。板挟みになってる蘭花。とことんまでマイペースな楓に、楓にやすらぎ見出す蘭花。もうここだけでめちゃくちゃ面白い。
紫はすごいですね。いわんでもいいようなこといって煽るリサの言葉から、その主張の部分をこそちゃんと抜き出して、へこみつつも真面目に対応しようとする。この生意気ガールの主張、下手したら喧嘩になる、バンドが空中分解しかねない危機だというのに、皆ちゃんとリサの個性を認めて、真帆にしてもつんけんしながらも無下にはしない。ええ、なんだかんだで仲がいいんですよ。すごくいい。で、まさかのバンド名、リサとゆかいな仲間たちになってしまう!?
この、余裕しゃくしゃくの口達者リサに逆襲してみせる真帆も面白いんですけど、隣りの楓がね、多分本気でいいと思ってそうなのが余計におかしくって、いやもういいメンバーが揃ってる、そういわざるを得ないですよ。
そしてここからの2年生組の動き。なぜバンド名をつけようって話にならなかったのか。それを掘り下げていった先に、3人がバンドになにを求めていたのか、なにを得ていたのか、そこに近づいていくのが本当によくって、ああ、この子たちにとってバンドとはなんだったのか、その本質こそが浮き彫りにされていく、そんなエピソード。いやもう、素晴しかったと思う。紫たちにとって、本質こそが重要で、その周辺にまつろうもろもろは眼中になかったことが見えてきて、ああかくありたい、そう思わされるようなよさありました。
『しあわせ鳥見んぐ』
トリさんの中身がバレてしまった翼さん。呆然から慌てて釈明、さらには後ろにひっくりかえってしまって……、からのヒバリとともに場面転換していくあの描写、秀逸でした。空白となってしまった時間、その経過が実によく感じられて、なんだかニヤニヤしてしまうようなおかしさありました。
そしてここからの4人の対話。すずが翼の秘密を知ってたことが明らかになって、翼、結構なダメージだ! そしてひなも岬も一緒になって、翼の動画投稿を盛り上げていこう! となるこの流れ。すでに撮影で手伝っているひなに加え、すずに岬は絵、写真でサポートするといってくれて、ああ、これまで鳥が好きという気持ちで繋がってた彼女らが、ついにチームになる。そんな記念碑的な回であったと思います。
そして次の鳥見の話題となって、向かうは飛島、渡り鳥の中継地。けれどなぜかこの遠征に翼は乗り気ではないようで……。なにか過去に因縁でもあるのかな。翼の来歴などなど、それに触れることにできるエピソードが待ってたりするのかも。翼には悪いけど、ちょっと楽しみに思います。
『スロウスタート』
花名憂鬱のイベント体育祭がいよいよ始まります。ということで、朝からしょんぼりしている花名。大丈夫かい!? といいたいけれど、花名の気持ちもよくわかる。自分とは違い、クラスにも溶け込み、さらには責任感の強い花名となればなおさらプレッシャーでありましょう。本当、花名のこの心配、苦悩、これらが全部杞憂に終わること、望まれてなりません。
さて体育祭での皆の活躍ですよ。意外や足のはやい冠。この子が一番に活躍を見せたい相手はもちろん栄依子。だけどその姿が見えなくてしょんぼりしそうになった時に、まさかゴールラインの向こうに栄依子の姿を認めて、ああ、この描写、素晴しい。冠の一着をいちばん近くで観たかった、そういう栄依子のもとに、まさしく誰よりもはやく駆けつけて飛び込んでいく冠の姿。ああ、実にいい。ふたりの関係、本当によいと思います。
そして栄依子の借り物競争。榎並先生にぐいぐい迫るも、先生はいつもどおりといったものか、クールに対応して、なかなかに栄依子も踏み込めずにいるんですね。でもここでの栄依子、可愛いよね。で、榎並先生の気持ちにちょっと触れることが叶った? と思わせてからのあの展開! ムゴい! まさか栄依子がここまで翻弄されるだなんて(物理的に)! いやもう、なかなかに見られないもの見せられましたよね、これ。
そして花名、いよいよ登場! 大玉転がしにてたまてとみつきとの3人組で頑張るというのですが、いやいや、まさか花名、転んで、大玉に乗りあげて、そのまんま運ばれていっちゃうとかある!? ほんと、思いもしないもの見せてくれました。いや、でも、花名涙目でかわいそう! せめて1着とるとか、そういう方面で報いてあげて!
- 『まんがタイムきらら』第20巻第5号(2021年5月号)
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